マッチポンプ薬の代表、プロトンポンプ阻害薬(PPI)は様々ながんのリスクを上げることを知っている人も多いでしょう。では、がん患者がPPIを使用したらどうなるでしょう?
今回の研究では、成人のがん患者において、新規にPPI治療を受けた患者と非使用者および新規にヒスタミンH2受容体拮抗薬(H2RA)治療を受けた患者を比較しました。傾向スコアマッチング後にPPI使用群、非使用群48452人ずつで評価しています。
下の表はプロトンポンプ阻害薬の新規使用者と非使用者における全原因死亡リスクです。(表は原文より改変)
| 結果 | PPI使用者 | 非利用者 | HR(95%信頼区間) |
| 1年 | 8888 | 3272 | 2.72 (2.61-2.83) |
| 2年 | 13719 | 5276 | 2.66 (2.58-2.74) |
| 追跡調査中の全体的な結果 | 23421 | 11656 | 2.34 (2.29-2.42) |
1年後、PPI使用者の死亡率は非使用者よりも大幅に高く、PPI群では8888件、非PPI群では3272件でした。PPI使用者は2.72倍死亡リスクが高いのです。2年後には、PPI使用者では13719件、非使用者では5276件で、PPIの死亡リスクは2.66倍でした。
追跡期間全体(PPI使用者では平均5.4年、非使用者では平均6.5年)において、累積死亡発生数はPPI使用者で23421人、非使用者で11656人で、死亡リスクは2.34倍です。
下の表はプロトンポンプ阻害薬の新規使用者とヒスタミン2受容体拮抗薬(H2RA)の新規使用者間の全原因死亡リスクです。
| 結果 | PPI使用者 | H2RA使用者 | HR(95%信頼区間) |
| 1年 | 8393 | 7980 | 1.51 (1.41-1.69) |
| 2年 | 12950 | 11989 | 1.16 (1.04-1.39) |
| 追跡調査中の全体的な結果 | 18304 | 17146 | 1.17 (1.05-2.16) |
平均追跡期間はPPI群で4.6年、H2RA群で3.8年でした。1年後、PPI使用群の死亡率はH2RA使用群よりも著しく高く、死亡リスクは1.51倍でした。2年後でも1.16倍、追跡調査期間全体を通しても1.17倍でした。
胃酸は人間にとって非常に重要なものです。それを止めてしまう薬が、有益なわけがありません。
PPI自体が、がん患者を死亡させているのかどうかはわかりませんが、マッチポンプ薬の代表的な薬なので、様々な副作用があります。腎機能も低下させたり、感染リスクも多くなれば、死亡率も上がるでしょう。
がんも胃食道逆流も糖質過剰症候群です。なる前に糖質制限です。
「Proton pump inhibitors and all-cause mortality risk among cancer patients」
「プロトンポンプ阻害薬とがん患者の全死因死亡リスク」(原文はここ)