以前の記事「緑内障にはマグネシウムが必要かもしれない」で書いたように、緑内障にはマグネシウムが有効である可能性が高いと思います。マグネシウムと対になって考えるのはカルシウムです。カルシウムのサプリは眼にどのような影響があるのでしょうか?

今回の研究では、40歳以上の3833人を対象としました。そのうち248人が緑内障を自己申告しました。緑内障のある人とない人の平均年齢は、それぞれ 66.3歳と56.6歳でした。喫煙状況とアルコール摂取量は、2 つのグループ間で差はありませんでした。緑内障の患者は、運動量が有意に少ない状況でした。

カルシウムサプリや鉄サプリの摂取状況は当然本人の自己申告です。ただ、食事アンケートよりは摂取量をカウントしやすく、サプリを飲む人はほとんど毎日摂取することも多いでしょうから、食事の研究よりはデータの質は高いでしょう。

その結果、800mg/日以上のカルシウムサプリメントを摂取していた人の緑内障になる可能性は2.44倍であり、18 mg/日以上の鉄サプリメントを摂取した人は3.80倍でした。さらに、800mg/日以上のカルシウムサプリと18 mg/日以上の鉄サプリの両方を同時に摂取すると、緑内障になる可能性がさらに高くなり、7.24倍でした。

緑内障の発症にはカルシウムや鉄摂取量の閾値があるのかもしれません。鉄は安全だと思っている人もいるかもしれませんが、酸化剤であり、サプリの形で摂取すると酸化ストレスを増加させると思います。フェリチンが上昇していることは、炎症がなくても細胞が障害されているので上昇しているわけで、フェリチンから漏れ出てくる鉄は問題を起こす可能性が高くなります。

同様に、カルシウムも高レベルのカルシウムの流入と細胞内蓄積は、細胞死を引き起こすことが知られています。サプリのような一気に高濃度のカルシウムが体に入ってくると問題を起こす可能性はあるでしょう。また、ミトコンドリアの機能障害が起きている細胞では、カルシウム調節障害を起こしている可能性も高くなり、カルシウムストレスに対して脆弱になっているのでしょう。さらに、カルシウムサプリの摂取は恐らくマグネシウムとのバランスを大きく崩してしまう可能性が高くなります。それも様々な問題を起こすと思います。

食事からの摂取量からでは起きないことがサプリメントでは起きる可能性があります。

緑内障にはまずは糖質制限ですが、不用意なサプリにも注意が必要でしょう。

 

「The association between glaucoma prevalence and supplementation with the oxidants calcium and iron」

「緑内障の有病率と酸化剤であるカルシウムと鉄のサプリとの関連」(原文はここ

2 thoughts on “緑内障とカルシウムサプリメントおよび鉄サプリメントとの関係”
  1. 法律で効能謳う事が禁止されているようで、健康食品やサプリメントの広告では「(とても読めない様な文字で)個人の感想」記載がほとんど。
    かといって、処方薬が安全かも疑問。
    地道な食事・運動・休養などの生活習慣継続がすべてですね。きっと。

    1. 鈴木 武彦さん、コメントありがとうございます。

      薬やサプリに頼らない方が良いでしょうね。

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