2型糖尿病は慢性疾患ではない!医療が慢性にしているだけ

いまだに2型糖尿病を一生付き合わなければならない慢性疾患だと言っている医師がいます。しかし、糖尿病は慢性疾患ではありません。一生の病気ではありません。あなたが、健康診断などで糖尿病が見つかったり、血糖値の上昇を指摘されたりしたとき、あなたは分かれ道にいます。医療だけに頼って、薬を使って、慢性疾患への道を選ぶか、それとも自分で健康な状態に戻る道を選ぶかです。

あなたが、何もせずに医療だけに頼れば、確実にあなたは、従来の古典的な考え方の糖尿病という慢性疾患になってしまいます。それは原因が解決されていないからです。

しかし、あなたが決心して、自分で自分の体と話し合い、「生き方」を変えれば、糖尿病は慢性のものではなく、一時的な不具合に過ぎず、健康を取り戻せるはずです。あなた自身が変わる必要があります。ただ、ずっと迷っていては戻れなくなる可能性があります。なぜなら、高血糖が見つかったときにはすでにかなり進行してしまっているからです。

 

日本糖尿病学会の2014年のテーマは何かご存知でしょうか?

糖尿病とともに生きる」です。患者を馬鹿にしているにもほどがありませんか?

誰が糖尿病とともに生きたいと思いますか?治すことをあきらめて、ともに生きるように勧めているようです。

これを「マクドナルド」に変えたら、わかりやすいかもしれません。「マクドナルドとともに生きる」というスローガンを会社全体に唱えたとしたら、それは「マクドナルドを毎日のように食べてもらって、毎日の生活に取り入れてマクドナルドに通ってもらえば、会社の利益は上がるし、規模も拡大できるから頑張って!」ということだと思います。だから、「糖尿病とともに生きる」というのは、「糖尿病のまま毎日を過ごしてもらって、毎月ちゃんと病院に通ってもらえば、病院の利益は上がるし、製薬会社はもっと儲かるから頑張って!」と言っているようなものです。

2014年のある論文でも、糖尿病を寛解(完全に治った(治癒した)わけではないけれど、病気の症状が治まっているか消失して、それが継続すること)に持ち込むことはほとんど無理だと言っています。糖尿病の場合、薬物治療しないで、一定のHbA1c以下でずっと継続することを示します。この研究では長期の寛解はなんと0.007%と言っています。驚くべき低い数字です。これが本当ならあきらめても仕方ありません。

「Incidence of Remission in Adults With Type 2 Diabetes: The Diabetes & Aging Study」

「2型糖尿病の成人における寛解の発生率:糖尿病と老化研究」(原文はここ

 

今回の「Lancet」に掲載された研究では食事療法で体重を減少させて、寛解に持ち込んだというものです。かなりのカロリー制限食なので、ずっと継続できるとは思いませんが、食事で寛解になったというものです。(図は原文より)

12か月間で15kg以上痩せた人は食事の介入群では24%で、そのうち寛解(つまり薬物療法もなくHbA1cが6.5%未満が2か月以上継続)は86%に達しました。全体としても食事介入群では約半分の人が寛解になりました。一方、コントロール群ではたった4%のみが寛解でした。つまり、ちゃんと食事を変えれば寛解する可能性が十分にあるということです。ただ、カロリー制限はずっと続けることは非常に困難です。日々の生きていくエネルギーすら下回ってしまいますし、空腹感と戦わなければならないからです。だから、カロリー制限では食事が元に戻り、糖尿病が良くならないのです。

これをカロリー制限ではなく、糖質制限で行えば、長期間継続可能ですし、速やかにHbA1cと体重が減少します。苦しい空腹感もありません。もちろん寛解も十分可能です。長期間寛解でいる方も大勢います。ずっと食事を変えなければ、どんどん膵臓が疲弊してきて、寛解は難しくなるかもしれません。

もちろん治癒(完全に治ること)は難しいかもしれません。それはあなたが食べてきた糖質過剰な食事によって膵臓が傷つけられているからです。壊れた膵臓の細胞は戻りません。だからこそ、1日も早く膵臓の負担を十分に軽減してあげる必要があるのです。

