世界中で糖質の入った飲み物が蔓延し、それによって病気になり、死亡している方がたくさんいます。これは完全にとはいかないまでもかなり減らせる病気、死因です。糖質の甘味は誰もが魅了されます。しかし、それは確実に体を蝕んでいきます。大量の糖質を無意識に摂っていることも非常に多いですし、飲み物であれば喉の渇きを潤すのに、ゴクゴク飲んでしまいます。子供にペットボトルの甘い飲み物を全く気にせず与えている親も珍しくありません。しかし、それは非常に危険があると考えています。
この世界的な統計では日本はまだ、その影響は少ないようです。メキシコは悲惨な状況です。しかし、避けられる危険は避けることが必要ではないでしょうか?
Estimated Global, Regional, and National Disease Burdens Related to Sugar-Sweetened Beverage Consumption in 2010.
「2010年の砂糖甘味飲料消費に関連する世界的、地域的、および全国的な病気の推定量」(原文はここ)
要約
背景: 砂糖の入った飲料(SSB)は、世界的に消費され、体の脂肪に寄与する。しかし、脂肪に関連した心血管疾患(CVD)、癌、および糖尿病に対するSSBの世界的な影響は、国家、年齢および性別によって評価されていない。
方法と結果: 2010年のSSB消費に関連する疾患の世界的、地域的、および国家的負担をモデル化した。SSB消費レベルに関するデータは、世界中の国の食生活調査から得られたものである。 SSB摂取が肥満指数および糖尿病に及ぼす影響、CVD、糖尿病、および癌に対する肥満指数の上昇の影響は、大規模な前向きコホート研究から得られた。分析は、国/年齢/性別によって行われた。世界では、年間にSSB消費に起因する184,000人の死亡者が推定されている:糖尿病から133,000人、CVDから45,000人、がんは6450人。 SSB関連死亡者の5%は低所得国であり、中所得国で70.9%、高所得国で24.1%であった。 SSBに起因する比例死亡率は、45歳未満のメキシコ人では30%、65歳以上の日本人の場合は1%未満と幅があった。最も人口の多い20の国の中で、メキシコはSSBの死亡率が最大であり、405人/100万人の大人、比率は12.1%であった。
結論: SSBは、高、中、低所得国の成人の予防可能な死亡/障害に影響を与える可能性のある単一の修正可能なものであり、強力な世界予防プログラムが緊急に必要であることを示している。
日本人はまだ影響が少ない方ですが、20歳から44歳では1.3%、45歳から64歳では0.6%が糖質入り飲料で死んでいるというデータになっています。若い程比率が増加しています。
日本で現在売られているドリンクがどれほど糖質まみれなのかをグラフにしてみました。参考にしてみてください。かなり大きなグラフなので見づらいです。基本的には500ml前後のペットボトルがあるものは、その1本分であり、紙パックのものが主流の野菜ジュースなどはだいたい200ml程度が1本分です。お酒類はビールが350ml、ワインは100ml、日本酒は180ml、その他は60mlです。
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糖質制限をしている人は、こんなグラフを見なくても、糖質の入った飲み物には手を出さないでしょうから、問題ありませんが、糖質制限をしていない方はよく見てください。このグラフを見ると何気なく親が子供に飲ませるようなものでもかなりの糖質が入っていることがわかります。例えばQooなどはかわいいキャラクターを使用して宣伝していますので、完全に子供もターゲットです。これを1本飲み干せば50g以上の糖質が体に入ってしまいます。CCレモンもレモン50個分のビタミンCを前面に出していますが、その裏に隠れている糖質は50gを超えます。
また、スポーツドリンクも糖質が非常に多いものがほとんどです。このような飲み物を部活の後にゴクゴク飲むのはやはり問題でしょう。
水分補給は本当は水かお茶で十分です。どうしてもというなら、1回に10gを超えない量で大人も子供も飲むべきです。商品に書いて表示が100ml当たりで書いてあったり、1本当たりで書いてあったりしますのでよくラベルを読んでください。アメリカではすでに小中学校でこのような糖質まみれの清涼飲料水の販売が禁止されています。日本も子供が簡単に手に入らないような対策をすべきでしょう。