アルツハイマー病の高価な薬レカネマブ(レケンビ)は3か月後の効果なし

以前の記事「認知症の新薬レカネマブは本当に大丈夫?」で、アルツハイマー病の新薬とされるレカネマブ(商品名レケンビ)について書きました。このレカネマブはアミロイドβを除去し、進行を抑えることを狙う薬です。アミロイドβが原因ではないので治す薬ではありません。

効果はほとんどなく、あったとしてもわずか、そして脳に微小出血を17.3%に認め、12.6%で脳の浮腫を認める恐ろしい薬です。しかも非常に高価な薬です。

脳の老廃物を洗い流すシステム、グリンパティックシステムというものがあります。このシステムが低下すると、脳内のアミロイドβが蓄積します。

今回の研究では、DTI-ALPS指数(グリンパティック活動と関連することが示唆される非侵襲的代替マーカー)を用いて、レカネマブ治療を受けた患者の治療前後のグリンパティック系を評価しました。DTI-ALPS指数は認知機能の低下を客観的に評価するミニメンタルステート検査(MMSE)スコアと相関することが示されています。(ここ参照)

アルツハイマー病患者でレカネマブ投与を受けた13人(平均年齢は72歳)が対象です。(図は原文より)

上の図は、DTI-ALPS指数のベースラインと3か月後の変化を見ています。(赤:女性、黒:男性)レカネマブ投与開始後3か月間で、全体では、DTI-ALPS指数は測定可能な改善を示していません。もちろん、DTI-ALPS指数が上がった人もいますし、下がった人もいます。しかし、この薬は効果があるとは認められません。レカネマブはアミロイドβ負荷を軽減するかもしれませんが、脳の洗浄という失われた重要な機能を回復させることはできず、これは神経細胞の損傷とクリアランスシステムの障害が既に確立されているという事実を反映している可能性が高いと考えられます。

アルツハイマー病で症状が出現したときには、すでに不可逆的な変化を起こしている可能性が高いでしょう。

非常に高価な薬を提示して、患者に効果があると思わせて、改善する期待を抱かせるなんて、ほとんど詐欺です。

認知症、アルツハイマー病は3型糖尿病であり、糖質過剰症候群です。40歳を過ぎたらすぐにでも糖質制限をはじめ、認知症の予防をしましょう。

「Unchanged Early Diffusion Tensor Imaging Along Perivascular Space Index After Amyloid-Targeting Disease-Modifying Therapy in Alzheimer’s Disease: A Preliminary Study」

「アルツハイマー病におけるアミロイド標的疾患修飾療法後の血管周囲腔指数に沿った早期拡散テンソル画像の変化なし:予備研究」(原文はここ

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