薬物療法での治療は原因が取り除かれないために、見た目のHbA1cは低下しても、食後高血糖は防げず、質の悪いHbA1c低下でしかありません。そして、病気は徐々に進行します。高血糖による酸化ストレスも十分な減少を望めないので、合併症などのリスクから解放されません。そして、どんどん飲む薬が増えていきます。

糖質制限であれば、食後高血糖が防げるので、同じHbA1cの低下でも、質の良いHbA1c低下です。そして、酸化ストレスも軽減し、ケトン体が抗酸化作用や抗炎症作用など様々な有益な賞を示して、あなた自身の体をあなた自身が作った物質によって守ってくれます。

早い段階で食べ物さえ変えれば、糖尿病は慢性疾患ではなく、逆戻り可能な状態です。分かれ道にいる方は、どちらの道を選びますか?薬を毎日いくつも飲んで、それでも治ることのない病気とともに生きる道ですか?それとも病院や薬、病気と離れた、自由で健康に生きる道ですか?もちろん、まだ分かれ道にたどり着いていない人でも同じです。現在の糖質過剰な食事をしていれば、知らないうちに分かれ道にいることになります。人によってはその時点で病気が進行していて、道を選べない場合もあります。そうなる前に、健康な道を歩くことを考えるべきだと思います。

 

「Primary care-led weight management for remission of type 2 diabetes (DiRECT): an open-label, cluster-randomised trial」

「2型糖尿病の寛解のためのプライマリケア主導体重管理(DiRECT):オープンラベル、クラスター無作為化試験」(原文はここ

7 thoughts on “2型糖尿病は慢性疾患ではない!医療が慢性にしているだけ

  1. こんにちは
    私は、2型糖尿病から糖質制限を始めて、4年経過中の60代女性です。
    なかなか数値の下がらないLDLコレステロールに不安を抱えて居りましたが、清水先生のブログを拝見して、ホッとしております。詳しく説明して頂き有難いです。
    (DHL127、LDL251、中性脂肪38 )

    もう一つ気になっていることを相談させてください。
    私は、週に4日、合気道の稽古を合計9時間やっておりますが、糖質制限を始めてから、
    ふくらはぎや、お腹の筋肉が頻繁に攣ってしまいます。
    ミネラル不足、たんぱく質不足などとも言われますが、かなり摂取している方だと思います。因みに、一緒に糖質制限して合気道も同様な66歳の主人も、運転中に両足が攣る事もあるようです。
    年齢と運動量の問題なのか、栄養のバランスなのか、ご教示お願い出来れば幸いです。

    よろしくお願い申し上げます。

    1. 沖 しらねさん、コメントありがとうございます。

      細かいことがよくわからないので、何とも言えませんが、内服薬は何か飲んでいますか?

      筋肉の痙攣は、やはり一番はミネラル不足だと考えられます。
      糖質制限をすると、ナトリウムの排泄が増加します。塩分制限をしてしまうとナトリウムが少なくなります。
      また、痙攣の一番の原因はマグネシウム不足と考えられます。
      マグネシウムはかなり多めに摂らないと十分な量を摂取できません。
      マグネシウム含有量が多い塩(ぬちまーすなど)を多めに摂り、ナッツなどを積極的に食べてみてはいかがでしょうか?

      1. さっそくコメント頂き、感激です。 ありがとうございます。

        内服薬は、全く飲んでいません。
        塩分制限もしていませんが、一回の練習で確認も汗の量がハンパないです。
        汗をかきやすい体質かもしれません。
        そうなんですね、ナトリウムの排泄量が増えてしまう条件が重なっていると理解しました。
        どうして糖質制限でナトリウム排泄が増えるのでしょうか?
        又、その事と夫の血圧が適正域へと下がった事も関係あるでしょうか?

        ナッツは、食べ過ぎぐらい食べていますが、無塩のものに「ぬちまーす」振って頂こうかしら?いろいろ試して見ます。
        理解出来る糖質嬉しいです。

        また、わからない事への質問させてください、よろしくお願いいたします。

        1. 沖 しらねさん、
          インスリンは腎臓でのナトリウムの再吸収を増加させます。糖質制限でインスリンがあまり分泌されないので、
          その分ナトリウムの排泄量が増えると考えられます。
          ナトリウムが高血圧の犯人という仮説は私は信じていません。
          糖質制限で血圧が低下するのは、糖の摂取量が減るからだと思っています。
          詳しくは
          高血圧の真犯人は塩分ではなく、脂肪?ではなく糖質だと思いますが…
          を読んでみてください。

  2. さっそくコメント頂き、感激です。 ありがとうございます。

    内服薬は、全く飲んでいません。
    塩分制限もしていませんが、一回の練習で確認も汗の量がハンパないです。
    汗をかきやすい体質かもしれません。
    そうなんですね、ナトリウムの排泄量が増えてしまう条件が重なっていると理解しました。
    どうして糖質制限でナトリウム排泄が増えるのでしょうか?
    又、その事と夫の血圧が適正域へと下がった事も関係あるでしょうか?

