BCGワクチン接種と新型コロナウイルス死亡率(2020.4.2追記、訂正)

とうとうイタリアの死者数が10,000人を超えてしまいました。イタリア、ベルギー、オランダ、アメリカ、カナダはこれまでにBCGワクチン接種プログラムを持っていたことはありません。

BCGワクチンと新型コロナウイルスに関して、「BCGワクチンが新型コロナウイルスから日本人を守っている?」「やっぱりBCGワクチンが新型コロナウイルスの重症化を妨げているかもしれない」で書いてきました。この推測が当たっているとしたら、被害は欧米とその他の国では雲泥の差になるかもしれません。

BCGは感染そのものを減らすことはないのではないかと思いますが、症状が出なかったり非常に軽くなったりすれば、自ずと感染者として捉えられる可能性は下がり、感染者数も見た目には減少するでしょう。

早速、BCG接種と新型コロナウイルスの死者数に関する論文が発表されました。(図は原文より)

上の図は縦軸が人口100万人当たりの新型コロナウイルスの死亡者数、横軸が左から所得の低いBCG接種国、真ん中が比較的所得の高いまたは高所得のBCG接種国、右が比較的所得の高いまたは高所得のBCGをこれまで接種していない国です。所得が低く、BCGを摂取している国の方が死亡者数が少ないのがわかります。

上の図の左側はBCG接種国、右側が現在のBCG非接種国です。縦軸は同じく100万人当たりの新型コロナの死亡者数です。横軸は予防接種を開始した年です。予防接種の開始の早い方が死亡率が低くなっています。 現在BCGを接種しない国においても、以前BCGを接種していた国では、その開始年が早いほど死亡率が低下しています。

上の図は縦軸が100万人当たりの新型コロナウイルスの感染者数で、横軸は左から所得の低いBCG接種国、真ん中が比較的所得の高いまたは高所得のBCG接種国、右が比較的所得の高いまたは高所得のBCGをこれまで接種していない国です。BCGワクチン接種政策を実施したことがない国では、より多くの新型コロナウイルスの感染者が報告されました。ただし、所得の低い国では感染者の検査が十分に行われておらず、過少申告である可能性は十分にあるので注意が必要です。

上の図は現在BCGワクチン接種政策を実施している中高所得国(28カ国)の、100万人当たりの新型コロナ感染者数(縦軸)で、横軸はワクチンが開始された年です。ワクチン接種が開始された年と新型コロナの数との間に有意な相関関係ありませんでした。高齢者集団の早期ワクチン接種は症例数を減らす要因ではなかったことを示唆しています 。高齢者の感染は減少させず、死亡数は減少すると考えられます。

下の表は2020年3月30日8時半過ぎころのデータです。それぞれの国の人口がかなり違うので、100万人当たり死亡数の多い順から並べています。BCG開始、中止は国の一律のBCG接種プログラムについてです。(感染者が200人未満の国は省略しています。BCG株は2011年のデータが中心なので現在はわかりません。BCG株はD=デンマーク株、P=パスツール株、J=日本株、R=ロシア株、M=モロー株、B=ブルガリア株、自=自前の株)(2020.4.1一部修正)

 

上の表を見て見ると、100万人当たり死亡数7人のアメリカよりも上位の国はイランを除いて、見事にヨーロッパ諸国です。BCGを接種している大国ロシアはこんなに下です。ヨーロッパの多くの国ではBCG接種を中止しています。同じ中止と言っても、スペインは1965年にワクチンを開始し、1981年までの16年間しか続けなかったのですが、デンマークは1946年に開始し、1986年までの40年間続けました。デンマークはスペインの死亡率の10分の1以下です。

1941年~2006年までの65年続けたフィンランドは、1940~1975年のスウェーデンのおよそ5分の1の死亡率です。

多くの国が1940年代から1980年代にBCGワクチン接種プログラムを開始しましたが、ルーマニアやウズベキスタン(現在死者0人)などの一部の国はそれぞれ1928年と1937年にワクチン接種キャンペーンを報告しています。9か国がBCGワクチンプログラムを中止しました。これらの国が中止するまでの間、どの程度の接種率があったかはあまり情報を持っていません。

