ChatGPTに糖質制限について聞いてみた

ChatGPTが話題になっています。OpenAIによって開発された、人間のようなテキスト生成をしてユーザーと自然なやり取りをするチャットコミュニケーションツールです。それが結構面白いのです。アメリカの名門大学の大学院レベルの複数の試験を通過したそうです。(ここ参照)月間アクティブユーザー数が史上最速で1億人に達したそうです。(ここ参照)

今回ChatGPTに糖質制限についていろいろ聞いてみました。なかなかいい答えをしてくれます。

Q.糖質過剰摂取の恐ろしさやリスクを詳しく教えてください。
A.糖質過剰摂取は、肥満や糖尿病、心臓病、高血圧、高脂血症、脂質異常症、慢性腎臓病などの健康問題を引き起こす可能性があります。また、糖質過剰摂取は、肝臓や腎臓への負担を増加させ、肌質の悪化、免疫力の低下などのリスクもあります。さらに、糖質過剰摂取は、過剰なエネルギーを貯蔵するために脂肪を蓄積させ、肥満や糖尿病、心臓病などといった健康リスクを引き起こす可能性があります。糖質制限食は、健康的な体重維持、糖尿病や心臓病の予防、免疫力の向上などのメリットを生み出すことができます。

AIは糖質過剰摂取のリスクをちゃんとわかっていますね。免疫力の低下まで指摘しています。

Q.糖質制限の利点を詳しく教えてください
A.糖質制限食は、摂取する糖質量を制限することで、以下の利点を有することがあります。
1.体重減少:糖質制限食はカロリー減少に伴い、体重減少を促進することがあります。
2.糖尿病予防:糖質制限食は、血糖値の上昇を抑えることで、糖尿病のリスク低下に役立つことがあります。
3.脂質・血圧改善:糖質制限食は、血中の脂質値の改善や血圧の低下に役立つことがあります。
4.機能性向上:糖質制限食は、代謝の向上や脳の機能改善などの効果もあります。
ただし、糖質制限食は健康な人には適用できない場合もあり、詳しい判断は医師に相談することが望ましいです。

糖質制限で脳の機能改善効果があると言っていますね。素晴らしい。

Q.糖質過剰摂取は様々なリスクがあるのに、なんでみんな糖質をたくさん食べているのでしょうか?
A.糖質過剰摂取が一般的な理由には、糖質が含まれた食品が普及していて、手軽で美味しいという特長があり、堅実な食事よりも高カロリーな食事が選ばれがちなことがあります。また、糖質制限をすることに対する認識が浅い、糖質制限にかかる労力や時間、費用の問題もあります。さらに、糖質制限に必要な栄養知識も足りない場合もあります。

かなり的確な指摘だと思いませんか?「認識が浅い」「労力や時間、費用の問題」「必要な栄養知識の不足」、まさにその通りですね。

Q.なぜ医師はもっと糖質制限を推奨しようとしないのでしょうか?
A.医師が糖質制限をもっと推奨しない理由は多層的であり、以下が考えられます。
1.科学的なエビデンス: 糖質制限の恩恵が十分に明らかになっていない場合、医師はそれを推奨することが難しいかもしれません。
2.患者の要望: 患者が糖質制限を望まない場合、医師はそれを推奨することができないかもしれません。
3.教育不足: 医師が糖質制限について十分に知らない場合、それを推奨することができません。
4.伝統的な考え方: 医師が長年にわたり学んできた栄養学の知識が糖質制限に対して古いものである場合、それを推奨することができないかもしれません。
5.事業上の要因: 医師が健康保険会社や製薬会社との提携関係にある場合、糖質制限の推奨が提携関係に悪影響を与えるかもしれません。
これらは一部の理由であり、全ての医師に当てはまるわけではありません。

これも凄い指摘をしてくれています。「教育不足」もそうですが、「伝統的な考え方」の中で「長年にわたり学んできた栄養学の知識が糖質制限に対して古いもの」だと言っています。古典栄養学しか知らない医師は多いですからね。そして、自分が学んだ知識を絶対視してそれに固執してしまう医師も多いでしょう。さらに「事業上の要因」の中で、「製薬会社との提携関係にある場合、糖質制限の推奨が提携関係に悪影響を与えるかもしれません」と鋭いコメントをしてくれています。AIにバレてます。

Q.どうして糖質を摂ると太るの?
A.糖質はエネルギー源となる栄養素であり、特に砂糖や高糖質の食品に多く含まれています。糖質を多量に摂ると、身体が必要以上にエネルギーを貯蔵することができ、その結果、体重増加や肥満リスクの増加などがあります。また、糖質過剰摂取は血糖値のスパイクを引き起こすことがあり、インスリンレベルの上昇やエネルギーのバランスの乱れなどの影響もあります。

ちゃんと血糖値のスパイクやインスリン上昇について言っていますね。

Q.糖尿病の本当の原因は糖質過剰摂取だと思うけど、どう思う?
A.糖尿病は複数の要因が関与していますが、糖質過剰摂取は糖尿病リスクの増加に関連しているという研究結果があります。また、体重増加や運動不足、遺伝的要因なども糖尿病発病リスクに影響する因子として挙げられます。しかしながら、一つの原因だけではなく、複数の要因が絡み合って糖尿病を引き起こすこともあります。糖尿病リスクがある方は、健康的な生活習慣を維持し、定期的な健康診断を受けることが大切です。

これは普通かな?

