2024年5月、日本糖尿病学会の診療ガイドラインが5年ぶりに改訂されました。その中で注目すべきは食事療法の炭水化物制限の項目です。(図はこのガイドラインより) やっとここまで来ました。「炭水化物制限は有効」の文字がガイド
月: 2024年5月
動物性の脂は高齢者のフレイルを防ぐかもしれない
フレイル(加齢により心身が衰えた状態、虚弱)の最も大きな原因の一つが筋肉の減少でしょう。多くの高齢者は筋肉の減少に無頓着です。腰が痛い、膝が痛いなどと言って、安静にしがちです。食事は野菜が健康的だと思い込まされているので
閉経後女性のインスリン抵抗性と乳がん
閉経後の女性は、特に乳がんリスクが上がると考えられます。もちろんがんのエサは糖質なので、糖質過剰摂取は非常に危険です。 今回の研究では、閉経後女性のインスリン抵抗性と乳がんの関連について調べています。22,837人の閉経
糖尿病薬?やせ薬?GLP-1受容体作動薬の副作用 その8 ED
GLP-1受容体作動薬は様々な副作用があります。(「その1」「その2」「その3」「その4」「その5」「その6」「その7」参照) 今回は勃起不全(ED)です。Proceedings of the 24th Annual F
マウスウォッシュは止めよう その1 高血圧
現代の生活では我々の体は様々なところから知らないうちに攻撃を受けています。自分自身では良かれと思ってやっていることが、人間のメカニズムを考えた場合に有害になっています。例えば、コロナの流行で当たり前のように多くの人がやっ
降圧薬のアンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)によるがんのリスク増加
肺がんは2019年の統計で罹患者数で男女合わせて全体の2位です。(1位は大腸がん)2022年のがん死亡数の順位では、肺がんは全体で第1位です。(下の図、および順位のデータはここより) 上の図のように、死亡率は緩やかに減少
カフェインの筋力と筋持久力に及ぼす影響
カフェイン、ドーピングとも思えるくらい効果を感じることがあります。(ドーピングしたことはありませんが)以前の記事「コーヒーを飲むとパフォーマンスが向上する」でもカフェインの効果を書きました。 私はレースで苦しいときに、カ
心血管疾患の一次予防でLDLコレステロールを低下させることは意味がない
急性の冠動脈疾患、心血管疾患はLDLコレステロールが高い人に起きるわけではありません。(「LDLコレステロール値は役に立たない」「急性冠症候群のLDLコレステロールは低い方が死亡リスクが高まる」「LDLコレステロールは心
動物性タンパク質と植物性タンパク質では筋肉増加量は違うのか?
一部の専門家たちは、肉の摂取量が多いと、飽和脂肪の摂取量が増加し、食物繊維の摂取量が減少するという難癖を付けてきます。その結果、肉の摂取は肥満、心臓病、メタボリックシンドローム、がんと関連しているとも主張します。さらに、
糖質制限は危険? 低炭水化物高脂肪食と血中脂質レベルおよび心血管疾患リスクとの関連性
久しぶりに糖質制限否定派の研究が出てきました。糖質制限をすることの不安を煽ってきますね。でもやっぱりいつもの通りの非常に質の低い研究となっているように思えます。この研究では、糖質制限をするとLDLコレステロールが上昇し、