オメガ3の廃用性筋萎縮の軽減作用

オメガ3は非常に重要な栄養素ですが、もしかしたら廃用性筋萎縮の軽減、予防にも大きな役割があるかもしれません。骨折などで一時的に上肢や下肢の固定が必要になる場合があります。そのときその筋肉を使用できないため、筋肉が萎縮します。その場合にオメガ3を積極的に摂取すると筋萎縮が少なく、回復も早くなるかもしれないのです。

今回の研究は若い女性を対象にしています。2週間下肢を固定します。そして、回復期を2週間としています。固定の4週間前からオメガ3群には1日5gのオメガ3を与え、対照群にはその代わりにヒマワリ油を与えました。固定2週間前にはすでにオメガ3群の血中のリン脂質のEPA+DHAは約3倍になっていました。骨格筋のリン脂質のEPA+DHAは約2.5倍でした。(図は原文より)

上の図のAは大腿四頭筋の体積です。その左から順に固定前、固定後、回復期後です。Bの左は固定前後の変化量、右は固定前と回復期後の変化量です。白がコントロール、グレーがオメガ3群です。

そうすると、大腿四頭筋の体積は固定前と比較して有意にどちらの群も減少していました。しかしその変化量はコントロールで14%、オメガ3群で8%でした。そして、大腿四頭筋体積は、オメガ3群のみで回復期後に固定前レベルと変わらないレベルまで回復しました。コントロール群では回復期後でもまだ元に戻りませんでした。

大腿四頭筋の断面積においても、両群で固定前後で低下していました。体積と同様に変化量はコントロールで14%、オメガ3群で8%でした。そして、大腿四頭筋断面積も、オメガ3群のみで回復期後に固定前レベルと変わらないレベルまで回復しました。

上の図のAは筋原線維タンパク質合成(MyoPS)の統合した割合です。どちらの群も固定前後を比較するとMyoPSは低下し、回復期後には元のレベルに戻っていますが、全ての時点でオメガ3群の方がコントロール群より高い値を示しています。Bの変化量は固定前後ではオメガ3群で変化が少なかったのですが、回復期後では両群で同じでした。

高齢者の筋トレでもオメガ3は筋肉量を高める可能性があります。しかし、もしかしたら男女差があるかもしれません。これについてはいつか機会があれば書きます。

いずれにしても、普段からオメガ3をしっかり摂取することは、ケガなどの、いざというときにも体を守ってくれる可能性があります。また、性差があるとしても、男性でもオメガ3を摂取して損はありません。

以前の記事「オメガ3サプリメントの品質は怪しい」で書いたように、サプリメントの品質はわかりません。十分に信頼できるサプリであれば摂っても良いと思いますが、一番は魚からでしょう。

「Omega-3 fatty acid supplementation attenuates skeletal muscle disuse atrophy during two weeks of unilateral leg immobilization in healthy young women」

「オメガ3脂肪酸の補給は健康な若い女性における2週間の片側の下肢固定の骨格筋廃用性萎縮を軽減する」(原文はここ

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