フランクのサインというものがあります。下の写真をご覧ください。(写真は原文より)
耳たぶに入った斜めの線のことです。この線は心血管疾患の予測因子だそうです。不思議ですね。心血管疾患と耳たぶが関連しているなんて。フランクのサインは1973年にアメリカの医師のフランクによって、35年間の大規模な前向き研究におけるデータ収集で、虚血性心疾患および心筋梗塞の有意な増加と関連性を有するということで、冠動脈疾患や末梢血管疾患の予測因子という仮説が唱えられました。フランクのサインの理論は、末梢動脈を欠いた耳たぶへの血液の供給不足であると言われていました。別の考えとしては弾性繊維の破たんを伴った微小血管疾患であるとも考えられています。
日本人のデータではこれはテロメアの短縮と関連していて、老化が加速している指標だとも考えられています。
しかし、何ともきれいに45度の線が入っています。急性の脳卒中の入院患者の80%近くにこのフランクのサインが認められたという研究もあります。非常に古典的なサインですが、十分予測因子として利用できそうです。
家族や友人でこの線が入っている人がいたら、食事を改善するようにアドバイスをしてあげましょう。もちろん糖質制限です。
「Frank’s sign: a coronary artery disease predictor」
「フランクのサイン:冠動脈疾患予測因子」(原文はここ)