今日の夏井先生のホームページの記事にはインフルエンザワクチンについてのアンケートがありましたね。思ったよりはほぼ毎年接種している人が多いのですね?おそらくは接種したくなくても職場で強制されている場合も少なくないのでしょう。日本でのインフルエンザワクチンに対する洗脳は十分できているようです。このような土壌は新型コロナウイルスに対する反応にも影響していると思います。
さて、WHOは今年の8月にインフルエンザの予防接種を積極的に受けるよう呼びかけました。新型コロナウイルスの診断が複雑になる可能性があるため、らしいです。
診断複雑に…インフル予防接種を WHO
8/19(水) 日本テレビ系(NNN) (記事はここ)
WHO(=世界保健機関)は18日、インフルエンザの予防接種を積極的に受けるよう呼びかけました。新型コロナウイルスの診断が複雑になる可能性があるためとしています。
WHOの感染対策の専門家は18日の記者会見で、「インフルエンザと新型コロナウイルスのどちらに感染しているか、すぐに分からない恐れがある」と指摘しました。どちらに感染しているかを判別するために診断が複雑になる可能性もあるということです。
WHOはこうした事態を避けるため、これから冬を迎える北半球だけでなく、世界中でインフルエンザの予防接種を積極的に受けるよう呼びかけました。
一方、南半球は現在、冬を迎えていますが、インフルエンザの感染者数は低い水準に抑えられていて、人との距離を取るなどの新型ウイルス対策が有効に働いている可能性があるということです。
このWHOの専門家の話は変です。インフルエンザワクチンは感染を防ぐ力はありません。たとえインフルエンザワクチンを接種しても、インフルエンザと新型コロナウイルスのどちらに感染しているか、はわからないはずです。この専門家の話はまるで、インフルエンザワクチンを接種していれば、何か症状が出たときに、それはインフルエンザ感染は否定できる、というようなものです。WHOの感染の専門家の意見とは思えない話です。
また、こんな記事も出ていました。
インフルエンザの予防接種を受けた人はコロナの重症化リスクが低い可能性
9/14(月) 12:23 日経グッデイ (記事はここ)
…それでもなお、インフルエンザの予防接種を受ける価値は高い可能性があります。新型コロナウイルス対応に当たる医療現場の負担の軽減に加えて、接種した本人が得る利益が、例年を上回る可能性があるからです。最近世界で報告されている、インフルエンザの予防接種が、新型コロナウイルスの感染や死亡、重症化リスクの低下と関係することを示す論文を、順番に紹介していきましょう。…
ということで、ここに紹介されている「インフルエンザの予防接種が、新型コロナウイルスの感染や死亡、重症化リスクの低下と関係することを示す論文」を見ていきましょう。
まずはインフルエンザ予防接種が新型コロナウイルス感染症による死亡リスクを下げる可能性を示唆したアメリカの論文です。この論文はプレプリントです。まだ専門家の査読を受けていません。
「Influenza Vaccination and COVID19 Mortality in the USA」
「アメリカでのインフルエンザ予防接種とCOVID19死亡率」(原文はここ)
この論文の分析では、インフルエンザの予防接種率が高いほど、COVID-19の死亡率が低くなることが示唆されています。具体的には、インフルエンザの予防接種率が10%増加するごとに、新型コロナウイルスによる死亡率が28%減少するとしています。
この研究では2034の郡が分析に含まれました。65歳以上の人のインフルエンザワクチン接種率の中央値は45%です。その45%を上回った地域と下回った地域での新型コロナウイルスの死亡率を比較しています。(表は原文より改変)
カテゴリー | 変数 | 予防接種の範囲 | ||
---|---|---|---|---|
すべて | 中央値以下 | 中央値を上回る | ||
郡の数 | 2034 | 1060 | 974 | |
COVID-19(新型コロナウイルス感染症) | 死亡率(10万人あたり) | 18.9(42.7) | 17.3(31.7) | 20.5(52) |
確定症例率(10万人あたり) | 460.4(739.4) | 434.3(599.1) | 488.9(866) | |
最初のケースからの日数 | 78.8(10.6) | 76.4(10.7) | 81.4(9.8) | |
社会経済的要因 | 家族世帯の割合 | 66.6(5.3) | 66.9(4.9) | 66.1(5.6) |
親が1人だけの家族の割合 | 16.6(4.5) | 17.7(5) | 15.3(3.5) | |
学士号 | 14.6(5.9) | 12.1(4.3) | 17.4(6.2) | |
インターネット | 74.2(9.2) | 70.7(9.1) | 78.1(7.6) | |
収入の中央値($ 1,000) | 52.9(14.2) | 47.5(11) | 58.8(14.9) | |
