糖尿病治療において、糖質制限は非常に有効だという研究が非常に増えてきましたが、実際には理解が乏しい医師も多く、頭から糖質制限を否定する医師もまだ存在しています。
アメリカでは様々な大学も協力して、スマホのアプリを使って、糖質を制限した介入を行い、1年間で圧倒的な有効性を示しています。日本でもこのようなアプリを使い、医師と上手くコミュニケーションをとりながら治療を進めていけば、医療費も削減できますし、もちろん患者の負担、使用する薬の量なども大きく減らすことができます。それよりも最も重要なことは糖尿病が改善するということです。薬も止められる人が続出するはずです。
患者には血糖値とケトン体値を測定できる機器を渡し、毎日測定し、それをアプリに入力し、様々な栄養や薬物治療の指導を受けていくようです。ケトン体値は0.5~3.0mmol/L(500 ~3000μmoL/L)を目標にケトーシスを維持します。
そして1年間で通常の治療した患者と比較すると、大きく違いが出ました。
1年間でHbA1cは17%低下(7.6から6.3)、空腹時血糖は22%低下、空腹時インスリンは43%低下、体重も12%低下などが認められました。
そして、メトホルミンを除くすべての糖尿病治療薬の量が減少しました。特に最も悪い治療薬のスルホニル尿素薬(SU薬)(アマリールやオイグルコン)を使用する患者はゼロになりました。インスリンを使用している患者の94%が投与の量を減少させたか、または使用を停止し、患者の60%が、投薬なしまたはメトホルミンだけで糖尿病の閾値未満(6.5%未満)のHbA1c値になりました。対照的に、通常治療の患者は、HbA1c値や糖尿病の薬物使用量に有意な変化はありませんでした。
もう、通常の治療を続ける意味がない、と思いませんか?
判断するのは自分自身です。
「Effectiveness and Safety of a Novel Care Model for the Management of Type 2 Diabetes at 1 Year: An Open-Label, Non-Randomized, Controlled Study」
「1年の2型糖尿病管理のための新規治療モデルの有効性と安全性:オープンラベル非ランダム化対照研究」(原文はここ)