では、アメリカはBCG接種をしていないのに、なぜ比較的ヨーロッパよりも死亡率がやや低いのでしょうか?もちろん、私の推測ですが、以前中国が新型コロナで騒いでいるころ、アメリカは今シーズンのインフルエンザによる死亡者が1万人以上だったと報道されていました。2月中旬でもまだ、新型コロナではなくインフルエンザによる死亡についての報道でした。(ここ参照)その記事によると、今シーズンの感染者は全米で少なくとも2,600万人、死者は少なくとも1万4,000人としています。

しかし、この中に相当数の新型コロナウイルスによる死者が混ざっていたとしたら、アメリカは現在すでにピークを過ぎていて、少なくなっている途中なのかもしれません。アメリカは1月2月はPCR検査をしてないでしょうし、医療保険がない人が多いので、風邪では病院を受診しません。冬の風邪=インフルエンザという考えも定着しているでしょう。あくまで推測ですが。以前にもそのような記事も出ていましたね。

それとも、アメリカはまだ序章にすぎないのかもしれません。

中国は最近まで最も感染者も死者も多い国でした。様々な憶測もありますが、実際にはもっと数は多いでしょう。しかし、莫大な人口を抱えた中国ですから、100万人当たりで考えたらさほどの数ではありません。また、中国は地域によりかなりの差があります。武漢のある湖北省の予防接種率は比較的低いようです。(この記事参照)さらに、文化大革命(1966~1976)の間、結核の予防と治療を行う機関は解散され、弱体化していたことが大きく影響した可能性もあります。

BCGと関連しているとしたら、「どこどこの国のコロナ対策が良かったから、死者が少なくて済んでいる」という話は全くナンセンスであることになります。

もちろん、BCG接種で説明できない国もあります。BCGを行っていない、カナダは非常に死者数が少なく推移しています。オーストラリアは30年間はBCGを行っていたので、その貯金があるのかもしれませんし、南半球の季節が関係している可能性もあります。ニュージーランドは死者1人です。これらを説明する根拠は今のところ持っていません。カナダなどはほとんどアメリカと一体化している感じなのですが・・・これからなのかもしれませんが、わかりません。

(2020.4.1追記)以前ご紹介したここからの情報です。カナダについて見落としていました。1960~1970年代まではBCGワクチン接種プログラムを持っていたようです。しかもカナダは日本株を使用していました。ただ、ヨーロッパの国の事例を考えると10数年のBCGでここまで死亡率が低くなるのは疑問です。

一部の州では1933~1954年にBCG接種を開始し、ほとんどの州で1960~1970年代の中止したようです。どれだけの州が行っていたかはわかりません。BCGワクチン政策の実施は、カナダの個々の州と地域の責任で行っているようです。したがって、個々の州で現在でも実施している場合もあるかもしれません。

(2020.4.2追記)

カナダのBCGの歴史については次のような記述がありました。(ここ参照)

「In Canada there has been a longstanding interest in BCG. Beginning in 1926 in Quebec and 1933 in Saskatchewan, the National Research Council sponsored controlled trials of the safety and efficacy of BCG. Thereafter, BCG vaccination, either universal or selective, was promoted throughout Canada. Gradually, as antiTB drugs became available and incidence rates fell, BCG was discontinued in most populations.
In recent years its use has been limited to the First Nations and Inuit populations, in which it has been part of a TB elimination strategy.」

「1926年からケベック州とサスカチュワン州の1933年に、全米研究評議会はBCGの安全性と有効性の対照試験を後援した。その後、BCGワクチン接種は、普遍的であれ選択的であれ、カナダ全土で推進されました。徐々に、結核治療薬が利用可能になり、発生率が低下するにつれて、BCGはほとんどの集団で中止されました。近年、その使用は、先住民族とイヌイットの集団に限定されており、結核予防戦略の一部となっています。」

株はパスツール株だったようです。また、必須ではなかったようです。BCG接種率は地域によっても差があるようです。(図はこの論文より)

 

上の図は1971~1974年のカナダのケベック州の皮膚テスト陽性およびBCGワクチン接種を含む予防接種率です。

イギリスでは、

「BCGは1953年にNHSの小児ワクチン接種計画に最初に導入され、2005年まで13歳ですべての子供にワクチンが投与されました。BCGは生ワクチンであるため、この年齢で1回の投与で免疫を効果的に誘導できます。結核の発生率は思春期にピークに達します。そのため、子供は10代の初めに予防接種を受けました。

しかし、2005年以降、英国でのBCGワクチンの投与は劇的に変化しました。現在、BCGワクチンは、出生直後に、特にロンドンの特定の地域のような英国の高リスク地域の子供たちに提供されています。」

イギリスは地域によってBCGを接種しているようです。デンマーク株です。イギリスの死亡率はちょうどBCG接種国と非接種国の中間あたりです。株の違いによる効果の違いでしょうか?

