人造地震は本当だろうか?

先日のある記事で、2018年に起きた北海道全体がブラックアウトになった地震が、人造地震だったのではないか?というのを読みました。(記事はここ

北海道胆振東部地震は「人造地震」だったのか 日本ではタブー視され研究が進まないワケ

2020年1月3日 デイリー新潮より

我々がよく知る地震は、地下の岩盤がずれることで発生する“自然現象”だ。しかし海外の多くの研究では「人造地震」のリスクが指摘されている。地下資源開発やダム建設など“人間の活動”が引き起こす地震を指すが、日本ではこの研究はまったく進んでいない。それどころかタブー視されているという理由について、武蔵野学院大学特任教授で地球物理学者の島村英紀氏に聞いた。

“過去150年の間に、人間の活動が原因の地震は728カ所で起きた”

 これは、アメリカの権威ある科学雑誌「Seismological Research Letters」2017年版に掲載された論文の一説だ。この論文によれば、人造地震が起きた地域の大半では、元々、地震活動がほとんどなかったという。

「人造地震が引き起こされる主な原因は、原油や天然ガスの採掘、油田の掘削、廃液の地下投機、鉱山の発破作業といったほか、地熱発電、地下核実験、二酸化炭素の地下圧入、ダムの建設などがあります」

 事例を紹介すると、

「1967年、インド西部でマグニチュード6・3の地震が発生しました。一説によると2千人が負傷とされるこの災害の原因は、同地にその4年前に建設されたコイナダムだというのが地震学者の間では定説となっています。元々、この一帯は地震がほとんど起きない地域でしたが、ダム建設以降に急増し、ダム周辺の特定の場所で、しかもダムの水位が急激に上がったときに限って発生していたのです。

 また17年には、韓国南部でマグニチュード5・4の地震が発生し、120人が負傷しました。韓国政府の調査研究団は、地熱発電所が影響したものだと発表。水圧破砕法(地下の岩体に超高圧の水を注入して亀裂を生じさせる手法)で発電所を建設し始めてから、震度2以上の地震が頻発するようになりました。

 日本でも疑わしい事例はあります。18年、北海道苫小牧市で、地球温暖化対策として二酸化炭素を地下に圧入する実験(CCS)が行われた際のことです。このときは、マグニチュード6・7、震度7の地震が発生。これによって大規模な地滑りが起き、41人が死亡しました。震度7は北海道では初めての震度で、かつ活断層がないとされる地域でした。アメリカなどでは、二酸化炭素の圧入は地震発生率を高めるリスクが高いと指摘されており、苫小牧の地震もそれが原因だった可能性もゼロではないのです」

 こうした人造地震について、日本ではほとんど議論されていないという。地震学者や政治家が言及することもめったにない。「オカルト」のイメージがつきまとうからだ。

(上の記事で出てきた論文はここ

この地震の時、鳩山由紀夫元首相がツイッターで「地震はCCSが原因だ!」と騒いだため、余計に信ぴょう性がなくなり、デマと確定されてしまいました。確かに地震の震源の深さは37kmであり、CCSはたった3000mですから深さが違いすぎて、原因とはなり得ないと考えているようです。また、北海道の苫小牧で行われているCCSは鳩山さん自身が自分の力を使って、地元の苫小牧に誘致したものです。誘致しときながら地震の原因だ、と騒いでいるので真実味もなくなってしまいました。

でも、本当にデマで済ませて良いのでしょうか?例えばこのような記事があります。(記事はここ

地中へのCO2隔離で地震が増加?

