日本もリリカを野放しにしたままで良いのか?

リリカ(プレガバリン)は当初、帯状疱疹後神経痛の痛み止めとして発売されたように記憶していますが、現在は適応として「神経障害性疼痛、線維筋痛症に伴う疼痛」となっています。

欧米ではリリカや類似の薬であるガバペンという薬が安易に処方され過ぎていて、誤用や乱用が問題になって、アメリカではすでに規制された薬物です。イギリスでも規制の方向へ向かっています。また、副作用が強く出る場合もあり難しい薬でもあります。

この薬を慢性腰痛にまで処方されている場合があります。適応のところで「神経障害性疼痛」というわかるようでわからない、どのようにも解釈できそうな病名が付いているので、痛みがあれば神経の障害で起きていることを否定することはできません。なので、腰痛でも処方できてしまうのです。

本当に効果があって症状が軽減している人ももちろんいますが、あまり効果がなく、大量に処方されて、めまいや眠気がひどく困っている人もいます。中には視覚の異常を来す人もいます。ひどい浮腫や体重増加も比較的多いです。

リリカやガバペンの慢性腰痛に対する効果は、実際怪しく、研究でも効果は認めていません。スタチンやPPIと同じ匂いのする薬です。

イギリスではわずか5年の間にリリカの処方が350%増加し、リリカに関連した死亡者数は2012年の4人から2016年には111人と急増しています。

日本ではどのような数字になっているかは不明ですが、かなり大量に、多くの患者さんに処方されている薬になっています。そして、処方された患者さんの多くは副作用を認めています。

日本も犠牲者が出ないうちにある程度の規制やルール作りが必要な気がしてなりません。少なくとも慢性腰痛は適応ではないと考えます。

「Benefits and safety of gabapentinoids in chronic low back pain: A systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials」

「慢性腰痛におけるガバペンチノイドの利点と安全性:ランダム化比較試験の系統的レビューとメタアナリシス」(原文はここ

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コメント

  1. You より:

    シミズ先生
    いつも❝命を懸けた投稿❞、ありがとうございます。先生は半分冗談で”消されるかも”と仰ってますが、社会的に抹殺するのは、先生が思いもしない方法で簡単に出来ますから。先生も心の中では『ふざけんな!』という気持ちが(ブログの投稿内容から勝手に推測するに)高まってると思いますが、先生のような存在を失う余裕が無い日本では、ぜひ”しぶとく生き残っていく”戦略を取っていただきたくトーンを抑えつつ、本音トークを続けて頂きたいと思います。

    さて前置きが長くなりまして、失礼しました。
    先生はリリカを象徴的に題材にしたと思います。アメリカでは当たり前ですが、もっと病んでいて、オピオイドが表面化しています。ほとんど全員がオピオイド使用履歴あり!というくらい、オピオイドが普通です。で、これがまた良く効きます。当然、疲れが取れない、(糖質の摂り過ぎで)怠い、(糖質と同じでアルコールの飲み過ぎで)怠い、(太り過ぎで)怠い、、、、、全部オピオイド処方されます。アメリカの医療は日本でいうと自由診療みたいなものですから、非常に高額です。1度の診療で、(患者の望む)処方箋を出すこと(もらえること)がCost Performanceを左右します。一度もらった処方箋で、どこまでも引っ張ります(リミットいっぱいまで薬を買い込みます)。そりゃ、オピオイドだろうが、Back painを軽減するgabapentinoidだろうが、睡眠導入剤(特に高齢者むけ)だろうが、いっぱい買い込みます。結果、在庫がある限り、使い続けます。辛いときはもちろん、調子が良いときでも″保険的に”使います(癖になってます)。 たぶん、このBehaviour patternというか”癖”というか”習慣性”が狙いじゃないかと思います。いったんこのパターンにはまれば、死ぬまでずっと使い続けてもらえますから。前の投稿でも書きましたが、”製薬業界はどうなっちゃってるんでしょうか!?。”  同じ人間として、何も感じないのでしょうか。
    半分、愚痴みたいな投稿でスイマセン。先生、無視して下さって、結構です。

    • Dr.Shimizu より:

      Youさん、コメントありがとうございます。
      返信できるということはまだ消されていません。
      大きな勢力には当然かないません。貴乃花対日本相撲協会のようなものでしょうか?
      もっと相手は大きいですが。