国民健康・栄養調査は結局何を言いたいのか?

ちょっと前に「国民健康・栄養調査」の平成26年版が発表されました。それにによると、

所得の低い人ほど穀類の摂取量は多く、野菜や肉の摂取量は少ない傾向があり、バランスのよい食事を取れていないことが分かったそうです。

NHKによると、厚生労働省はこの調査結果に対し、「所得が低い人は栄養バランスのよい食事をとる余裕がなくなっているのではないか。食事の内容を見直すなど健康への関心を高めてほしい」とコメントしているそうです。

では、実際の数字はどのようになっているでしょうか?

世帯所得 200万円未満世帯所得 200万円以上~600万円未満世帯所得 600万円以上日本人の食事摂取基準(2015 年版)
エネルギー(男性)2053.1kcal2182.6kcal2180.3kcal2,450~2,650

(18~69歳)

エネルギー(女性)1651.7kcal1703.6kcal1741.0kcal1,900~2,000

(18~69歳)

炭水化物エネルギー比率(男性)60.8%59.8%58.5%50~65%
炭水化物エネルギー比率(女性)58.2%56.8%56.1%50~65%
たんぱく質エネルギー比率(男性)14.1%14.4%14.6%13~20%
たんぱく質エネルギー比率(女性)14.6%15.1%15.1%13~20%
脂肪エネルギー比率(男性)25.1%25.9%26.9%20~30%
脂肪エネルギー比率(女性)27.2%28.1%28.7%20~30%
肥満者の割合(男性)38.8%27.7%25.6%
肥満者の割合(女性)26.9%20.4%22.3%

実は日本人の食事摂取基準(2015 年版)では、肉や野菜をどれだけ摂取したらいいか全く書いていません。ビタミンやミネラルの必要量は書いてありますが、実際に日々の生活でビタミンやミネラルが何g含まれているか気にしながら食事はしないと思います。そうすると、1番わかりやすい基準は3大栄養素の炭水化物、タンパク質、脂肪の割合です。そうしてみると、所得によって違いはあるかもしれませんが、どの所得の方も摂取基準値内に納まっています。しかも、どの所得層も必要なエネルギーは全く満たしていません。エネルギーも国が推奨する必要なエネルギーをかなり下回り、3大栄養素の割合も丁度いいのに、肥満者が大勢いて、厚労省はバランスの良い食事がとれていないなどと言っている。

では、バランスのいい食事とは何を指して言っているのでしょうか?野菜を摂ること?

穀類は多く、野菜や肉は少なかったとしても3大栄養素は理想の割合、でも不健康。じゃあ、もともとこの栄養バランスの割合自体が間違っているのではないのでしょうか?3大栄養素の割合は全く科学的根拠はないので当たり前なんですが、このバランスをもう一度見直す時期ではないでしょうか?

穀類が多いという指摘の中身はやはり最近の糖質制限を意識しているとしか思えません。

すでに厚労省は気付いているのでしょうが、今さら炭水化物を減らせとは言いにくいでしょう。日本の農業、特に主食のコメを守らないといけないですから。でも、皆さんは自分自身を守らないといけないですから、しっかり糖質を抑えた食事を心掛けた方がいいと思います。

野菜や肉は高く、所得が低い方は食べ物を安い炭水化物から摂らざるを得ないのでしょう。欧米でも貧困層の肥満者の割合はかなり高いです。「所得が低い人は栄養バランスのよい食事をとる余裕がなくなっているのではないか。食事の内容を見直すなど健康への関心を高めてほしい」なんてこと言う前に、国民の所得を増やす策を考えてほしいものです。そして、コメが主食だというのを止めることです。コメなどの糖質を摂りすぎるデメリットをもう少し国として訴えていかないと増々国民が不健康になってしまいます。

糖質制限が通常の食事になったら恐らく生活習慣病の8割は無くなるでしょう。それと共に内科医の8割は失業してしまうかもしれませんが。それ以外の病気も激減し、私自身も危ういかも…

また、安易に「バランスのいい食事を心掛けてください」という人は実際には本当のバランスの良いのがどのような食事かは知りません。私も知りませんし、誰も知りません。科学的に根拠のあるバランスはありません。恐らくほとんどの人は通常の食事をしている限り、国の食事摂取基準の栄養バランスの範囲内に入っています。知っているふりをする人は、野菜とかフルーツをバランスよくなどとごまかして言うと思いますが、では実際に何をどれくらいとるのがバランスがいいのかなんてわかっていません。安易にバランスという言葉を使う人に聞いてみると、恐らくはしどろもどろです。

いずれにせよ、今回の調査結果について厚労省の本当の意図は何だったんでしょうか?何を言いたいのやら?

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