健康要因 | 病院ベッド率(1000人あたり) | 3.2(3.2) | 3.2(3.2) | 3.2(3.2) |
アルツハイマー病 | 10.4(1.9) | 10.5(2.1) | 10.3(1.6) | |
喘息 | 4.6(1.2) | 4.4(1.1) | 4.8(1.1) | |
心房細動 | 8.2(1.4) | 7.8(1.4) | 8.7(1.2) | |
乳がん | 2.8(0.6) | 2.6(0.6) | 3(0.6) | |
大腸がん | 1.1(0.3) | 1.1(0.4) | 1.1(0.3) | |
肺がん | 1(0.3) | 1(0.3) | 1(0.2) | |
閉塞性肺疾患 | 12.9(3.5) | 13.6(3.6) | 12.2(3.1) | |
慢性腎疾患 | 23.6(4.1) | 24(4.5) | 23.2(3.7) | |
うつ病 | 18(3.3) | 17.5(3.4) | 18.6(3) | |
糖尿病 | 27.5(4.7) | 28.7(4.8) | 26.1(4.2) | |
心不全 | 14.5(3) | 15.2(3.2) | 13.7(2.6) | |
高血圧 | 57.9(8) | 58.9(8.5) | 56.9(7.3) | |
虚血性心疾患 | 27.3(5.2) | 28.1(5.5) | 26.4(4.6) | |
肥満 | 17.6(5.6) | 18(6) | 17.2(5.1) | |
関節リウマチ | 33.6(4.8) | 34.2(5.2) | 32.9(4.2) | |
脳卒中または一過性虚血発作 | 3.6(0.9) | 3.6(1) | 3.5(0.8) | |
タバコ使用率 | 9.6(3.1) | 10.2(3.2) | 9(2.8) | |
人口統計 | 年齢の中央値 | 40.1(4.8) | 40.1(4.8) | 40(4.8) |
65歳以上の人の割合 | 17.3(4) | 17.6(4) | 17.1(4.1) | |
性比(女性100人あたりの男性) | 99.3(8.7) | 100.7(10.9) | 97.8(5) | |
子供の依存比 | 37.8(6) | 38.7(6.2) | 36.8(5.5) | |
人種 | 黒人 | 10.9(15.3) | 13.6(18.4) | 7.9(10.2) |
ラテン系 | 9.8(13.5) | 11.5(16.7) | 8(8.4) | |
白人 | 81.4(16.3) | 78.8(18.9) | 84.2(12.3) | |
アジア系 | 1.6(2.7) | 1.1(2.1) | 2.2(3.1) |
上の表を見ると、インフルエンザワクチン接種率が低い郡は、教育と収入のレベルが低く、黒人とラテン系の人口の割合が高い傾向があります。対照的に、ワクチン接種率が高い郡は裕福で、白人人口の割合が高い傾向があります。有意差はありませんが、インフルエンザワクチン接種率が低い郡では、高リスクと考えられている、男性が多く、肥満や心血管疾患、糖尿病などが多いのです。どう見てもワクチン接種率が低い郡は死亡率が高いように思えます。しかし、表の上の方を見てみると、死亡率、確定症例数ともに、ワクチン接種率が低い郡の方が少ないのです。
それにも関わらず、この論文の結論は「インフルエンザの予防接種率が高いほど、COVID-19の死亡率が低くなることが示唆されています。」です。真逆です。私の英語力ではどうしても彼らの結果の正反対の結果に見えてしまいます。統計的な調整を行ったからそうなったのでしょうが、結論ありきの調整である可能性が高いと思います。
2つ目は、ブラジルで新型コロナウイルス感染症にかかった9万2664人を対象に行われた研究の論文です。(これもプレプリントです)
「Inactivated trivalent influenza vaccine is associated with lower mortality among Covid-19 patients in Brazil」
「不活化3価インフルエンザワクチンはブラジルのCovid-19患者の死亡率低下と関連している」(原文はここ)
この論文の結果は、最近インフルエンザワクチン接種した患者は、集中治療の必要性の可能性が平均8%低く 、人工呼吸を必要とする確率は18%低く、死亡の確率は17%低くなった、ということです。(図は原文より)
上の図は青色がインフルエンザワクチンを受けていない人、赤色がワクチン接種した人です。縦軸は死亡の割合です。確かに青い色のグラフのワクチン非接種群の方が死亡の割合が高いと見えます。しかし、その死亡の割合、どう見ても高すぎませんか?10代ですら20%に近いのです。80代では80%近い死亡率、90代では80%越えの死亡率です。60代でさえ、死亡率は約50%。ブラジルではそんなに致死率が高いのでしょうか?国の発表では確か死亡率は4.7%だったはずです。私の英語力が低くて何か勘違いしているのでしょうか?
