2020年5月の血液検査データ

毎年血液検査のデータを示していますが、それほど大きな変化はありません。まあ、大きく変化しても困るのですが…

2020年5月の血液の検査のデータを提供したいと思います。

TSH:0.833μIU/ml(0.500~5.000)
F-T4:1.69ng/dL(0.9~1.7)
F-T3:2.84pg/mL(2.3~4.0)

全く問題ない値です。糖質制限で低T3になるのは別に不思議な現象ではなく、当たり前の現象なのかもしれないと思っています。基準値範囲が糖質過剰摂取での範囲なので、FT3が高めの範囲の設定になっているだけではないでしょうか。

以前の記事「糖質制限のときの甲状腺ホルモン低下(低T3症候群)」で書いたように、糖質制限でのT3低下は多くの場合問題ではなく、そのときにエネルギー切れや倦怠感を感じるのであれば、それはエネルギーの摂取不足や塩分摂取不足によるものではないかと考えられます。

空腹時血糖値:95mg/dL(110未満)
空腹時インスリン値:2.9μU/mL(2.2~12.4)
HbA1c:5.1% (6.2未満)

血糖値も空腹時インスリン値も良い結果です。HbA1cも良い値です。

インスリン抵抗性 HOMA-IR:0.68(1.6以下)

TyGインデックス:7.62(8未満?)(ここ参照)

SPISE:10.88(6.61以上)(ここ参照)とどれも非常に低いインスリン抵抗性ですね。

総ケトン体:152μM/L(131以下)
血中βヒドロキシ酪酸:141μM/L(85以下)
アセト酢酸:11μM/L(55以下)

今まででもっともケトン体は低いのではないでしょうか?どうしてかはよくわかりません。効率よく体が使用しているのか?タンパク質を大量に摂っているからかもしれません。問題があるわけではなりませんが。

尿酸:4.7mg/dl(3.6~7.0)

非常に尿酸値は低いですね。痛風などで尿酸値を上げないために、プリン体の摂取を制限する食事が推奨されていますが、私は全く制限していません。タンパク質食品(肉・魚介類・大豆製品・卵)の過剰摂取を避ける食事は一切していないばかりか、逆に過剰摂取状態です。果糖摂取の方が余程尿酸値が高くなると思います。

中性脂肪:43mg/dL(50~149)
総コレステロール:358mg/dL(150~219)
HDLコレステロール:105mg/dL(40~80)
LDLコレステロール:213mg/dL(70~139)

いつもどおり、コレステロールは非常に高いです。私の考えでは全く問題ないです。スタチンが好きな医師であれば、すぐにスタチンを処方される値ですね。HDLコレステロール値も100超えです。恐らく食事によってHDLが100を超えるのは糖質制限以外ではないでしょう。

中性脂肪/HDLコレステロール比:0.41(1.3以下) と抜群の値です。

アテローム発生指数(AIP):-0.39(0.11未満)(ここ参照)

レムナント様(RLP)コレステロール:2.2mg/dL(7.5以下) とレムナントも相変わらず非常に少ない状態です。

クレアチニン:0.78mg/dL(0.65~1.09)
eGFR:82mL/min
BUN:21.8 mg/dl(8.0~20.0)

腎機能も問題ありません。

GOT:16U/L(10~40)
GPT:14U/L(5~45)
γGTP:21U/L(79以下)

脂肪肝指数(FLI):4.82(30未満)(ここ参照)

総蛋白:7.7g/dL(6.5~8.2)
アルブミン:4.7g/dL(3.7~5.5)

血色素量(Hb):13.4g/dL(13.6~18.3)
白血球数:4680/μL(3500~9700)
赤血球数:445万/μL(438~577)

全て、問題ありません。肝機能良好です。貧血というほどではありませんが、Hbがやや低めです。

これまで、Hbが基準値を下回ることは経験したことがありませんでした。どこか(例えば消化器)に出血しているか、造血能が落ちているか?かもしれません。腸などの出血は調べてみないとわかりません。現在新型コロナの影響で不要不急の大腸内視鏡ができませんので、置いといて、造血能について考えてみましょう。

