鉄のサプリメントとうんこの関係

最近、うんこの漢字ドリルが非常に話題になっているようですが、私もうんこが好きな少年でした。実際には今も好きです。なぜか、うんこというのは魅力があります。この漢字ドリルが私が小学生の頃にあったら、絶対に親に買ってもらっていたでしょう。でも、女の子もこれを買うのでしょうか?うんこ好きは男の子だけだと思っていました。「ドクタースランプ アラレちゃん」が大ヒットしたのも、うんこによるものもかなりあると思います。小さい頃にはうんこだけでなく「ちんちん」も男の子は好きです。しかし、「ちんちん」の漢字ドリルはさすがに下ネタになり過ぎて、発売は難しいかもしれないですね?

話題はこの漢字ドリルではなく、鉄とうんこの関係についてです。

人間は体内の鉄が過剰にならないようなシステムを持っています。鉄摂取を行って、吸収の段階から調節がされています。ここまでは生理学的に事実です。ここから、「だから、鉄をサプリメントで過剰に摂取しても安全だ」と話を飛躍することはできません。鉄を過剰に摂取してもどうせ吸収が低下するから心配ないよ、ということでしょうが、本当でしょうか?

過剰に摂取した鉄は吸収されずにどうなるのでしょうか?そうです。腸の中にあるのです。うんこの中にあるのです。そうすると、腸の中、うんこで排泄されるまでの間の鉄は問題ないのでしょうか?

次のような研究があります。

「Oral ferrous sulfate supplements increase the free radical–generating capacity of feces from healthy volunteers」

「経口の鉄のサプリメントは健康なボランティアのうんこのフリーラジカル生成能を高める」(原文はここ

要約

大部分の食物の鉄は吸収されずに残っているため、大腸菌微生物叢と連動してフェントン反応によるフリーラジカル生成に関与し、発癌物質の生成や結腸細胞への直接的な損傷をもたらす可能性がある。この研究の目的は、フリーラジカル生成に関与することができるうんこの中の鉄の割合を測定し、硫酸鉄のサプリメントがフリーラジカル生成に及ぼす影響を決定することである。18人の健康なボランティアが、2週間のサプリメント摂取(鉄として19mg / 日)の前、中および後に食物摂取量を記録し、うんこを採取し、フリーラジカル生成を測定した。

結果:うんこの中の鉄はサプリメント摂取中に有意に増加し、サプリメント中止後2週間以内にベースラインに戻った。うんこの中の弱く結合した鉄の濃度(全糞便鉄の1.3%未満)は、サプリメント摂取中に60mmol / Lから300mmol / Lと5倍に増加し、フリーラジカルの生成は有意に(<40%)増加した。食物繊維の多い食事は、フリーラジカル生成の減少と関連していた。

結論:吸収されていないうんこの中の鉄は、粘膜細胞損傷または発癌物質の産生を増加させる可能性のあるレベルまで結腸内のフリーラジカルを産生を増加させる可能性がある。

つまり、鉄の吸収は制御されていますが、吸収されずに残った鉄ががんの発生のリスクを上げるということです。人間は進化の過程で鉄を必要としてきました。しかし、鉄は必須のものですが、危険性もあるので、その危険性から体を守る仕組みも持ってきました。そのような仕組みを持っていない生物は恐らく淘汰されたでしょう。

しかし、進化の過程の話をするなら、その課程にサプリメントはあったでしょうか?現代のサプリメントのように、ただ一つの成分を取り出して、それを大量に詰め込んだ食べ物は進化の過程では存在しません。どの成分であっても、様々な栄養素と一緒に存在し、それを摂取し、吸収します。食事の中のビタミンやミネラルとサプリメントのビタミン・ミネラルは本当に同じものでしょうか?化学構造式は同じかもしれませんが、同じように働いてくれるでしょうか?

狩猟採集時代には獲物の肉をたくさん食べていたので、鉄は十分足りていたが、今の食事では鉄が少なくなって、みんな鉄不足である、というのは本当でしょうか?狩猟採集民が毎日のように豊富な肉を食べれたでしょうか?そんなことはないでしょう。だからこそ、貴重な鉄をなるべく体外に排出しない仕組みになっていると私は考えます。

食事がまともに摂れない地域の人たちは、本当の意味で、鉄欠乏であり、深刻な問題です。しかし、日本は間違った知識による、間違った食事が原因の鉄欠乏です。食事を是正すれば済む話です。

サプリメント摂取は非生理的なことです。緊急に足りないものを補充する場合以外は利益になるか、有害になるかわかりません。サプリメントを使うかどうかは個人の自由です。よく考えて使うなら使ってください。私は食事から栄養を摂ることを強く推奨します。

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