フリースタイルリブレを使った人体実験その10 小ネタ集2(ビール)

以前の記事で「残念ながら、ビールは解禁できません!やはりビールは血糖値を上げる!」というのを書きました。通常のビールは血糖値を上げるのですが、私のいつも飲んでいるビールについては検証していませんでした。

いつも飲んでいるのはアサヒ ザ・ドリームで「アサヒビールの「アサヒ ザ・ドリーム」が麦芽100%になりました!」で書いたように、いつかこのビールで血糖値を測定すると予告していたので、今回フリースタイルリブレを使って検証してみました。

アサヒ ザ・ドリーム350mlを5分程度で一気飲みしてグルコース値(血糖値)がどうなったかのグラフです。

 

 

(クリックで拡大)

糖質:100ml当たり1.0g~1.5g 350mlでも3.5g~5.25gなのですが、グルコース値(血糖値)は上がるどころか、逆に低下しています。アルコールで糖新生が抑制されたせいでしょう。

他のビールでの検証では血糖値が30分後に37も上昇したのとは全く反応が違います。

アサヒ ザ・ドリームは350mlであれば、十分糖質制限でも飲めるビールではないでしょうか?ただし、食事と同時だと、そこに含まれている糖質量が加算されますので、ちょっとだけ糖質量は増えてしまいますが。

2 thoughts on “フリースタイルリブレを使った人体実験その10 小ネタ集2(ビール)

  1. 末梢血の血糖値は(直接の)食事由来なのか、糖新生なのか という疑問が解決できません。

    食事の時にアルコール摂取(糖質OFF)により食後血糖値が上がりにくくなるのは、酒飲みの多くが経験する事だと思いますが、その機序はどうなっているのでしょうか。
    血糖値の内、食事由来の糖と糖新生によるものがどうなっているのか、末梢血の血糖はどのようにして届けられているのかよく理解できていません。

    食事により抹消血の血糖値が上昇するまでの経路についておおざっぱに下記の様に理解しております。
    ①食事に含まれる糖質は腸内で酵素により多糖類→2糖類→単糖類まで分解され吸収される。
    ②単糖類は小腸から吸収され、肝門脈系によって肝臓に運ばれる。この時点では食事由来の糖はまだ、抹消血管には達していない。
    ③肝臓に運ばれた糖はグリコーゲン、または脂肪として貯蔵される。
    ④グリコーゲン分解、糖新生により産生されたグルコースが肝臓から血液に乗せて抹消血管まで運ばれる。

    ここで④の肝臓から出ていくグルコースについての疑問ですが、門脈系で肝臓に運ばれてきた食事由来のグルコースはスルーして肝臓から出て行くのでしょうか。
    それとも何らかの形で代謝され、再合成(グリコーゲン分解、糖新生)されて出て行くのでしょうか。

    アルコール摂取で血糖値が上がりにくくなるのは糖新生が低下するためと思いますが、スルーしているのなら、アルコール摂取で血糖値が上がりにくくなる事はないように思うので、何らかの形で再合成(糖新生)されたものが、抹消に送られるのでしょうか。

    色々調べてもこの部分がなかなかはっきりしません。どのようになっているのか解説いただければ幸いです。

    1. 西村 典彦さん、コメントありがとうございます。

      通常は食事のグルコースはグリコーゲンや脂肪に変換されずに血中に出ると思います。
      わざわざそれらに変換して分解するという手間をかける必要はないでしょう。インスリンで糖新生、グリコーゲン分解は抑制されます。

      アルコール摂取で血糖値が低くなるのは、完全にはわかりません。
      1つは糖新生抑制ですが、私自身の人体実験「フリースタイルリブレを使った人体実験その14 酒の飲みすぎ」では3時間後くらいから低血糖になっています。この低血糖は糖新生抑制で起きたものでしょう。
      その前の段階で血糖値が上昇しにくいとすれば、1つはインスリン感受性の増加、もう1つは「糖質制限をしても中性脂肪値が低下しない原因の一つはアルコールである」で書いたように脂質の酸化低下により、
      相対的に様々な組織でグルコースの需要が上昇したためではないかと思います。

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