上の図はワクチンの接種時期による比較です。2020年はワクチン接種のキャンペーンを3月23日から行ったそうです。そのキャンペーンの前に接種していると死亡率を下げる効果はないけれど、キャンペーン中や新型コロナの症状が出てからインフルエンザワクチンを接種すると死亡率を下げるということです。先ほどの記事には「ブラジルにおけるインフルエンザの流行のピークは、北部が4月から5月、南部が6月から7月ですが、今年の予防接種キャンペーンは例年より1カ月早く3月23日に始まりました。4月半ばの時点で、高齢者の接種率は90%を超えていたとのことです。」と書かれています。その元の記事をたどってみましょう。
《ブラジル》全国インフルワクチン接種キャンペーン第2弾開始=トラック運転手、先住民も対象
2020年4月17日 ニッケイ新聞(記事はここ)
インフルエンザの予防ワクチン接種全国キャンペーン第2弾が、16日からブラジル各地で始まった。3月23日に始まった第1弾は、60歳以上の高齢者や医療従事者が対象だった。
第2弾は、トラック運転手、バス運転手などの道路輸送従事者、港湾労働者、先住民(インディオ)、慢性疾患患者、警備、人命救助従事者、投獄、拘留されている人、または保護状態にある人、刑務所内労働者など、約1560万人が対象だ。例年とは違い、今年はトラックやバスの運転手と先住民が第2弾の対象に加えられた。
ブラジル保健省は14日、「新型コロナウイルス災禍の最中は、人の集団輸送、貨物輸送業務の重要度は極めて高いため、トラック運転手、バスの運転手と料金徴収係、港湾労働者を第2弾の対象者に加えた」と発表した。
インフルエンザワクチンは新型コロナウイルスには効かないが、新型コロナとの合併症を予防して、重症化を防ぐ意味は大きい。
また、第3弾の対象だった先住民も、第2弾に含められた。保健省は「先住民たちは様々な病気に対する免疫がなく、インフルエンザの合併症を起こしやすいため、第2弾の対象とした」と説明している。
15日までに、第1弾の対象者だった60歳以上の高齢者は90%以上(1890万人)、医療従事者は75・5%(380万人)がワクチンを接種した。政府目標はどちらも90%以上が接種することだが、第1弾期間中に接種を受けなかった高齢者や医療従事者は、今後もワクチン接種を受けられる。
ブラジルでは、今年に入ってから4月6日までに、853人がインフルエンザに感染し、100人が死亡している。
驚くべき内容です。インフルエンザワクチン接種率の話の前に、一番最後の内容が驚きです。インフルエンザに感染した853人中100人が死亡しているというのです。本当だったら死亡率11%以上です。異常な高さです。
ワクチンについては60歳以上の90%以上にワクチン接種したというのです。ブラジルの60歳以上の90%以上ですよ?本当でしょうか?
先ほどの論文に戻りましょう。
上の図はインフルエンザワクチン接種率です。確かに60歳以上は接種率が高いですが、90%には程遠く、40数%です。ニッカン新聞のネットの記事がウソなのか、この論文がウソなのか、両方がウソなのか?
このニッカン新聞のネットの記事も怪しいし、論文の死亡率の異常な高さも怪しいし、信用できません。本当に60歳以上の90%がインフルエンザワクチンを接種し、それが新型コロナのリスクも減らすのであれば、現在のブラジルの状況は何なのでしょうか?