 

イランの死者数の多いことは、強制的なBCG接種を始めたのが1984年と比較的遅いことも関係があるかもしれません。また前回の記事「やっぱりBCGワクチンが新型コロナウイルスの重症化を妨げているかもしれない」での推測で、イランの自前のBCGワクチンがもしかしたら新型コロナウイルスには無効だったのかもしれません。イランのBCGの株は出所不明で、恐らくパスツール株の一つではないかと考えられています。(この論文参照)現在はパスツール株を使用しているようです。パスツール株はもしかしたら抗新型コロナウイルス作用は弱いのかもしれません。

そう考えると一部の発展途上国もこれからなのかもしれません。特にBCG接種が比較的遅く始まった国では要注意なのかもしれません。

もし、BCG接種が新型コロナウイルスの重症化と関連しているとするのであれば、日本を含めたアジアやその他の多くの発展途上国と、アメリカやヨーロッパ諸国、特に西ヨーロッパ諸国では、このウイルスに対する危険性が大きく異なることを意味します。

最初に広がった中国からの報告により、我々は死亡率が2%前後だとか若い世代は重症化しにくいと推測していました。しかし、中国は地域差はあるにせよ、BCG接種国です。その後広がった韓国や日本もBCG接種国です。中国と似たような傾向のデータが認められました。若者の重症化の少なさは同様です。しかし、そのデータはBCGを接種していない欧米の国には全く当てはまらないことになります。それにより、欧米諸国では若者も危険である可能性が高いのかもしれません。もちろん、感染症に対する免疫力は高齢者よりは若い世代の方が高いと考えられますので、年齢が高くなるにつれ危険性は高いことは当然だと思いますが、アジア各国と比較すると若者でも格段に危険なのかもしれません。実際に、アメリカで新型コロナウイルスへの感染が確認され、入院が必要になった人のうち40%近くが20〜54歳だったそうです。(この記事参照)入院患者の20%と集中治療室(ICU)患者の12%が20〜44歳だそうです。(この記事参照)日本でも若い人の重症化例はありますが、ほとんどが高齢者です。

私はこれまでどの国もある程度死亡率は一定であると考えてきました。死亡者数をもとに、感染者がどれくらいの数いるか、などを推測してきましたが、BCGという要素が本当にあるのであれば、国により死亡率が全く異なる可能性が高くなります。

100万人当たりの死者はBCG接種国では0.5人前後、多くても韓国の3人です。イタリアは178人です。60倍近いです。医療レベルや医療崩壊の程度により違いがあると思いますが、他のヨーロッパの国も10~40人前後です。BCG接種国よりも何倍~何百倍も危険なウイルスである可能性があります。

専門家が以前、日本が感染者も死亡者も少ないのは早く気付いて、「クラスターを徹底的に追いかけてつぶしていったからだ」、「ヨーロッパは気づくのが遅かったからここまで拡大したのだ」と自慢げに言っていました。本当にそうでしょうか?根拠は?日本の専門家は感染の拡大のごく初期に行うクラスター対策をいまだに効果が上がっていると思い込んでいるだけではないでしょうか?少なくともクラスターを形成する中の一人はどこから感染したのか不明なはずです。あくまで推測ですが、タイやベトナム、ロシアなどが日本のようにクラスター対策をやっているとは思えません。誰しも自分がやっていることは正しいと思いたいですからね。私にも言えることですが。

感染症対策の専門家、公衆衛生の専門家は最大限国民を怖がらせれば、どちらに転んでも良いのです。最悪の場合では「ほら言ったとおりでしょ!」と言えばいいし、被害が少なければ「これくらいですんで良かったね。私たちの言ったことをみんなが守ってくれたからだよ!」と言えばいいのです。どのような結果になっても、理由は後付けできます。