私は今年、ウルトラマラソンのために高地トレーニングを導入しました。新型コロナの影響で現在はすでに行っていませんが、高地トレーニングでは一般的に、エリスロポエチンが増加すると言われています。エリスロポエチンは赤血球産生を促進するホルモンで、低酸素に応答して産生され、造血細胞に働いて赤血球産生を刺激します。つまり、エリスロポエチンが増加すればHbは増加するはずです。(図は原文より)

上の図は高地に滞在したときのエリスロポエチンの増加率を示しています。30時間後には非常に増加しているのがわかります。そして、高地に対する反応は個人差が大きく、レスポンダーと比較してノンレスポンダーではエリスロポエチンの増加率は少ないです。そしてパフォーマンスも違いが出ます。つまり、高地トレーニングが全ての人に効果があるとは言えません。そして、高地に滞在するわけではない私がやるような30分~1時間の高地トレーニングではどれほどエリスロポエチンを刺激するかは不明です。(実際には半年ぐらいやってデータをとりたかったのですが。)

そこで、都合よく考えてみましょう。しばらく何度かの高地トレーニングで低酸素にある程度体が順応した場合、通常の酸素濃度の生活では、逆にそこまでHbが無くても十分に組織に酸素を渡せるようになっている可能性があります。そして、エリスロポエチンは増加するほどの高地トレーニングだったとすると、そのトレーニングをやめた後は、しばらくHbが少ない状態になっているのかもしれません。つまり、高地トレーニングは続けている間は人によりHbは増加するかもしれないのですが、それをやめた後は一時的にHbが減少する可能性もあるのではないかと思います。これについては調べてみましたが、見つかりませんでした。どなたか知っていたら教えて下さい。

 

ナトリウム:142mEq/L(135~145)
カリウム:3.8mEq/L(3.5~5.0)
カルシウム:9.3mg/dL(8.6~10.2)

マグネシウム:2.3mg/dL:(1.7~2.6)

全て正常です。理想的な電解質です。

いつも書いていますが、実際には糖質制限をしている場合の血液検査の基準値は不明です。食事が変われば体も変わりますので、これまでの糖質過剰摂取をしている人から得られた基準値がそのまま当てはまるかどうかはわかりません。

 

「Individual Variation in Response to Altitude Training」

「高度トレーニングに応じた個人差」(原文はここ

9 thoughts on “2020年5月の血液検査データ

  1. 私の
    今年2/18数値:
    中性脂肪34 HDL120 LDL234 空腹時血糖値82 でした。
    担当医師からはコレステロールの薬を勧められました。

    新型コロナウィルス感染症の影響で多くの病院が経営危機との報道。
    通院って、ほぼ「不要不急」だったということなのでしょうか?

    1. 鈴木武彦さん、コメントありがとうございます。

      中性脂肪/HDL比0.28ですね。素晴らしいと思います。
      これまでは何かあれば早めの受診を大々的に勧めていました。多くの場合大したことがないので、不要不急でした。
      特に高血圧や糖尿病などの慢性疾患の受診なんて本当は毎月は必要ないと思います。
      しかし、日本国内で2020年3月下旬からの12週間に行われる予定だった9領域の待機手術のうち、全体の73%に相当する約140万件が中止・延期に至ったとの推測されています。
      このうち、がんは約9万8000件(同疾患全体に占めるキャンセル率30%)でした。これは大きな問題で、不要不急ではありません。

  2. 先生、こんにちは。
    私も…2月下旬の健康診断…
    中性脂肪34 HDL74 LDL220 空腹時血糖86
    でした。糖尿病ではありませんが糖質制限しています。
    当然、要治療の診断、内科の医師からも健康診断結果は?コレステロールは?と、せまられましたがとても結果をお見せできず、あ、コレステロールも基準値以内でした、結果の用紙は職場に提出してしまってぇ…
    と、逃げるしかなく…
    以前、家族性の高コレステロールじゃないかと言われたことがありましたので。
    職場でもこの結果、変な目で見られてしまいましたが…