3つ目の論文です。2019~2020年の流行前にインフルエンザワクチン接種を受けたかどうかと、過去12カ月間に肺炎球菌ワクチン接種を受けたかどうかと、新型コロナウイルス検査の結果の関係を調べました。
「The Association between Influenza and Pneumococcal Vaccinations and SARS-Cov-2 Infection: Data from the EPICOVID19 Web-Based Survey」
「インフルエンザと肺炎球菌のワクチン接種とSARS-Cov-2感染の関連:EPICOVID19 Webベースの調査からのデータ」(原文はここ)
65歳未満の17万731人と65歳以上の2万8097人が対象です。新型コロナウイルス検査を受けていたのは6680人でした。インフルエンザ、肺炎球菌の2つのワクチンの接種は、新型コロナウイルス陽性のリスクの低下と関係していた、と結論しています。(表は原文より改変)
研究参加者の特徴 | 65歳未満 | 65歳以上 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
SARS-CoV-2テスト | P -Value | SARS-CoV-2テスト | P -Value | |||
陰性 | 陽性 | 陰性 | 陽性 | |||
(n = 4705) | (n = 1356) | (n = 299) | (n = 320) | |||
社会人口統計学的特徴 | ||||||
性別、男性(%) | 1450(30.8) | 530(39.1) | <0.0001 | 175(58.5) | 137(42.8) | <0.0001 |
年齢、歳 | 44.8±11.4 | 46.5±11.5 | <0.0001 | 71.4±7.7 | 76.9±9.7 | <0.0001 |
教育(%) | <0.0001 | <0.0001 | ||||
小学校以下 | 55(1.2) | 12(0.9) | 17(5.7) | 91(28.4) | ||
中学校または高校 | 1129(24.0) | 450(33.2) | 84(28.1) | 120(37.5) | ||
大学の学位または大学院 | 3521(74.8) | 894(65.9) | 198(66.2) | 109(34.1) | ||
喫煙状況(%) | <0.0001 | <0.0001 | ||||
非喫煙 | 2945(62.6) | 896(66.1) | 154(51.5) | 218(68.1) | ||
元喫煙者 | 917(19.5) | 321(23.7) | 107(35.8) | 83(25.9) | ||
現在喫煙 | 843(17.9) | 139(10.3) | 38(12.7) | 19(5.9) | ||
自己申告による疾患と健康状態 | ||||||
肺疾患(%) | 341(7.3) | 104(7.7) | 0.5996 | 38(12.7) | 48(15.0) | 0.4102 |
心血管疾患(%) | 208(4.4) | 75(5.5) | 0.0878 | 103(34.5) | 146(45.6) | 0.0046 |
高血圧(%) | 631(13.4) | 205(15.1) | 0.1083 | 151(50.5) | 181(56.6) | 0.1308 |
腫瘍性疾患(%) | 123(2.6) | 32(2.4) | 0.6011 | 40(13.4) | 32(10.0) | 0.1902 |
うつ病および/または不安(%) | 461(9.8) | 113(8.3) | 0.1046 | 67(22.4) | 121(37.8) | <0.0001 |
肝疾患(%) | 39(0.8) | 6(0.4) | 0.1442 | 4(1.3) | 10(3.1) | 0.1782 |
腎疾患(%) | 33(0.7) | 10(0.7) | 0.8891 | 15(5.0) | 18(5.6) | 0.7364 |
薬で治療された糖尿病(%) | 77(1.6) | 30(2.2) | 0.1560 | 24(8.0) | 32(10.0) | 0.3924 |
代謝性疾患(%) | 324(6.9) | 121(8.9) | 0.0113 | 98(32.8) | 89(27.8) | 0.1790 |
甲状腺疾患(%) | 392(8.3) | 90(6.6) | 0.0422 | 27(9.0) | 39(12.2) | 0.2034 |
免疫系疾患(%) | 479(10.2) | 111(8.2) | 0.0290 | 25(8.4) | 39(12.2) | 0.1182 |
日常活動の依存度(%) | 73(1.6) | 16(1.2) | 0.3162 | 41(13.7) | 90(28.1) | <0.0001 |
自己評価の健康(%) | 0.2937 | 0.0025 | ||||
とても悪い | 54(1.2) | 22(1.6) | 19(6.4) | 22(6.9) | ||
十分 | 725(15.4) | 219(16.2) | 102(34.1) | 151(47.2) | ||
良いかとても良い | 3926(83.4) | 1115(82.2) | 178(59.5) | 147(45.9) | ||
昨年の秋のインフルエンザ予防接種の件数(%) | 1502(31.9) | 382(28.2) | 0.0085 | 182(60.9) | 180(56.3) | 0.2438 |