BCGワクチンと新型コロナウイルスの重症化、相関関係なのか因果関係なのか?はたまたただの偶然なのか?人の移動量だけの問題なのかもしれません。BCGの株との関係もありそうなので、なかなか調べることは難しいですが、非常に興味深いです。

希望的観測を込めて、BCGと関連していてほしいです。

連日東京では60人以上の感染者が判明し、全国で200人を超す日が出てきています。しかし、大きく死者が増加したり、重篤者が増加した状況ではありません。現在のところ新型コロナウイルスは日本やアジア諸国、その他の多くの地域ではやはり通常の肺炎を起こす風邪ウイルス程度だと思われます。日本は1か月で1万人以上肺炎で亡くなる月もあるので、数十人肺炎の死者が増えても、いつもの年と何も違いがありません。しかし、欧米諸国ではかなりの大きな被害になるかもしれません。

そんな中、札幌市はBCG予防接種を一時的に延期しています。(ここ参照)

「新型コロナウイルスの感染者が国内で発生し、北海道内で短期間に感染が拡大しています。・・・多くの人が集まることを避け感染のリスクを軽減し、抵抗力の弱い乳幼児を感染から守るために、各区の保健センターが実施しているBCG予防接種について、当面の間、延期することといたしました。」

他の都市でも延期しているところもあるようです。このようなBCGと新型コロナの関係を知った後では、是非、早期に再開してほしいと考えてしまいます。

 

最後に、小さいころ好きだった志村けんさんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。東村山音頭、何度も歌って踊ったなあ…

 

「Correlation between universal BCG vaccination policy and reduced morbidity and mortality for COVID-19: an epidemiological study」

「国家的なBCGワクチン接種方針とCOVID-19の罹患率および死亡率の低下との相関:疫学研究」(原文はここ

「The BCG World Atlas: a database of global BCG vaccination policies and practices」

「BCG World Atlas:BCGの世界的な予防接種の方針と実践のデータベース」(原文はここ

 

22 thoughts on “BCGワクチン接種と新型コロナウイルス死亡率(2020.4.2追記、訂正)

  1. 志村けんさんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。
    理屈抜きで笑わせてくれる、それこそ笑いの天才でした。

    コロナウィルス肺炎、高齢者や基礎疾患の有る方々には命取りなのですね。
    これは
    コロナウィルス特有のものなのでしようか?
    単に肺炎の流行によるものなのでしょうか?

    1. 鈴木武彦さん、コメントありがとうございます。

      肺炎であれば高齢者、基礎疾患があれば新型コロナでなくても同様だと思います。
      志村けんさんは残念ですが、タバコを1日60本も吸っていれば肺はボロボロでしょう。

  2. >連日、東京では60人以上の感染者が判明し、全国で200人を超す日が出てきています。しかし、大きく死者が増加したり、重篤者が増加した状況ではありません。現在のところ新型コロナウイルスは日本やアジア諸国、その他の多くの地域ではやはり通常の肺炎を起こす風邪ウイルス程度だと思われます。日本は1か月で1万人以上肺炎で亡くなる月もあるので、数十人肺炎の死者が増えても、いつもの年と何も違いがありません。

    ・・・
    客観的な事実を踏まえたこの部分はひじょうに説得力がありますね。

    肺炎は怖いですね。あの三石巌さんも風邪をこじらせて肺炎であっという間に亡くなりましたし、15代将軍の徳川慶喜もさいごは肺炎でした。きちんと糖質制限を実践している人たちも、肺炎を甘く見てはいけないと思いました。

    1. やまもとさん、コメントありがとうございます。

      5日間で500人近く感染者が増加しましたが、重症は2人の増加、死者は9人の増加にとどまっています。
      肺炎はもちろん甘く見ることはできません。特に高齢者は。日本では70歳未満の方ではこれまで2人しか亡くなっていません。

  3. 毎年のインフルエンザや肺炎等による死者数、全死亡数に比して、今回の新型コロナによる死者数は、今のところ誤差範囲の数だと思うのですが、なぜ、こんな騒ぎになっているのでしょう。政府はまだ何か公表できない情報を隠しているのかと疑いたくなります。
    これ以上、経済活動を止めていると生活に困窮して自殺者の数がコロナでの死者数を上回ると言う本末転倒な事が起こりかねません。