    コメントの、鈴木様のおっしゃる様、病院はガラガラ、ほぼ不要不急なのかもしれませんね。

    先生のオススメの本、いくつか興味を持ちましたので早速読んで見ようと思います。
    私は谷崎潤一郎の「痴人の愛」最近初めて読みましたが、なかなかクレイジーで(?)面白かったです。

    とりとめの無い話で失礼いたしました。

    これからも先生の記事、楽しみにしております。

    1. みみさん、コメントありがとうございます。

      中性脂肪/HDL比0.46、素晴らしいと思います。
      しかし、職場や主治医の反応は本当にめんどくさいですよね。

      谷崎潤一郎は「変態」とも言われていますからね。今度機会があったら読んでみます。

  3. 清水先生、いつもエビデンスレベルの高いブログを発信してくださいましてありがとうございます。

    定期健康診断は、ここ3年ほど受けておりません。糖質制限食を丸4年間実行する中で、特に体調の不良もなく過ごす毎日です。具合が悪くなってから病院にはかかればいいと言うスタンスです。

    閑話休題

    日本人の新型コロナウィルスにかかって死亡する人が世界的に見ても非常に少ないのは、何故でしょうか?

    清水先生がブログで発信されていることを読み進めてもいまひとつわかりません。

    死亡者が少ないのは何故なんでしょうか?
    BCG? ハグやキスの習慣がない? 清潔志向? お家では靴を脱ぐ? 発酵食品をよく食べる?

    清水先生、これだと言うお考えがあるのでしたら発信してくださればと思います。

    1. ジェームズ中野さん、コメントありがとうございます。

      なぜでしょうかね?最初は日本の生活習慣だと思っていました。
      靴の脱ぐ習慣は別に日本だけのもではなく、ヨーロッパでもオランダやベルギーでは一般的に屋内で靴を履かないようです。
      イランやカナダなどでも脱ぐそうです。
      日本人は清潔好きですが、もっと衛生的でない国でも死亡率が低い国はいっぱいあります。
      ハグやキスな無くても、日本ほど満員電車や狭いお店で人が密集している国も欧米ではほとんどないでしょう。

      そうだとするとやはり、BCG仮説、そして血栓ができにくい人が多い(アジア人や肥満が少ないなど)ことが理由だと思います。
      近々まとめようとは思いましたが、なかなか根拠が少なく、完全には説明が難しいです。一つだけの理由では説明できないでしょう。

      1. 新コロ感染者数についてはパパイヤが陽性になるような検査の結果ですし、新コロ死亡者の桁違いの水増しもありますし、説明しようにもできなそうですね(;^_^A

        1. もちさん、コメントありがとうございます。

          タンザニア大統領は「悪魔のようなコロナウイルスはキリストの体のなかでは生存できない」というような人ですが、
          その人の発言をそのまま受け入れますか?
          PCR検査キットはどこ製のものかわかりませんし、そのキットの精度もわからない状態で、すべてのPCR検査を否定すべきとは思いません。
          陰謀論はどこにでもあるので、精査が必要でしょう。多くの国では混乱しているので死者数の実際の数はわかりません。
          ただ、桁違いの水増しが行われているというのは根拠がありますか?

          1. パパイヤが陽性かどうかは知りませんが、精度についてはかなり疑問がありますね。自覚症状のない感染者というのもそうですけど、国民一人漏らさず検査しないと感染者数も分かりませんし。
            そもそも自覚症状のない感染者というのがおかしな話だとも思います。それは単にウイルスを持っていただけで、自分も体調が悪くなると口唇ヘルペスが出てきます。これで今自分が別の病気で死んだとしたら、ヘルペスウイルスを持っている人が死んだということになります。
            これがコロナでも起こっているようです。ソースについては未公開FBグループだったと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です