最新のCDCのデータによると、アメリカの成人の肥満率は5州で35%、25州で30%、46州で25%を超えています。そして、すべての州で20%を超えています。
最も高いのはウェストバージニア州で、成人肥満率が37.7%、最も低いのはコロラド州では22.3%。成人の肥満率はカンザス州でで2015年から2016年にかけて減少し、コロラド州、ミネソタ州、ワシントン州、ウェストバージニア州で増加し、残りの州でも安定していました。
太る人はもう太り切ってしまい、遺伝的や、腸内細菌などによって、太らない人は一定の割合いるはずなので、ここらへんで頭打ちなのかもしれません。
下の図で見ると1990年代前半は20%以上の州がまだなかったのですから、この20数年でものすごい勢いで肥満が増えています。実際にはもっと前から変化が始まっていました。
この肥満の爆発的増加の分岐点は下のグラフを見ていただければわかる通り、1970年代後半なのです。この時に何が起こったかというと、1977年にアメリカの栄養ガイドラインが変更になり、脂質摂取量を減らし、糖質摂取量を増やすように変わったのです。
そして、脂質摂取量は30数年間減り、糖質摂取量は30数年間増えました。糖質の摂取量だけでなく、その質が変化しました。精製炭水化物の増加、果糖ブドウ糖液糖をはじめとする安価な果糖の増加、液体での糖質摂取量の増加など様々です。
糖質を早く減らしていかないと問題は膨らむばかりです。
日本はアメリカに比べると肥満が少ないですが、糖質過剰摂取の状況は何ら変わりません。インスリン分泌能が低いアジア人は、太らない分糖尿病になりやすいですし、内臓脂肪がたまりやすいのです。肥満そのもの以外のことを考えれば、日本人も十分深刻かもしれません。