3回目の新型コロナウイルスワクチンの接種が始まっています。しかし、現在拡大中のオミクロン株を考えるのであれば、従来のワクチンは効果が非常に低いはずです。もともとのコロナに対してデザインされたワクチンは変異の非常に多いオミクロン株に効果が十分に得られるとは思えません。実際に最近出た論文にもオミクロン株は従来の4つのワクチンの「中和に対して著しく耐性がある」と書かれています。（図はこの論文より）
上の図のようにオミクロン株（B.1.1.529）では著しく中和効果が低下しているのがわかります。ブーストしても同様です。それなのに日本を含めて世界中で3回目のワクチン接種を急いでいるのはなぜなんでしょうか？そこには科学が存在しません。感染症の専門家たちは医学を科学として扱うことはもうやめたのでしょうか？
それよりもオミクロン株は弱毒化しており、そもそもワクチンで予防すべきものなのでしょうか？
これまでも記事の中でワクチンは免疫に影響があり、自己免疫疾患のリスクが増加するのではないかと書いてきました。そして、十分な科学的根拠もないままに3回目接種がどんどん行われています。
実際にワクチンと自己免疫疾患に関連する報告が増えています。
例えば、この論文は新型コロナウイルスワクチンの接種後に新規または再発性の糸球体腎炎13人を報告しており、そのうち5人はIgA腎症でした。
顔面神経がマヒするベル麻痺もこの論文では初回のワクチン後のベル麻痺は1.36倍で、特に65歳以上の女性で2.51倍になっていました。
さらに気になるのは、甲状腺疾患との関連です。甲状腺は新型コロナウイルスワクチンで最も影響を受けた臓器かもしれません。バセドウ病も橋本病も、甲状腺を標的にする自己免疫が関係していると考えられています。
ある報告では、甲状腺機能低下症を8年間治療を受けていた40歳の女性は、抗甲状腺ペルオキシダーゼ（抗TPO）抗体および抗サイログロブリン（抗Tg）抗体は陰性でした。甲状腺刺激ホルモン（TSH）レベルは5.30mIU/L（基準値：0.27–4.20）であり、fT4レベルは13.9pmol/L（基準値：12.0–22.0）でした。しかし、新型コロナワクチン接種後、抗TPO抗体および抗Tg抗体が陽性となり、TSHは0.02mIU/L未満、fT4は66.6pmol/Lと大きく変化し、バセドウ病の典型的な所見を呈していました。甲状腺機能低下症からいきなり甲状腺機能亢進症に変化してしまったのです。
それ以外にも次の図のように新型コロナワクチン接種後の甲状腺機能異常の様々な報告があります。
さらにさらに気になった報告があります。
52歳の男性で、2型糖尿病で8年間治療を受けていて、経口の薬で血糖値のコントロールは良好（？）でHbA1cは3か月前で7.1した。その人が1カ月続く衰弱、7kgの体重減少、夜間の38度の発熱で救急外来に受診しました。これらの症状は新型コロナウイルスワクチン2回目接種後の4週間後から起こりました。
TSH低値でfT4が増加する甲状腺機能亢進状態で、さらにTR抗体（抗TSHレセプター抗体）、抗TPO抗体、抗Tg抗体陽性で、超音波検査ではバセドウ病に特徴的な所見でした。血糖値のコントロールが非常に悪い状態でHbA1cは10.1でした。すい臓の自己抗体の抗GAD抗体は陽性となり、C-ペプチドも1ng/mL とかなり低い値でした。
つまり、新型コロナワクチン接種後に2型糖尿病が1型糖尿病に転換してしまった可能性があるのです。もちろん、成人潜在性自己免疫性糖尿病（LADA）、緩徐進行1型糖尿病であった可能性は否定できませんが、3か月前までコントロール良好で、急激に変化していることから、ワクチンが自己免疫を変化させて、自己抗体が甲状腺とすい臓を攻撃し始めたと考えられると思います。
いずれにしても、ワクチンは当然、自己免疫に影響を与えます。もちろん、自己免疫疾患などの頻度は高くはありませんが、起きてしまった自己免疫疾患はその人が抱えなければなりません。そのリスクを考慮し、検討し、自分自身に本当に必要なのかは自分で決定すべきです。社会や周囲が強制したり、強制するような状況を作るべきではありません。ワクチンの影響のリスクを背負うのは自分自身なのですから。
「A case of Graves’ disease and type 1 diabetes mellitus following SARS-CoV-2 vaccination」
「SARS-CoV-2ワクチン接種後のバセドウ病と1型糖尿病の1例」（原文はここ）
