プロ野球選手は本当に一流のアスリートか?体型編

プロ野球選手の体型はどのようになっているのでしょう。一時期サッカーの日本代表の選手に、監督が体脂肪率が高すぎることを指摘して話題になりました。しかし、明らかな肥満の選手はサッカーには見当たりません。しかし、野球選手は肥満の選手がいっぱいいます。

ある研究によれば、日本のプロ野球選手の体脂肪率の平均は14.4±2.4%です。アメリカのメジャーリーグと3Aの選手の平均は13.7~13.8%です。サッカー選手では10.8±1.8%、バスケット選手では11.5±4.6%、と日本のプロ野球選手の脂肪はメジャーリーグや他のスポーツのアスリートと比べて、かなりダブついて感じます。また、メジャーリーグの選手であっても他のスポーツよりは体脂肪率が高い傾向があります。

実際にアスリートの体重はBMIで見ると、ここ100年間ほとんど変化なく18.5~24.9という「正常」の範囲に落ち着いていると言われています。しかし、プロ野球の世界(メジャーリーグ)ではここ25年間でBMI25以上の選手が80%近くになってしまっています。このBMIの上昇はステロイドの使用の時代と一致しています。ステロイドの使用は体重増加を引き起こします。スポーツ科学と栄養の進歩もあって、アスリートはより良いトレーニングとエネルギー供給を可能にして、筋肉や持久力を養うことができるようになったために、体重増加にもつながったとも考えられますが、なぜ、プロ野球だけ肥満化しているのでしょう?他のスポーツはこれほど肥満化していません。

BMIは身長と体重だけで計算するので、筋肉質の人はBMIが高く出てしまいます。つまり、BMIが25を超えたら不健康であるとはいえません。歴代の名選手も記録上ではBMIが25を超える選手も多くいました。王さんもBMI25.22ですし、張本さんは25.95、野村さんは27.76、最近では金本監督が現役のときで27.16です。

しかし、いくら筋肉質とはいえ、プロ野球選手のBMIが30以上になることはないと思います。日本のプロ野球で最高のBMIは中日でプレーした中田亮二選手がBMI39.33でダントツトップです。あとロッテの井上晴哉選手で36.19、西武のおかわり君の中村選手で33.31です。彼らは明らかに肥満です。お腹も出ています。つまり、プロ野球の世界はこのような体型であってもプロになれる、1軍でプレーできるスポーツなのです。

アスリートであれば、ある程度体に気を遣えば体脂肪率は自ずと高くならないはずです。プロ野球選手の筋肉が非常についているのはわかっていますが、そこに余分な脂肪がつき過ぎています。野球はほとんど動かないスポーツであり、バッターにとって一瞬のインパクトが非常に重要だと思います。筋肉は必要ですが、脂肪は邪魔になるはずです。もちろん、多くの選手が健康や身体に気を遣っていると思いますし、体脂肪率が非常に低い選手もいっぱいいますが、一方でこのような肥満体型の選手がいるという非常に珍しい競技です。ほとんどのスポーツはその選手の体型はほぼ似通っています。スポーツによっては体重が重いほど有利になるスポーツももちろんあります。例えば、ハンマー投げの室伏選手は現役時代の体脂肪率は数%だと言われています。肥満ではありません。

肥満でもできる野球。しかも、プロなのに肥満。プロ野球選手は本当に一流のアスリートなのでしょうか?試合後には酒を飲み、好きなものを食べてでもできるプロスポーツがプロ野球です。体脂肪率が15%なんて、普通の人でもいっぱいいます。食事を変えればもっと研ぎ澄まされて、本当の一流のアスリートになれるのではないでしょうか?ダルビッシュ選手のような、しっかり考えた選手が少ないのではないでしょうか?メジャーリーグでも選手の肥満化が問題視されています。

今年、ダルビッシュ選手が「今年のボールは飛ぶ」と発言しているように、ボールによってホームランが調整されている疑いがあります。以前1998年ごろはマグワイヤやサミーソーサ、バリーボンズなどの選手が大量のホームランを放ち、年間のホームランは70本を超えました。しかし、薬物疑惑が起こり、その後ホームラン数は激減。ホームラン王が40本前後になりました。やはり見ていて息の詰まるような投手戦というのは通が好むだけで、多くの人は派手なホームランが出た方が喜びます。薬物に頼れなくなったので、今度はボールを操作してホームランを増やそうという考えなのでしょう。自分の体だけで勝負をするスポーツと違い、野球は道具が関係します。そこに操作する余地がどうしてもできてしまいます。バットに細工をしてホームランを量産していた選手もいました。つまり、ある時期は一流と言われる選手の中に、薬と様々な細工によって「一流」を作り上げていた時代があったのです。そのような選手が本当に一流のアスリートなのでしょうか?やはりお金には勝てないのかな?

肥満の選手が頑張って一塁まで走る姿を見て、ちょっと滑稽に感じるのは私だけでしょうか?そして、最近のプロ野球が昔ほどレベルが高くない、と思うのは私だけでしょうか?社会人野球の人たちがプロのチームのユニホームを着て試合をすれば、ほとんどプロ野球の試合と見分けがつかないのではないでしょうか?

 

いずれにしても、「日本ハムファイターズもっと頑張ってください!」

 

 

「Overweight and obesity among Major League Baseball players: 1871–2015」

「メジャーリーグ野球選手の太りすぎと肥満:1871-2015」(原文はここ

要約

プロスポーツ選手は、健康と人間のパフォーマンスの重要な役割のモデルになっています。体重の増加は、人間の能力に適応することができますが、健康上の脅威ももたらします。この論文では、プロデビュー時のアメリカの17,918人の男性プロ野球選手の体重に関する145年間のデータを検証します。デビュー時の身長と体重は時間とともに増加しています。デビュー時の年齢を調整すると、現在の10年間でデビューしたプレーヤーは、歴史上のこれまでより有意に太りすぎたり肥満になりやすかったのです。過体重および肥満の罹患率はそれぞれ約70%および10%に増加し、一方、正常体重の比率はその間に約60%から20%に減少しました。過去25年間のこれらの変化の原因は、ステロイド時代と一致するものの、明確ではありません。これらの傾向は、この人口における長期的な健康への悪影響の可能性と、健康および人間のパフォーマンスのための役割のモデルとしてそれらを認識する人々のために、さらなる注意を払うべきです。

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