近年、アメリカのテキサス州西部で発生した18回の小規模地震は、油井へ注入する二酸化炭素(CO2)が引き起こした可能性が明らかになった。 アメリカでは気候変動対策として、大気中のCO2を地下に隔離・貯留する「温室効果ガス隔離政策(GCS)」が施行されている。今週、22カ国および欧州連合(EU)のエネルギー行政の責任者がワシントンD.C.に集結、炭素捕捉・隔離技術を世界的に普及させるための方策を話し合った。一方、CO2の地下貯留と地震の関連性を指摘する調査結果によって、地下深くに温室効果ガスを蓄積する新たなリスクが浮上している。

 テキサス州スナイダー近郊にあるコッジェル油田では、2006~2011年に約マグニチュード3の地震が多発している。75~82年にも多数の地震が発生、油田に被害が及んだが、石油の回収量増加を狙って地下に注入した水が原因とみられていた。当時は、水の注入を中断すると、自然と地震も収まったという。

 しかし2004年からは、CO2などのガスを油井に注入するガス圧入法を採用。CO2が溶け込むと石油が膨張し、回収が容易になるという手法だ。その直後から、再び地震が増え始めたという。

 共同研究者で、テキサス大学オースティン校地球物理学研究所の副所長クリフ・フローリック(Cliff Frohlich)氏は、「活発化前の大きな変化と言えば、CO2注入しかない」と語る。

 フローリック氏によると、油田でのガス圧入とCO2の隔離・貯留策を単純には比較できないが、同様の技術が抱えるリスク把握の一助にはなるはずだという。

「さまざまな温暖化対策が提案されている中、実際に効果が期待できる手法は確定していない。気候工学の専門家ではない私が言えるのは、地球環境の問題に対処する場合、常に予期せぬ結果を想定する必要があるということだ」。

 最近話題のシェールガス・オイル採掘でも、水圧破砕法(フラッキング)という同様の技術が採用されている。2012年に米国科学アカデミーがまとめたレポートによるとCO2注入は、フラッキングよりも地震発生率を高めるリスクが高いという。地下に貯留するCO2の量が桁違いだからだ。

 現在、CO2の隔離技術はノルウェーやアルジェリアなど世界65カ所で試験的に導入されており、イリノイ州ディケーター近郊の試験場では、3年間で計100万トンが地下の塩水層に注入されている。

 ミシガン工科大学で、地球工学や鉱山工学、科学の教鞭を執るウェイン・ペニントン(Wayne Pennington)氏は、「フローリック氏の論文は、CO2注入と地震の相関性を初めて示したという点で非常に重要だ」と評価する。

 しかし同氏は、GCS政策が危険と判断するにはまだ材料が不足しているとも指摘。実際、各地の試験導入で問題が発生したケースはない。

「特に、コッジェルよりも注入量が多い油田はあまた存在するが、地震との関連性は指摘されていない。全容を解明するには、この点を乗り越える必要があるだろう」。

 今回の研究結果は、「Proceedings of the National Academy of Sciences」誌オンライン版に11月4日付けで発表された。

この記事のように小規模地震だと起こりそうだと思いますが、大規模の地震が果たして起きるのかどうかはわかりません。多くは小規模地震であり、その中で時に大規模な地震が起きるのかもしれません。

人造地震で最も多いのは資源採掘とダムだそうです。(この記事参照)(図は最初に出てきた論文より)

中国の四川で起きた大地震の原因はダムだと考える人がいるようです。日本にも同様の考えを持つ人もいて、その方が一番上の記事に出てくる地球物理学者の島村英紀氏です。この方は地震予知もウソだと言っていますし、昨年「多発する人造地震―人間が引き起こす地震」という本を出版しています。(まだ読んでいませんが)

私はこの内容の真偽を確かめる知識がありませんが、当然国は否定するでしょうし、電力会社など二酸化炭素を埋める側の企業も否定するでしょう。国や企業は平気でウソをつきますから。

島村英紀氏によれば、世界的にはこういった「人造地震」の研究が重要とされていて、国際的な地震学会が開かれるときには、この人造地震が特別なセッションになっていることが多いが、日本では研究者がほとんどいないそうです。

地震の原因の一つとしてのCCSが本当であれば犠牲になるのは地方の地域ですね。二酸化炭素を埋めている地域、地下資源の採掘や大きなダムの近くの地域では念のため注意が必要なのかもしれません。本当のところはどうなんでしょうか?

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