    ナッツは、食べ過ぎぐらい食べていますが、無塩のものに「ぬちまーす」振って頂こうかしら?いろいろ試して見ます。
    理解出来る糖質嬉しいです。

    また、わからない事への質問させてください、よろしくお願いいたします。

  3. 私は糖尿病ではありません。

    のっけからなんですが^^;
    実の両親と義理の父が2型糖尿病で投薬(インスリンまでは無いですが)されております。
    さらには義理の弟ふたりのうち一人が2型、もう一人が予備軍または境界型の疑いがあります。

    現在、義理の父(82)が肺炎後のリハビリ入院をしているのですが、入院生活を機に食事管理の重要性を出来れば理解して欲しいと思い、一昨日の夜、病室で私たちが普段使っている機器にて血糖値自己測定してもらいました。食後2時間半程度経過していたタイミングです。

    廊下に一週間の献立表が貼ってあったので確認しましたが、きっちりガイドライン通りなのでしょう、1700kcal前後でPFCバランスは15(~20):15(~20):60(~65)程度にコントロールされていました。炭水化物摂取量だけ記載がありませんでしたので、総カロリーからタンパク質・脂質分を引いて計算しました。1600-1700kcalのうち実に1000kcal以上が炭水化物です。

    その日の早朝空腹時血糖値は100台で、大体この辺で推移しているそうですが、このときの食後の計測値は233でした。
    二時間半後の数値なので、これは立派によろしくない数字だよと言いました。

    何気に私たちの言葉と233と言う数値の意味が心配になったようで、昨夜あらためて見舞った際には「先生は空腹時血糖が基準値内なら(当日は110だったらしい)問題ないと言ってた」と話しました。

    私たち夫婦は「え!?」と思いましたが、同時にこれが現在の普通の医療なのかとあらためて思い知らされました。
    当然ながら私たちの言葉よりも”信頼できる”医師の言葉を信じます。そしてその方が自身に都合がよい(何も食生活を変えないで済む)。

    ちなみにその日(昨夜)のSMBGは食後ほぼ3時間経過時で231でした。
    食後に高くなるのは当たり前なので空腹時血糖値さえ低ければ良いんだそうです。だからこれまで、(リハビリ入院とはいえ糖尿人であることは認識している)病院でも食後血糖値など測ったことが無いということです。もちろん自宅でも。

    それが実際に糖尿病を患ってきた方々や従事する医療関係者の立場では”常識”であった(である)のでしょうが、糖尿病が我が国で増え続けている理由が実感として分かった気がします。
    そして、現在でも大半の医師や栄養士は糖尿病患者を治癒や寛解に導く意志はないのだなと痛感しました。しかしそれも責めることはできません。上部団体の”意志”でしょうしエビデンスに基づいた”定説”の結果でしょうから。

    それを信じてせっせと通院し多量の服薬を続けている身内が痛ましいです。

    私たちも根気強く周囲の人々に糖質の危険や食事の大切さを話題とするようにしていますが、残念なことに必要だと思われる人ほど、”やれない(やらない)理由”を頑強に主張します。

    こればっかりは本人の意志に基づかない場合は必ず挫折しますから、強制はできません。
    先生方の努力とご苦労、もどかしさのほどが、ほんの触りの欠片でも垣間見える気がします。

    シミズ先生、これからもお力をお貸し下さい。私たちも諦めず、私たちの出来ることを身をもって示していきたいと思います。

    1. ねけさん、コメントありがとうございます。

      これが現実ですね。上部団体の意志であっても、医師や栄養士はプロです。
      生理学的な事実を考えれば何が正しいか、何が間違っているかわかるはずです。
      治療するというより、永遠に患者で居続けさせる方法でしょう。

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