ペプシで有名なペプシコはアメリカで2025年までに製品に含まれる糖分を削減すると発表しました。
しかし、その中身は350ml缶で添加糖分で100kcal以下と言っているので、糖質は25g以下ということになります。現在は41g程度の添加糖分なので、4割程度の削減です。WHOは糖分の摂取量を摂取カロリーの5%以下にするように指針を出しているので、1日の摂取カロリーが2000kcalだとすると、350ml缶1本でアウトです。今よりはいいですが、せっかく削減を決めたのならもっと大幅な削減をする方が意味があると思います。また、アメリカ人が350ml程度の量で満足するとは思えないので、恐らく効果は限定的でしょう。
ちなみに日本のペプシコーラにも同じ量の糖質が含まれています。マウンテンデューはさらに多くて350ml当たり44.8gです。さらにペプシだけではありませんが、含まれている糖質は果糖ブドウ糖液糖なので、遺伝子組み換え食品の可能性大ですね。このような飲料は子供は購入禁止、そして課税する方向で行ってほしいです。
肥満問題解消に向けて炭酸飲料から糖分を削減することをペプシコが表明
2016年10月22日 GigaZineより抜粋
アメリカ人が食べているのは「朝食」ではなくほぼ「デザート」であると言われるほどで、アメリカでは成人の70パーセントが太りすぎの状態であると言われており、さらに2900万人が糖尿病を患う「肥満大国」の1つに挙げられています。もはや肥満が国家的問題となる中、「ペプシ」や「マウンテンデュー」などの炭酸飲料を始めとする製品を提供しているペプシコは、2025年までに製品に含まれる糖分を削減することなどを含むアジェンダ(計画)を公表しました。
ペプシコは、今後の顧客と社会からのニーズに応えながらビジネス上の成長を続けるために策定した「サスティナビリティ・アジェンダ」を公表しました。その中では、より健康な食品を提供することや、水資源に対する配慮、温室効果ガス排出量の削減などが盛り込まれているのですが、その取り組みの1つとして飲料に含まれる添加糖分を減らすことが挙げられています。
項目として書かれている内容は、「2025年までに、ペプシコ製の飲料のうち最低でも3分の2において、12オンス缶(350ml缶)あたりの添加糖分によるカロリーを100kcal以下にすることを目指す。これにはゼロカロリー飲料や低カロリー飲料への注力を含む」というもので、あくまで努力目標ではありながらも、過剰に供給される糖分を削減する方向性をうち立てています。
「添加糖分」とは、通常の原材料に含まれる糖分以外に加えられる糖分のことで、人々の肥満を助長する影響があるとして問題視されるようになっているものです。炭酸飲料にも多くの添加糖分が使われていることはよく知られており、例えばペプシコの炭酸飲料「ペプシ」には12オンス缶あたり150kcal・41グラムの砂糖が加えられているとのことで、これはティースプーン10.25杯分に相当します。また、同社の「マウンテンデュー」だと170kcal・46グラムの砂糖が加えられているほか、スターバックスブランドで販売されているボトル入りの「フラペチーノ」では、290kcal・46グラムの砂糖が添加されているとのこと。
これは、アメリカ政府による指針が示している「1日のカロリー摂取量のうち、添加糖分によるものを10%以下にとどめること」という目標値に、ドリンク1缶だけで匹敵するものとなることを意味しています。アメリカでも1日あたりのカロリー摂取量を2000kcal、あるいは2500kcalに抑えることが推奨されるケースがありますが、その10%となると200kacal~250kcalとなり、ペプシを1缶飲むことでその大半が摂取されてしまいます。
そしてアメリカ政府の報告書によると、アメリカ人の大部分がこの目標値を超えており、特に炭酸飲料やエナジードリンク、アルコール飲料などが、最も大きな添加糖分の摂取元となっているとのこと。アメリカでは成人の多くが肥満の状態にあり、2900万人が肥満からくる糖尿病を患い、8600万人が糖尿病予備群となっているというデータもあるほど。これに対処するために、アメリカのFDA(食品医薬品局)は以下のように食品に掲示する栄養成分表示の形式を改定して、新しい書式(右)ではカロリー表記を目立たせ、添加糖分(Added Sugar)が含まれる量を個別の項目として表示させるようにしています。この変更は2018年から実施される予定とのこと。
砂糖が大量に含まれる飲料については、WHO(世界保健機関)も問題であるとの方針を明らかにしており、世界各国の首脳に対して「ソーダ税」を導入することで、消費者が糖分の多く含まれた炭酸飲料を選ばないようにすべきだとの意見を示しています。WHOは、「税の導入により人々の健康被害を減少させ、命を救うことができる」という見方を示しています。
ペプシコやコカ・コーラなどの企業はこの種の税制度の導入と、新しい栄養成分表示の導入には反対の姿勢を示しており、資金を投じて議会へのロビー活動を繰り広げている模様。たしかに、ソーダ類ばかりに問題の矛先を向けるのは行き過ぎを感じさせる部分もあるわけですが、抑えるべきとされている添加糖分の供給源がソーダ類や甘すぎる食品であることも紛れない事実と言えそうなので、メーカーや政府の対策ばかりに頼ることなく消費者にも自分で糖分の採りすぎを意識することも重要であると言えそうです。