    1. 西村 典彦さん、コメントありがとうございます。

      隠しているかどうかはわかりませんが、安倍さんはじめ政府も官僚も責任を負いたくないのだと思います。
      最悪の事態を考えて「準備」することは国としては必要だと思いますが、最悪のことを考えた「行動」を実践しています。
      専門家会議も自分の考えを好き勝手に言えばいいので、責任も負う必要もないのでしょう。
      ある専門家は極端なシミュレーションを行って、最悪の数値を提示していますが、一人のシミュレーションで良いのでしょうか?
      その極端なシミュレーションに従えば、国は責任を負わずにすみます。
      必要なのは「最善」ですが、もちろんその最善の答えは誰も知りません。しかし、私には今の状態がどうしても最善とは思えません。

  4. BBCワクチンの話、とても興味深いです。

    今日は、こんな関連記事がありました。
    ご存知かもしれませんがお知らせしますので、引き続き刺激的なお話をお願いいたします。楽しみにしています。

    9本針のはんこ注射が新型コロナに効く?BCGのオフターゲット効果とは 
    医師や看護師を守る秘密兵器に(木村正人)
    https://news.yahoo.co.jp/byline/kimuramasato/20200330-00170482/

    *この木村氏の最近のコロナ関連の記事(免疫学の第一人者・大阪大学免疫学フロンティア研究センターの宮坂昌之招へい教授への取材記事)も、私にはとても面白かったです。

    1. みるくさん、コメントありがとうございます。

      情報ありがとうございます。非常に面白い記事ですね。
      私の個々の記事は最近、検索に引っかかってきません。記事の内容がスポンサー企業には都合が悪いものも多いので、検索に好かれていないようです。

  5. BCG仮説ですが、非常に興味と期待をもって清水先生と佐人潤さんの記事を拝見しています。
    その佐人潤さんが、カナダについてブログに3/30追記されています。
    「カナダは1960年代から1970年代まで「日常的な」BCGワクチン接種プログラムを持っていたようです・・・」

    この仮説が当たりであることを祈っています。

    1. 愛読者さん、コメントありがとうございます。

      佐人潤さんの記事にたどり着けません。
      よろしければアドレスをブログのアドレスを載せていただけるとうれしいです。

  6. 引き続きこのテーマに注目しております。タレントの志村けんさんが陽性で亡くなられ、国民の意識が高まってきたと思われます。
    意外にも米国では65歳以下の高齢者ではない方も重症化していることを知りました。

  7. 清水先生 申し訳ありません。
    清水先生の3/28記事にリンク紹介されている JUN SATOさんのブログ(JSanNotes)です。そこに、(Added on 30 Mar)としてカナダのことが追記されています。

    英語が苦手なため機械翻訳たよりに見てて、JUN SATO の機械翻訳名「佐人潤」をうっかりそのまま書いてしまいました。なお、JUN SATOさんはTwitterでも「傭兵的自営業@j_sato」のHNで、この仮説について発信されていますね

  8. Dr.Shimizu さん

    >1960~1970年代まではBCGワクチン接種プログラムを持っていたようです。しかもカナダは日本株を使用していました。ただ、ヨーロッパの国の事例を考えると10数年のBCGでここまで死亡率が低くなるのは疑問です。

    ソース元の「THE BCG WORLD ATLAS」の資料にある“1960~1970代”というのは、接種プログラムが実施されていた期間を指すのではなく、接種プログラムの終了が一斉にではなく漸次的に行われたこと、つまりその終了期間を指しているのではないでしょうか。
    また、接種プログラムが導入された時期は “1933~1954年” と記されているので、接種プログラムも全国一斉に開始されたのではなく、導入地域が漸次拡大していったということではないでしょうか。

    つまりカナダでは、少なくとも60歳以上の人の大部分は日本株のBCG接種を受けていたことになるかと思います。そして、70年代に接種プログラムが最終的に終了したということであれば、40~50代の人でもBCG接種を受けていた方が一定数いると思われます。

    以上の点とCOVID-19の死亡症例の大多数は中高年以上ということを考量すれば、死亡率の高いヨーロッパの国に比べカナダの死亡率がずっと低いことの説明が可能ではないでしょうか。

    1. NANAさん、ご指摘ありがとうございます。

      ちゃんと読んでいませんでしたね。申し訳ありませんでした。
      ただ、1933~1954年にBCGを行ったのは一部の州だとされています。どれほどの州がBCGを行っていたかは不明です。
      お分かりになりましたら是非教えてください。

      1. Dr.Shimizu さん

        【追記】の情報ありがとうございます。

        https://www.canada.ca/en/public-health/services/publications/healthy-living/canadian-immunization-guide-part-4-active-vaccines/page-2-bacille-calmette-guerin-vaccine.html

        ↑このページに以下のような記述があります。

        In Canada, many Aboriginal Canadians and persons born in Quebec and Newfoundland and Labrador from the 1940s until the late 1970s were vaccinated.

