都市封鎖の効果は?

新型コロナウイルスの感染者が増加し、日本も全国に緊急事態宣言が出されました。日本の緊急事態宣言はいわゆるロックダウンと違い、欧米のロックダウンと比較するとかなり緩いものです。では、他の国の都市封鎖の効果はどうなのでしょうか?

アメリカでもっとも早く都市封鎖をしたことで、ニューヨークのような感染爆発を免れたと考えられているカルフォルニア州は3月19日に都市封鎖して、1か月になります。現在の状況は次のようです。(図はここから)

生活に必要なビジネス以外は認められておらず、違反者には罰則もあります。日本よりはかなり厳しい内容でしょう。それにも関わらず、上の図を見てみると、1か月間PCR検査陽性者は右肩上がりです。最近は落ち着いているように見えますが、減少傾向には見えません。当然、感染者の増減よりも死者の増減は遅れてきますので、死者数も右肩上がりです。新規の死者数が3人のところで封鎖したのに、4月18日のデータでは94人です。

イタリアは2月22日に一部の地域で始まり、3月9日に全国的に都市封鎖を行いました。(図はここより)

新規の陽性者は都市封鎖から2週間ではあまり下がらず3週目ごろから徐々に低下しましたが、1か月では十分に下がりきらず、6週間たった今も新規の陽性者は3,000人を超え、死者は400人を超えています。イタリアは4月13日までの封鎖を5月3日まで延長しました。(ここ参照)

ドイツは比較的順調に都市封鎖から2週間目ごろから新規陽性者は減少し始め、そろそろ約1か月になりますが、いまだ2,000人を超えいます。死者数はピークでは300人を超えていましたが、現在は100人程度です。

日本の専門家は8割の接触減で約2週間で陽性者は減少し始めると言っていました。そして、日本の緊急事態宣言は1か月が一つの目途です。他の国や都市を見ても、日本よりも厳しいロックダウンをしながら、いまだ増加しているところもあれば、多くは減少しながらも非常にゆっくりとしたペースです。2週間後~3週間後には東京はニューヨークのようになる、と脅されていました。しかし、陽性者は確かに急増し、医療崩壊も起きていますが、死者はいまだ1日20人前後です。甘く考えて良いということではありませんが、あまりにも日本と欧米の景色が違いすぎます。

日本ももう1週間したらニューヨークのようになるのでしょうか?こんなゆるゆるの行動制限で、平日の朝の駅にはまだまだ人がいっぱいいます。それでも死者数は大きく増加していません。

日本の専門家はどのような計算式、数理モデルを使用しているのか素人にはさっぱりわかりませんが、これから日本人は、42万人は大げさだとしても、何万人も死ぬのでしょうか?欧米とアジアでは全く違うモデルを使わなければならないのではないでしょうか?今のところアジアで100万人当たりの死者数が10人を超える国は皆無で、1桁の国ばかりです。欧米の感染爆発国とは2桁も数が違うのです。何かが間違っているのではないでしょうか?

そろそろ、日本の状況に応じた計算やモデルを使って、修正したらいかがでしょうか?これ以上に医療崩壊が進むのを懸念して恐怖を与えるためにものすごい死者数予測のデータを出しているのかもしれませんが、とんでもなくかけ離れた数字は何の役にも立たないと思います。予測自体必要ないですが…

それにしても、都市封鎖をした各国はどのような出口を見つけるつもりでしょうか?多くの国が抗体検査によって判断をしようとしていると思われますが、以前の記事「新型コロナウイルスは中国の人工ウイルス?」「新型コロナウイルスと抗体検査 その1」などで書いたように、もしかしたら意外と抗体ができにくいかもしれませんし、早く消えてしまうかもしれません。

アメリカでは国民の一部がしびれを切らし、デモを行っているようです。(ここ参照)

都市封鎖は人と人との接触を減らし、感染を少なくするのは理解できますが、実際にはその低下ペースは非常にゆっくりとしています。生活に必要な行動だけでも十分に感染しているのでしょう。封鎖解除を急げばまた感染が拡大することは眼に見えています。ワクチンや都市封鎖以外に効果的なものはないのでしょうか?それぞれの国は手探り状態でしょう。

日本政府も緊急事態宣言を終える条件は何も示していません。どのような出口を考えているのでしょうか?このままであれば5月いっぱい、ひょっとしたら夏までは解除できないでしょうね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です