過去12か月間の抗肺炎球菌ワクチン接種、いいえ(%) | 191(4.1) | 35(2.6) | 0.0114 | 63(21.1) | 32(10.0) | 0.0001 |
確認されたCOVID-19症例との接触(%) | 2837(60.3) | 957(70.6) | <0.0001 | 113(37.8) | 215(67.2) | <0.0001 |
上の表の突っ込みどころは一番下の新型コロナウイルスと確認された人との接触の割合です。ワクチンを接種したかどうかも影響するかもしれませんが、新型コロナの感染者(陽性者)との接触が明らかな人の割合が大きく異なっており、新型コロナウイルスの検査の陽性者では接触の割合が高いのです。特に65歳以上では陰性の人37.8%、陽性の人67.2%です。
そのことを調整しても、肺炎球菌ワクチンで新型コロナウイルス陽性の可能性は65歳以上の人で0.56、65歳未満で0.61と低下していました。インフルエンザワクチンは65歳未満では0.85と低下していましたが、65歳以上では有意な差はありませんでした。微妙です。
4つ目の論文です。アメリカで一般的な予防接種18種類の接種歴と新型コロナウイルス感染の関係を調べた研究です。
「Exploratory analysis of immunization records highlights decreased SARS-CoV-2 rates in individuals with recent non-COVID-19 vaccinations」
「予防接種記録の探索的分析により、最近の非COVID-19ワクチン接種を受けた人のSARS-CoV-2率の低下が明らかになる」(原文はここ)
対象は、新型コロナのPCR検査を受けた13万7037人です。その結果、接種の時期(過去1年間、2年間、5年間)にかかわらず、新型コロナウイルスの感染リスク低下との関係が示唆されたのは以下の7種類のワクチン接種でした。
ポリオワクチン、ヒブワクチン、MMRワクチン、水痘ワクチン、13価の肺炎球菌ワクチン、65歳以上に対するインフルエンザワクチン、A型肝炎・B型肝炎混合ワクチン
65歳以上に対するインフルエンザワクチンに関しては過去1年間で0.74、2年間で0.81、5年間で0.75でした。インフルエンザワクチン全体では、過去1年間で0.85、2年間で0.92(有意差なし)、5年間で1.03(有意差なし)でした。さらに小児のインフルエンザワクチンは過去5年間で1.14(有意差なし)で、人種を考慮してアジア人の小児のインフルエンザワクチンは過去5年間で2.06になっていました。
つまり、もしかしたら65歳以上の人ではインフルエンザワクチンがリスクを低下させてくれるかもしれませんが、その他の年代ではほとんど効果がなく、小児では逆効果かもしれないということです。ただアジア人の小児のデータは対象の人数が少なく信頼性が低いかもしれません。
ちなみにBCGワクチンはアメリカの研究なのでデータがありませんでした。
一方、5年間で新型コロナのリスク増加と関連していたのは、髄膜炎菌ワクチン(1.51)、腸チフスワクチン(1.45)、HPVワクチン(1.31)でした。
ワクチンはそれなりに免疫系を刺激し、交差性の効果が得られる可能性があるのかもしれません。しかし、4つの論文を見ても、明確にインフルエンザワクチンの新型コロナウイルスに対する効果を証明できたとは言えないでしょう。
さらに、南半球ではこの冬(日本では夏ですが)にインフルエンザになる人がビックリするほど少なかったことが判明したそうです。(この記事参照)
人々の移動も制限され、海外からもたらされるウイルスもなくなり、人々の距離が遠くなり、マスクや手洗いをこれまでしてこなかった国で多くの人がすれば、インフルエンザウイルスも感染できないのでしょう。ワクチンが必要とは思えないレベルです。
そんな中でインフルエンザウイルスへの不安も煽るのは別の意図があるのでしょう。
WHOもワクチン製造の企業からお金が回っているのでしょうね。新型インフルエンザのパンデミックの際のWHOの対処については欧州評議会、欧州議会、そしてWHO内部からも「製薬企業の影響下にある」との指摘がなされました。(ここ参照)
WHOは、抗インフルエンザウイルス薬やインフルエンザワクチンを製造している製薬会社との明確な財政的および研究的関係を持った専門家からアドバイスを得たり、研究に対する支払いを受け取ったインフルエンザの専門家がWHOの主要なガイダンスを作成したと指摘されています。WHOにも利益相反がいっぱい存在するのです。
必要か必要でないのか自分で判断しましょう。
>インフルエンザと新型コロナウイルスのどちらに感染しているか、すぐに分からない恐れがある
今どき、インフルエンザは、小さなクリニックでも鼻から検体を採取したら、30分もしないうちに結果が分かると思いますが、この検査は新型コロナにも反応すると言う事でしょうか。もしそんなことが起こるなら今までだってインフルエンザ陽性であっても実際にはほかのウィルスだった可能性も出てきます。それともインフルエンザの簡易検査が手軽に受けられるのは日本だけなんでしょうか。
西村 典彦さん、コメントありがとうございます。
インフルエンザの検査でコロナ陽性にはなりません。
海外では新型コロナの影響でどうなるかはわかりませんが、タミフルの8割が日本で使用されていると言われていますので、
海外ではインフルエンザは治療の必要な病気ではないと思います。治療が必要ないのであれば検査も必要ないでしょう。
データはありませんが、日本が一番インフルエンザの検査を行っているのではないでしょうか?
