厳しいお言葉、もっともです

前回の記事「洞爺湖マラソン2018 あまり参考にならないかもしれないけれど、試したこと」について、コメントで、厳しいお言葉を頂きました。

糖質制限をしているから、色々と痛みが出るのではないですか?そもそも記録がのびていませんよね?

もっともです。偉そうなことを書きながら、結果は最近出ていません。

脚の故障、これまでの痛みの原因については、自分なりの医学的な見地も含めて、左右の脚の長さの違いにあると考えています。姿勢の問題もありますが、私の脚は左が少し長いのです。

自分では真っすぐ立っているつもりでもやや右に傾いています。重心が右にズレているのか、普通に歩いていても、右足裏に圧力がかかる感じがいつもしています。

その長さのズレを無意識に補いながら長距離を走ることで、変な場所に負担がかかってしまっているのでしょう。今回ビブラムファイブフィンガーを使用することにより、踵着地にならないことを意識したくて、両足がミッドフットで走れるように練習していましたが、記事に書いたように実際には右足だけは踵着地が治らない状態でいたのです。

糖質制限と絡めるとややこしくなってしまいますが、ちゃんと糖質制限をする前にもさまざまな痛みが出ていたのですが、それがスーパー糖質制限にしてから本当に激減しました。そして、タイムも良くなってきたので、さらに走る距離を伸ばしたり、スピードを上げたりしたことで、また足の痛みが出るようになってしまいました。

しっかりと糖質制限をする前は本当に鳴かず飛ばずだった記録が、スーパー糖質制限後に劇的に記録が縮まったことは事実です。たまたま調子が良くて出た記録というにはあまりにもタイムが縮まり過ぎです。

自己ベストを出すと、欲が出て、さらに良い記録をと様々なトライをしたくなってしまいます。フォームを変えてスピードを出せるようになりました。しかし、スピードが出て心拍数もその分早くなりました。年齢から考えるとどんどん心拍数の限界は低下していきます。その中で年齢によるパフォーマンスの低下を他のことで補えないか、試行錯誤をしています。

その中で失敗談も含めて隠さずに書いているつもりです。糖質制限だけが持久系の運動に最も良いとは思いません。それぞれの人がそれぞれの人に合った方法を選択していただければいいと思います。研究でも糖質制限が非常に有効であるというものもあれば、逆の結果を出しているものもあります。

脂質はエネルギーになるのがおそいですが、何故それをチョイスしたのか..ただのマラソンに補給食がそんなに必要になる、身体が問題なのでは?

今回使ったエネルギー系のジェルについては、MCTのサプリはケトン体を増やそうとしたものです。自前のケトン体が増加する前に、MCTで増やしていけるのでは?という考えです。

ベスパプロは、なんとなく毎回使っています。何か元気になるのです。メンタル的な要素が私には強いです。

次はトレイルバターですが、これは脂質が非常に多く含まれています。このトレイルバターの脂質をエネルギーとして考えているわけではありません。自分の体の脂肪がエネルギーなので、摂取した脂質がエネルギーになると考えているより、これもココナッツオイルがケトン体になることを期待したものです。脂質はエネルギーになるのは遅いと「一般的」には考えられていますが、私は全くそうとは思いません。特に糖質制限をしていると、いつでも脂質をエネルギーにしているので問題ありません。糖質を摂る人はもしかしたら脂質がエネルギーになるのは遅いかもしれません。

摂取した脂質も消化吸収が遅いとは思いません。以前の記事「消化吸収の時間はどれくらい?」で書いたように、実は脂質の消化吸収は非常に速いのではないかと考えています。

最後のジェルはカフェイン目的と、糖質摂取目的です。どちらも脳を騙すため、脳を元気にするために使う予定でした。メンタルが非常に弱い私にとって、何とか自分の脳を騙すことや脳と話し合ってゴールするまで元気でいてもらわないといけません。そのために30km過ぎに使いたいと思っていました。そして、どうしても最後の方は心拍数が上がってくるので、糖質をエネルギーにする割合が高くなってきます。それに対応するためでもあります。

どのジェルも、コメントで書かれていた補給食という意図はあまり大きくありません。以前の記事「ケトン体ランニング「ケトラン」、試行錯誤の人体実験」で書いたように、朝起きてから何も食べないで、途中でも何も補給しないで50kmに挑戦しています。正直ペースさえ上げなければできます。ほとんど脂質しかエネルギーにしないので、可能ではありますが、やはり少しずつは糖質をエネルギーとして使いますので、後半はつらいです。脳も嫌がります。

レース中のジェルをどうするかは、その人のその時のペースや普段の食事法で考え方が違うでしょう。身体が問題ではありません。

私の記事を読んで、糖質制限がダメだと思うのも自由です。私はエリートランナーではないので記録至上主義ではありません。

しかし、私がマラソンで糖質制限を勧めしている真の理由は、やはり健康のためです。カーボローディングは非常に危険な食事です。何も考えずに練習やレース後にスポーツドリンクを飲むことも非常に危険です。フルマラソンであっても糖質は必要ではないので、ましてや軽い運動や普段の生活では全く必要のないものです。

もう何年かは自己ベストを更新するようにいろいろ試してみるつもりではいますが、そのあとは楽しむこと、完走することを目的としたマラソンに切り替えようかと思っています。

実は、今回故障して速く走れなかった代わりに、景色を見る余裕がありました。こんなに洞爺湖は綺麗だったのか、と初めて知りました。何年も出場しているのに初めてです。私の心臓ではサブ3は難しいです。何とかサブ3.5と思ってきましたがどうかわかりません。しかし、もう少し楽しむマラソンをしてみたいな、と思っています。

4 thoughts on “厳しいお言葉、もっともです

  1. おはようございます。厳しい意見について先生に頑張ってもらいたいです。記録はまだまだ伸びます!絶対に!
    私は先生の本を本屋で見たときに衝撃を受け炭水化物ダイエットをやってみようと思いました。私は50歳前半までサブ3で走ってました。今は辛うじてサブ4(64歳)。先生サブ3目指して下さい!
    札幌ではK.Kさんは60歳代でサブ3ですしH先生、Sさんは70歳代でサブ3.5です。
    私の目標は先生の本を読んでサブ3.5にしました。10年の低迷期を脱したく函館マラソンは故障でダメですが
    北海道マラソンで頑張りたいです。先生のブログ参考になります。

    1. コメントありがとうございます。
      うれしいお言葉に勇気づけられますが、それぞれの限界はあるので、まずはサブ3.5ですね。

  2. 清水先生のBLOGをいつも参考にさせていただいています。
    今回、野辺山高原100kmウルトラマラソンをケトランで走ってきました。
    補給の仕方も先生のBLOGからも参考にさせていただいています。
    20km地点で大怪我したのですが、痛みも感じず最後まで楽に走れました。

    お陰さまで最後まで歩くことなく走れました。
    これからも発信を楽しみにしています。お礼まで。

    1. じゅんこさん、コメントありがとうございます。

      ケトランで野辺山100km完走おめでとうございます。
      野辺山なんて本当にすごいですね!私なんてサロマでヒーヒー言っているので、
      尊敬してしまいます。

      ケガの状態は大丈夫でしょうか?
      早く良くなると良いですね。

      私も負けずに頑張りたいと思います。

Dr.Shimizu へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です