「自分自身に本当に必要なのかは自分で決定すべきです。社会や周囲が強制したり、強制するような状況を作るべきではありません。ワクチンの影響のリスクを背負うのは自分自身なのですから。」全くその通りです。
介護や医療の事業所で働いているとそうも言っていられない、雇用にすら関わってくる場合もあります。法律的にも決して良くないはずですが。
鈴木武彦さん、コメントありがとうございます。
どの企業、施設でも上に立つ人間の考え方次第でしょう。
新型コロナウイルス感染者が入院する病院でもワクチン接種をしていない医療従事者はいます。
それを排除するか許容するかはトップダウンで決まってしまうでしょう。
確かに雇用が脅かされる施設もあるようです。明らかに異常だと思います。
私の母(88歳)は、脳出血で1年半ほど前から入院していますが、ほとんど眠っており、時々覚醒する程度の意識レベルです。
コロナ対策のため、入院以来、1度も面会できていませんし、意識レベルが低く、リモートで話をすると言うわけにもいきません。
その様な中、昨日、病院から「面会制限緩和のお知らせ」が届き、やっと面会できるのかと期待したものの、面会の要件の1つに「ワクチン接種証明書」があり、がっかりしました。
私も私の家族(妻、息子)もそれぞれ自分の意思に基づいて、結果的に誰もワクチンを摂取していません。ベネフィットよりリスクの方が大きいと言うのが一致した意見です。したがって、私も家族も誰も母に面会することができません。
どのような根拠があってワクチン接種が必要と言っているのでしょう。
ワクチンを摂取すれば、院内感染のリスクは減るのでしょうか。
もし、科学的根拠もなくこのような制限によって差別が行われているとしたら、これは重大な人権問題であると思います。
母は高齢のため、いつまで命があるかもわかりません。たぶん、このまま生きて合う事はないだろうとあきらめています。
母には申し訳ない気持ちでいっぱいですが、それでもワクチンを打つ気にはなれません。
こんな状況を何とかする事は出来ないものでしょうか。
西村 典彦さん、コメントありがとうございます。
病院も病院なりの事情があるので、難しいですね。面会なんて工夫次第だと思うのですが。
濃厚接触にならない程度の面会はOKとすべきだと思います。
しかし、医療従事者は面会がない方が楽なのかもしれません。楽が身につくと、元のようにはなかなか戻せないのかもしれません。
病院の医療従事者全員がワクチン接種をしているとも思えませんし、ワクチンは感染を防止できませんし、
医療従事者もすでに普通に食事に行ったり、飲みに行ったりしているはずです。
重大な人権問題ですが、世界中で人権が無視されている状態が当然となっています。
新型コロナウイルスの破壊力は人命だけでなく、社会を壊したことの方が大きいかもしれません。
横から失礼します。
西村さんと同じように困っている方は非常に多い事と推察します。
こういったワクチンハラスメントといった事態について、法的な観点から以下のような対策もあるとの事です。
https://note.com/nakamuraclinic/n/n08ff8494e943
西村さんがお母様と面会できる事を心より願っております。
清水先生、いきなり他所のURLを張り付けてしまって申し訳ありません。
いつも有益な情報を配信して頂き、感謝しております。
『「糖質過剰」症候群II』も大変参考になりました。
日本糖尿病学会には期待できそうもありませんから、草の根で糖質制限を広めて行きたいと思っていますが、その際のバイブルとして前作共々知人に広めて行きたいと思っています。
今後とも宜しくお願い致します。
永山さん、コメントありがとうございます。
拙著を読んでいただきありがとうございます。
新型コロナ、そしてワクチンで世の中本当におかしなことになってしまいました。
早く世界が正気を取り戻してほしいですね。
よいお年をお迎えください。
自己免疫疾患とは、人工的に開発されたワクチンを人類に投与し始めてから、多く発症するようになった疾患なのでしょうか？
まるよしこさん、コメントありがとうございます。
質問の意図がよくわかりませんが、自己免疫疾患は右肩上がりで増加しております。
免疫をいたずらに刺激することはリスクがあると思っています。
ワクチンよりも、拙著で書いたように糖質過剰摂取の方が問題だと思います。
ありがとうございます。
糖質制限食を続けます(^｡^)