ちなみにタミフルはWHOでさえ2017年に「必須医薬品」リストで「保健システムに最低限必要な薬」から「補足的な薬」に格下げになっています。
大人で症状のある期間を約1日短縮するだけで、入院や合併症を減らす効果はないとされているからです。
こんな薬を日本人は喜んで求めます。タミフルが特効薬というのは幻想です。
日本は医師、国、マスコミが力を合わせて、インフルエンザが特別な危険な感染症という洗脳を行い、成功しました。
だから、日本の企業や学校では、冬に熱が出ればすぐに医療機関を受診させ、インフルエンザの検査を行うことをほぼ強制のように
求めるのです。ありえない陰性証明も求めたりするのです。
インフルエンザ感染が拡大している時期に高熱で体調が悪いのに、わざわざ病院へ行き、感染していない人でさえ病院でインフルエンザウイルスをもらってくることもあるでしょう。
新型コロナでも同様で、過分な反応をしています。
今年熱が出たときに、インフルエンザ検査陰性だったとして、インフルエンザ感染を否定はできませんし、
インフルエンザ検査陽性だとしても、新型コロナを否定もできません。同時感染かもしれません。
どんなことをしても、インフルエンザも新型コロナも完全に感染を否定できるわけではありません。
WHOが言っていることが理解できません。
今年はインフルエンザの検査をすること自体がリスクなので、もしかしたら検査を躊躇するクリニックもあるかもしれません。
いずれにしても、治療法がないのであれば、家で休んでいることが一番でしょう。
シミズ先生、こんにちは。
私は介護関係の仕事(事務)ですが、インフルエンザワクチンは接種していません。
風邪をひいてもあまり熱が出ないので病院に行ってもインフルの検査をしてくれません。
会社が費用を負担してくれるので、ヘルパーさん達には「一応会社では推奨しているけど、任意だからどうする?」と確認して病院との調整だけしています。
インフルエンザワクチンは病院で値段を決めたり出来るので冬のボーナスなんでしょうね 笑
ミホさん、コメントありがとうございます。
介護関係で、任意の接種で、半強制ではないのは素晴らしいですね。ワクチンの限界をちゃんとわかっているのでしょうね。
さすがに最近はワクチン接種でインフル予防ができる、とは言わなくなりましたが、その代わりに「重症化を防ぐ」と、明確な根拠も示される事も無く喧伝されてます。
そういう説明受けるほど、逆に医療不信になりそうです。
鈴木 武彦さん、コメントありがとうございます。
本当に「重症化を防ぐ」という明確な根拠ってあるのでしょうかね?
ただマスコミでは、ワクチン接種で感染予防ができる、と思えるような発言はまだまだあると思います。
そう言えば夏井先生のアンケートの答えで、高校養護教諭の方が2016年~2018年に生徒にアンケートを取った結果を示していましたね。
インフルエンザワクチン接種したけどインフルエンザに罹患した人は427人中76人で17.8%、ワクチン非接種で罹患した人は694人中125人で18.0%
全く差がありませんでしたね。医療側も、国もちゃんとデータを出してほしいです。