        これを読むと、BCG接種プログラムは主に結核罹患率が高い先住民が多く住む州や地域が対象だったようです。
        もちろん他の州・地域でも任意接種した人もいたでしょうし、州の独自政策として接種を積極的に推奨したところもあったかもしれません。
        いずれにせよ、日本のように圧倒的多数の人にBCG接種歴があるという状況にはないのではと思います。これは、先のコメントの一部修正ともなります。

        以下のページで州・地域別の感染者数や死者数などの統計データが確認できるので、接種プログラムの対象になっていたQuebec や Newfoundland and Labrador とそれ以外の州・地域の間で感染者数(率)や死亡数(率)に差が出ていないかチェックしてみましたが、現段階では明らかに有意と言えるような差は確認できませんでした。

        https://www.canada.ca/en/public-health/services/diseases/2019-novel-coronavirus-infection.html?topic=tilelink

        https://ici.radio-canada.ca/info/2020/coronavirus-covid-19-pandemie-cas-carte-maladie-symptomes-propagation/index-en.html

        ※以下は本論とは直接関係ありませんが、蛇足の記事です。

        https://torja.ca/native-canadian/

        1. NANAさん、コメントありがとうございます。

          カナダはやはりBCGでは今のところ説明できませんね。

          1. BCGワクチン接種と新型コロナウイルスの関連について、最近イスラエルからあるコホート研究が発表されましたね。

            SARS-CoV-2 Rates in BCG-Vaccinated and Unvaccinated Young Adults
            https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2766182

            BCGワクチン接種を受けた世代と受けていない世代で感染する割合に差があるか解析した結果、有意差は無かったとされています。

            尚、この論文は山中伸弥氏による『新型コロナウイルス情報発信』でも早速取り上げられていました。

            https://www.covid19-yamanaka.com/cont4/23.html

            論文に対する同氏のコメント:
            「イスラエスで用いられたワクチンが日本・ロシア型かデンマーク型かは不明。より高齢者での効果も不明である。」

            この研究で比較されたコホートは2群とも30代後半の比較的若年層であり重症化した症例はそれぞれ1例だけだったので、重症化については何も判断できませんね。
            また、ワクチンの株については論文にも明記されておらず不明のようです。

          2. NANAさん、コメントありがとうございます。

            WHOの報告ではイスラエルのBCG接種率は1980年で75%、1981年で70%ですね。
            この論文は生まれた年でグループを分けていて、BCG接種したかどうかで分けていないと思います。
            また、2004年の時点でイスラエルが使っているBCG株は恐らくパスツール株だと思われます。(全員に接種はしていませんが)
            ですから何とも言えませんし、重要なのは重症化ですからね。

    1. ある人さん、コメントありがとうございます。

      そうかもしれませんし、そうではないかもしれません。まだ仮説ですので。
      しかし、1965年に中学生に接種が行われているので、およそ70代以上の方が未接種です。
      70代では高齢者ですので、いずれにしても注意が必要でしょう。

  9. イスラエルの論文について

    BCGワクチンの株については、BSEの問題もあってWHOは亜種を推奨することになったようです。
    イスラエルがプログラム接種で使用していたBCG株も途中で変更された可能性があります。

    https://twitter.com/nana7770214/status/1261143891224358918?s=20

    両グループはもちろんBCG接種の有無で分けられたものではありませんが、1981年以降に生まれた世代のBCG接種率はほぼゼロと考えてよいので、両グループの接種率は70~75%対0%とみてよいのではないでしょうか。

    いずれにせよ、イスラエルの論文は肝心の「重症化を抑制する」という仮説を検証する論文足り得ていないですね。

鈴木武彦 へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です