フリースタイルリブレを使った人体実験 その18 北海道マラソン2017

今回の北海道マラソンでもフリースタイルリブレを装着して走りました。結果が思わしくないので、大したデータが取れなかったとも思いましたが、レース後の体の変化は捉えることができました。

まずは、1日のグルコース値(血糖値)やケトン体値、その日のエネルギー摂取についての概略のグラフです。

 

 

次に朝食からゴールまでのグルコース値(血糖値)とケトン体値です。

 

 

朝食はバターを使った目玉焼き2個とクロテッドクリームでした。しかし、洞爺湖マラソンのときは卵1個だったからかもしれませんが、今回は卵2個でタンパク質が増えて、インスリンの分泌が増えてしまったのか、ケトン体値があまり上がらず、朝食2時間後0.2と低下してしまいました。洞爺湖のときは朝食3時間後で0.3から1に上昇していました。ここのところはやはり課題です。

そして、洞爺湖のときにはレース30分前にベスパプロを飲んだのですが、その時は飲んだ後から血糖値が上昇し続けてしまったので、今回はスタート後5kmで摂取をしました。どちらがいいかはまだ検討中です。しかし、今回気付いたのは、朝食前からグルコース値(血糖値)がいつもよりやや高めで推移していることです。前日、前々日からちょっと高めでした。恐らく、私は小心者なので、北海道マラソンの緊張感から、ストレスとなり血糖値を上げたのだと思います。

レース中のグルコース値(血糖値)は非常に安定しており、100~130ぐらいでした。スピードが出せなかったから当然でしょう。

ベスパやジョミなどのジェル系での変動もあまりありません。

ゴール直後(30分後)のケトン体値は3.4と思ったよりも上がりませんでした。洞爺湖よりも走れなかったからでしょう。そして、その後のケトン体値の低下も早かったのです。

北海道マラソン:ゴール直後(30分後)3.4→ゴール2時間後1.8→ゴール3時間後1.7

洞爺湖マラソン:ゴール直後(30分後)5.2→ゴール2時間後4.0→ゴール4時間後2.7

洞爺湖マラソンではゴール後スポーツドリンク一気飲みの人体実験をしているので、それが影響しているのでしょうか?2時間後の値が違いすぎます。

そして、次のグラフは夕食からのグルコース値です。

 

 

通常、食後のグルコース値(血糖値)のピークは1時間後ぐらいです。しかし、マラソン後の食後のピークは1時間30分以上後でした。そして、通常ベースラインに戻るのは2時間30分程度です。しかし、このときは4時間30分程度かかりました。つまり、それだけフルマラソンによってインスリン抵抗性が上がったと考えられます。

前回の洞爺湖マラソンのときはレース後のスポーツドリンクの危険性を報告しましたが、同じように食事でもグルコース値(血糖値)にピークが遅くなり、ベースラインに戻るのにも時間がかかるのです。

フルマラソンの後にグリコーゲンを補充するためだ!といって糖質たっぷりの食事をしてしまうと、非常に危険であり、さらに高血糖を招き、長時間血糖値の上昇にさらされてしまいます。そうすれば炎症が促進され、フルマラソンのダメージが増強されてしまうのです。

激しい運動後は、より糖質を少なくしましょう。痛めつけた体を癒すのは、糖質ではありません。運動後の糖質過剰摂取は、傷口に塩を塗っていることと同じです。

2 thoughts on “フリースタイルリブレを使った人体実験 その18 北海道マラソン2017

  1. 参考にさせていただきます。
    5月よりfreestyleリブレを使用しています。運動時にはポラールの心拍計でデータを取っているので、心拍データとリブレのデータ比較をして見たいと思っていました。
     登山を趣味としています。登山時の運動量とレーションと血糖値をグラフにして分析すれば、今まで、多分、食べ過ぎていた糖質を減らせるのではないかと考えています。2型糖尿病で投薬と注射がありますので、バテや低血糖が不安で、ちょっと、疲れを感じると食べてしまいます。
     心拍計の分析のブログは数多くあれど、FMGと合わせて分析しているのはすごいと思います。
     

    1. takaikuさん、コメントありがとうございます。
      登山と血糖値のデータ、面白そうですね。
      登山も脂肪をエネルギーにするようになると、低血糖などは少なくなると思います。
      糖質制限をして、ケトン体質になってみてはいかがでしょうか?
      2型糖尿病はしっかり糖質制限をすれば、薬がいらなくなる場合も多いので、
      よろしければやってみて下さい。

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