LDLコレステロールが長期間低いと脳の完全性が低下する

一般の人でも、医師の中でもLDLコレステロール値が低ければ低いほど良いと思っている人がいます。コレステロールは人間にとって非常に重要なものです。脳は水分を除くとその約60〜65%が脂質でできていて、脳の全脂質の約20〜30%をコレステロール占めています。全身のコレステロールの約25%が脳に存在します。コレステロールが低いと脳に悪そうですね。

今回の研究では、LDLコレステロール値が低いことへの長期曝露と脳の構造の関連について調査しています。心血管疾患、脳卒中、認知症、または神経精神疾患の診断を受けていない987人(年齢中央値55歳)が対象です。12年間にわたる長期追跡調査データを使用しています。MRI検査で脳白質の微細構造の特徴を評価しました。(図は原文より)

上の図は、fractional anisotropy (FA), mean diffusivity (MD), axial diffusivity (AD), and radial diffusivity (RD)、日本語にすると、分数異方性 (FA)、平均拡散率 (MD)、軸方向拡散率 (AD)、半径方向拡散率 (RD) というのでしょうか?難しいことは置いておいて、一般的に、FA値が低く、MD、AD、RD値が高いほど、脳白質の微細構造の完全性が低下していることを示しているそうです。横軸は12年間の平均のLDLコレステロール値です。そのLDLコレステロールが100~130mg/dLの人と比較して、それよりもLDLコレステロールが低くなるほど、FA値が低く、MD、AD、RD値が高くなっているのがわかります。つまりLDLコレステロールが低いほど、脳白質の微細構造の完全性が低下しているのです。これらの関連性は、男性および50歳以上の人において特に顕著でした。

LDLコレステロールが低い人は、脳の健康を損なう可能性があります。

以前の記事「虚血性脳卒中ではLDLコレステロールが低い方が認知機能が低下する」「LDLコレステロール値が高い方が認知症になる可能性が低い」でも書いたように、LDLコレステロールが低い方が認知機能には有利なようです。

それでもあなたはLDLコレステロール値を低くしたいですか?

認知症は糖質過剰症候群です。

「Association of long-term exposure to lower low-density lipoprotein cholesterol with neuroimaging metrics: A population-based cohort study」

「低密度リポタンパク質コレステロールの長期曝露と神経画像指標との関連:集団ベースのコホート研究」(原文はここ

2 thoughts on “LDLコレステロールが長期間低いと脳の完全性が低下する

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です