食べる順で確かに血糖値の上昇は抑えられるかもしれないが…

食べる順を変えることにより、血糖値の上昇を抑えるという考え方は以前からあります。実際に糖質を後に食べることにより、一定の効果はあるのだと思います。しかし、糖質摂取の害は食後高血糖だけではなく、高インスリン血症も非常に大きな問題です。逆に言えば、高血糖がずっと続いているよりも、高インスリンが続く方が問題は大きいと思います。

この研究では糖質を後に食べることにより血糖値が抑えられ、インスリンも少ないと言っていますが、180分で測定は終わっています。しかし、180分の段階で、糖質を後に食べた群ではまだまだインスリン値が高値であり、ベースラインまで下がるには時間がかかりそうです。それなのに、180分で測定をやめて、インスリン分泌量が少なかったという結果を出しています。明らかに結果が先にあっての実験ですね。5~6時間は測定を続けるべきで、そうすれば差がないか、もしかしたら糖質が後の方がインスリンが多く出ていたという結果にもなりかねません。(図は原文より)

糖質が先の群よりも糖質が後の群の方がインスリンの追加分泌時間が長いので、逆に痩せにくい状態です。食後高血糖の害を取るか、高インスリン血症が長く続く害を取るか、という選択になってしまいます。やはり、どちらも良くないので、糖質を制限するというのが正解だと考えます。

さらに、今回の食事はタンパク質:脂質:炭水化物が38.7%:15.1%:45.1%(足しても100%になりませんが)と、非常に脂質の割合が低く、この研究者は未だに低脂肪推進派なのかもしれません。脂質をもっとたくさん摂ればどのようになるかはわかりませんし、タンパク質がもっと少なくなればどのようになるかもわかりません。インスリン自体が悪いとも考えていない可能性もあります。

いずれにしてもこれを信じて、「糖質は最後に食べれば、どれだけ食べても大丈夫なんだ!」と思って実行してしまったら大変なことになります。インスリン抵抗性は全く改善されないでしょう。

「Carbohydrate-last meal pattern lowers postprandial glucose and insulin excursions in type 2 diabetes」

「炭水化物を最後に食べる食事パターンは、2型糖尿病の食後のグルコースおよびインスリンの変動を低下させる」(原文はここ

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コメント

  1. ねけ より:

    よくよく考えてみたら・・・。

    私は全く抵抗なく、ほとんど我慢もなく一日20g前後の糖質制限を続けられていますが、どうやら多くの人にとっては結構難しいようですね^^;
    ものの考え方の違いかも知れませんが、選択の難しさ(不自由さ)と我慢は違います。

    一番悪い(かも知れない)のは、”良い”からと無理に我慢を重ねてストレス過多に陥ること、それから中途半端な”やっているつもり”の糖質制限で、結局ほとんど成果も得られないまま、これまた半端に我慢を続けている状態かなと。

    スパッと思い切って糖質を遠ざけないと、私のような意志の弱い人間は糖質支配(中毒)から抜け出せないまま我慢を続けなくてはならないと思います。
    当然ながら期間限定などしようものならすぐに戻ってしまいますよね。
    ダイエットとは本来、(食)生活習慣、ひいては生き方そのものを変えるのであって、ある程度の期間我慢することではないはずです。

    やっぱり、「○○kg痩せる」という動機だと生き方を変えるなどという発想まで至らないのかも知れません。
    私自身、痩せなきゃなあと始めた糖質制限ですが、すぐにこれは単なるダイエットではないと実感しました。

    外食の困難や食費の高騰(笑)、まるでカルト宗教扱いしたがる周囲の目(爆)など諸問題はついてまわりますが、しかし何より私の体が、脳が、今の生活が”良い”と言っているように感じます。長期的エビデンスはありませんが(笑)