次にこんな質問をしてみました。

Q.糖質制限の第一人者は誰?
A.糖質制限の最初の人物として有名なのは、Dr. Robert Atkins です。彼は1972年に「Dr. Atkins’ Diet Revolution」という本を出版して、糖質制限を提唱しました。

なるほど有名なアトキンスさんの名前が出てきましたね。では日本では誰かと聞いてみました。

Q.日本の糖質制限の第一人者は誰?
A.日本の糖質制限の第一人者は、正確には判明していませんが、Dr. Akira Hara が有名です。彼は「ダイエットは糖質制限」という考えを提唱し、糖質制限に関する著書も多数出版しています。

Dr. Akira Hara、って誰?知ってます?著書も多数出版しているそうですが。もうちょっと別の聞き方をしてみました。

Q.日本でスーパー糖質制限食を提唱している医師は誰?
A.日本でスーパー糖質制限食を提唱している医師は複数いるようですが、特に有名なのはDr. Kenichi KumadaやDr. Atsushi Itakuraなどが挙げられます。彼らは低糖質・高脂肪・高タンパク質の食事療法を推奨しています。

Dr. Kenichi KumadaやDr. Atsushi Itakura、って誰?私は知りません。では糖質過剰症候群はどうでしょう?江部先生の名前が出てきませんね?

Q.糖質過剰症候群って知ってる?
A.はい、私は糖質過剰症候群について知っています。
糖質過剰症候群は、過剰な糖質摂取によって引き起こされる健康上の問題を指します。この症候群には以下のような症状が含まれます:
1.体重増加: 糖質の過剰摂取は体重増加の原因となります。
2.胃腸のトラブル: 糖質過剰は胃腸のトラブルを引き起こす可能性があります。例えば、腹痛や下痢などがあります。
3.糖尿病リスク増加: 糖質過剰は糖尿病リスクを高める可能性があります。
4.脂質異常症: 糖質過剰は脂質異常症リスクを高める可能性があります。
糖質過剰症候群を防ぐためには、健康的な食生活を心がけ、適切な栄養バランスをとることが大切です。

この質問は、私自身の「糖質過剰症候群」という言葉がAIに認識されているかどうかを確かめるためにしてみました。AIは知っているそうです。でも私は適切な栄養バランスというのは好きではないのですが…

Q.糖質過剰症候群という言葉は正式な病名ではなく、清水泰行氏が提唱している造語だって知ってる?
A.はい、そのような話はあります。糖質過剰症候群は正式な医学的な病名ではないと考えられています。清水泰行氏が提唱した造語であり、一部の医学者や栄養士などによって使われていますが、多くの医学者や専門家によっては承認されていないとされています。
代わりに、栄養学的な観点から見た場合、糖質過剰摂取によって引き起こされる健康上の問題は、複数の病気(例えば、糖尿病、肥満、高血圧など)と関連することがありますが、一般的に特定の病名としては認識されていません。

AIが私の造語だということを知っているかを聞いてみました。なかなか的確なコメントです。この質問で私の名前を学習させてから、次の質問をしてみます。

Q.糖質過剰症候群を提唱している医師は誰?
A.糖質過剰症候群を提唱している医師は、日本の清水泰行氏です。

糖質過剰症候群を提唱しているのは誰かを見いてみると、ちゃんと学習しているAIは私の名前を答えてくれました。AI界ではちょっと知られた存在になっているようです。アホなやり取りですね。私の名前を学習させる前に聞くと、糖質制限と同様に変な名前が出てきます。

Q.エビデンスやガイドラインは全て正しいのですか?利益相反のある著者が書いた論文は企業に有利な結果になりがちだと思うんですが?
A.エビデンスやガイドラインは、様々な論文を含めた複数の研究から得られた情報を基に作成されます。しかし、利益相反のある著者が書いた論文もありますので、単一の研究結果だけで決定することは避け、多面的に見て考えることが大切です。また、偏向された研究結果を隠蔽することもあるため、様々な研究結果を比較して自分自身で判断することが重要です。

上のような質問をぶつけてみると、これまた鋭い指摘コメントが返ってきました。「偏向された研究結果を隠蔽することもあるため、様々な研究結果を比較して自分自身で判断することが重要

まさにその通りですね。自分自身で判断することが重要です。

このChatGPTですが、上の質問の答えの中でも「栄養バランス」という言葉が出てきたり、コレステロールについて質問しても、やはりLDLコレステロールは悪玉扱い、新型コロナウイルスのワクチンは「新型コロナウイルスの感染を防止するために最も効果的な方法の一つです」などの答えが返ってきてしまいます。やはりAIの学習なので、ネットの世界で広く大きく知られている通説、定説、さらにプロパガンダなどに引きずられたコメントをしてしまいます。逆に考えれば、糖質制限がAIがここまで言うほどちゃんとした定説になりつつあるのかもしれません。

みなさんも暇なときにいろいろ質問したりして遊んでみてください。

6 thoughts on “ChatGPTに糖質制限について聞いてみた

  1. 先生のブログは毎回貴重な情報源
    ですが、
    今回の記事は、特に保存しておきます。
    ありがとうございます。

  2. AIによる分析なので先入観が無いかというとそうでもなく、「カロリー」が原因という旧来の思考方法から脱却できていないようですね:
    – 1.体重減少:糖質制限食はカロリー減少に伴い、体重減少を促進することがあります。
    – 糖質が含まれた食品が普及していて、手軽で美味しいという特長があり、堅実な食事よりも高カロリーな食事が選ばれがちなことがあります。

    1. 和田信博さん、コメントありがとうございます。

      AIは先入観とかいうことではなく、今までの情報がもとになっているだけです。
      カロリー仮説が長い間、そして現在でも信じられ、情報として流れているので、それに基づいて答えているだけです。

  3. 清水先生、こんばんは。

    AIは、世界的に報告されている論文などで学習していると思いますので、これらの回答は糖質制限に対する世界的な見解とみていいように感じました。

    1. じょんさん、コメントありがとうございます。

      仰る通りで、糖質制限が世の中で認められている証拠です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です