以前の記事「その1」では、脳が砂糖と人工甘味料を区別しているのではないか?ということを書きました。しかし、話はそれほど単純ではないようです。 今回の研究では、人工甘味料を常用している場合としていない場合での比較です。脳の
年: 2019年
ナイアシンによる眼毒性 その1
以前の記事「ナイアシンは安全か? その2」の最後の方で、ナイアシンによる眼に対する毒性について書きましたが、どうやらナイアシンは眼の細胞の中のミューラー細胞というものを傷害するようです。 ミューラー細胞とは網膜に特異的に
新しい骨粗しょう症の薬イベニティは発売半年で死亡16例
イベニティ(ロモソズマブ)という薬をご存じでしょうか?イベニティはアメリカのアムジェン社が開発した骨粗しょう症の治療薬です。画期的な治療薬として、世界的に注目を集めていたのですが、アメリカでは未承認の状態の時点で、日本で
炭水化物をアルコールに変える腸内細菌
アメリカで飲酒運転の疑いがあるとして警察に車を停められた40代の男性から、許容量の約2.5倍ものアルコールが検出されました。(その記事ここ)これは1時間にアルコール飲料10杯を飲んだ量に匹敵するそうです。男性は絶対にアル
インスリン抵抗性は骨代謝回転を抑制する
骨密度は骨折の強力な予測因子です。病院では、高齢者の骨密度を測定し、その結果で薬を投与して骨密度を増加させることをしています。しかし、2型糖尿病では、骨密度が増加するのに、骨折率は高くなります。つまり、当然ですが骨密度だ
脳は砂糖と人工甘味料を区別できるのか? その1
私たちは砂糖も人工甘味料も「甘い」と感じます。この甘さの感覚を脳は同じものと判断しているのでしょうか?それとも区別しているのでしょうか? 今回の研究では機能的磁気共鳴画像法(fMRI)で脳の活性化を分析しました。(図は原
AYA世代女性は糖質制限を
先日の報道で15~39歳の思春期・若年(AYA)世代のがん患者で、多くは女性が占めていることがわかりました。AYA世代の中で20~39歳の患者の約8割を女性が占めているのです。乳がんや子宮頸がんの増加が大きな原因と考えら
ケトン体は多発性嚢胞腎を救うかもしれない
多発性嚢胞腎は両側の腎臓に嚢胞が無数に生じる、遺伝性疾患です。嚢胞が徐々に大きくなり、進行性に腎機能が低下します。難病指定されていて、根本的治療法は無いとされています。多くの人は30~40代まで無症状です。 多発性嚢胞腎
2020東京オリンピックのマラソン問題 東京都の悪あがき?
2020年の東京オリンピックのマラソンと競歩を東京都から札幌市に開催地を変更する案が急浮上しています。 しかし、まだ東京都は悪あがきをして、新たな提案をしているようです。マラソンはオリンピックを象徴する競技でもあるので、
OGTT(経口ブドウ糖負荷試験)はかなり適当な検査
私が専門とする麻酔では、手術の時に体重を基準に薬の投与量を決めることがほとんどです。(もちろん年齢なども加味しますが) 抗がん剤でも体表面積で投与量が決められます。 しかし、普段の病気の治療薬では、大きな人も小さな人も同