エナジードリンクはジュースではない!ドラッグへと繋がるかも?

エナジードリンクは、今や子供にも広がっています。テスト前の眠気覚ましや、部活による疲労回復などいろいろ目的はあるとは思いますが、このエナジードリンクは本当は非常に危険です。エナジードリンクをジュースだと思って子供に飲ませている親は次からの記事を十分読んでください。私はエナジードリンクはドラッグの入口だと考えています。

まずはこの記事です。

子どもの健康を脅かすと心配されているエナジードリンクが本当に危ないわけ

2015.01.17 ヘルスプレスより

 さもエネルギーを取り戻しリフレッシュできそうなイメージで今や若年層を中心に世界規模で市場を拡大しているエナジードリンク。日本市場の伸びがもっとも急激で、2009年から2013年にかけて約10倍(318億円規模)と膨れ上がり、2014年には国内メーカーの参入などもあり優に400億円を突破する見込みだ。エナジードリンクの大ヒット商品『レッドブル』だけでも全世界で約46億缶(2011年度)を売り上げており、この勢いは止まらない。
 
 しかし、エナジードリンクをめぐる事故が相次ぎ、その危険性を指摘する医師や研究者は少なくない。特に子どもにとっては極めて重篤な心臓障害や糖尿病、異常行動などを起こしかねないという。

 2011年には24時間以内に「モンスター・エナジー」700mlを2本飲んだアメリカの14歳の少女が不整脈で死亡した。2012年にはやはりアメリカで「5-hour energy」というエナジードリンクを飲み、92名が体調不良を訴え、そのうち13名が死亡、33名が入院するという事故があった。また心臓に持病を持った人がエナジードリンクを飲み、心臓発作によって死亡する事故は各国で報告されている。

 では死因は何か?
不整脈で死亡した少女の場合、摂取したカフェインの量が問題だった。エナジードリンクには総じて多量のカフェインが含まれている、少女は350mLの缶入りコカコーラの14缶分に相当する480mgのカフェインを取り、結果的に、「カフェインの毒性による不整脈」で死亡した。そもそもカフェインは医薬品に該当し、薬事法では劇薬(使用量をあやまると生命にかかわる薬物)として指定されているのだ。
 
 エナジードリンクにはコーラなどソフトドリンクの10倍以上、一般的なコーヒーの3倍以上も含まれているケースがあるという。カフェインは、中枢神経を興奮させる作用があるため、眠気や疲労感の消失、思考力の増進、運動機能の亢進といった作用を得られる。この作用がリフレッシュや疲労回復感を呼び起こす。しかし、大量に摂取しすぎると、心拍数と血圧の急上昇が起こり、心臓に負担がかかる。場合によっては不眠、神経質、胃腸障害などの症状があらわれることがある。

過剰なカフェインが子どもの命を脅かす

 特に重大な事故につながるのが子どものエナジードリンクの常用だ。ミシガン子ども病院の小児科医Steven Lipshultz氏らがまとめた報告によると、米国では2010年からの3年間にエナジードリンクの副作用で5000人以上が病院に搬送され、うち半分が6歳以下の子どもだった。症状は心拍の乱れや心臓発作、動悸など。これは、エナジードリンクに含まれる多量のカフェインによるものなのだという。この報告によると6歳の子どもの場合50mg、10歳で80mg、12歳であれば100mgのカフェインの摂取で何らかの中毒症状が出るという。

 有名なエナジードリンクの「モンスター・エナジー」では500mlで160mg、「レッドブル」は250mlで80mgのカフェインを含んでいる。それだけでも摂取の許容量をはるかにオーバーしている。仮にコーヒー(1杯で100mg)、コーラ(330mlで32mg)などを常飲していたら累積カフェイン量はあっという間に跳ね上がる。

 しかも、カフェインが厄介なのは摂取を続けると耐性ができてしまうことだ。毎日飲み続ければ、1週間から12日程度で耐性ができ、12~24時間経過すると、禁断症状を感じ始めるともいう。これがエナジードリンクの常飲につながる、

 こうしたカフェインの害以外にもエナジードリンクに含まれる大量の糖分も問題だ。飲んだ後に血糖値が上昇するために元気になったように感じるにすぎないのだ。この手のドリンク剤には砂糖換算で20g、つまり3gのスティックシュガー約7本分にも相当する糖分が含まれるものまである。だから「即効性」があると感じる。これだけの糖分を子どもが摂取し続ければ、当然ながら肥満や糖尿病につながっていく。

 エナジードリンクを飲んで致命的な副作用が出て、最悪死亡してしまう。こんな冗談のような話が現実に起きている。特に子どもを元気にしたいからエナジードリンクを飲まそうなど絶対考えてはいけない。

亡くなった14歳のアメリカの少女は、24時間以内に「モンスター・エナジー」700mlを2本飲んだ、という量もさすがアメリカであると思いますが、スポーツをやっている子供であれば飲めない量ではありません。

次にこの記事です。

話題のエナジードリンクに驚くべきリスク! 多量のカフェインが糖尿病を招く?

2015.12.20 ヘルスプレスより

 あなたは「5-hour ENERGY」をご存知だろうか? アメリカで発売されている栄養ドリンクで、数年前に健康被害が報道されたこともある。いわゆるエナジードリンクと呼ばれるもので、巷では「2本飲むとヤバイ」と危険視されるほど強力なパワーがあるという。

 この話題の栄養ドリンク「5-hour ENERGY」を使って、カナダ・カルガリー大学の研究チームが、カフェインの研究を行った。コーヒー1杯に含まれるカフェインは40〜180mg、日本でも人気の清涼飲料水「レッドブル」は250㎖で80 mg。「5-hour ENERGY」は、通常ボトルの57㎖で、208mgものカフェインを含んでいる。

 研究チームは、13〜19歳の若者20人を2つのグループに分け、ひとつのグループにはカフェインを抜いた「5-hour ENERGY」を、もうひとつのグループにはカフェイン入りを摂取してもらった。そして、摂取後40分たったところで、経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)を実施。血糖値およびインスリン抵抗性を測定した。

 すると、カフェイン入りの栄養ドリンクを飲んだチームは、カフェイン抜きに比べて血糖値が24.6%、インスリン値が26.4%上昇したのである。ちなみに、「5-hour ENERGY」は無糖だ。

 カルガリー大学糖尿病研究所のJane Shearer准教授は、「血糖値やインスリンが上昇したのは、栄養ドリンクのカフェインが原因だと考えられる。カフェインの血中半減期(血液中の濃度が半分に減る時間)が4~6時間なので、血糖値やインスリンが上昇した状態は、かなり長い時間続くと考えられる」とコメントしている。

カフェインが2型糖尿病へのリスクになる!?

 血糖値とは血液中に含まれるブドウ糖の濃度のことで、高すぎても低すぎてもよくない。食事をすると高くなり空腹では低くなるが、膵臓から分泌されるインスリンの働きによって一定量に保たれている。

 このインスリンが作られない病気が1型糖尿病で、糖尿病患者に占める割合は10%程度である。糖尿病にはもうひとつ2型があり、インスリンは作られるが量が十分でないか、インスリンの働きが追いつかない場合で、糖尿病のほとんどはこのタイプだ。

 今回のカナダの実験では、インスリン分泌が始まったのちも血糖値が下がらなかった点に問題があるという。インスリンが効かないため、身体はもっとインスリンを生産しなければならない状態になっていて、これは2型糖尿病への第一歩といえるのだそうだ。

 長期的に大量のカフェインをとることが、将来の2型糖尿病発症へとつながることが懸念されるという。

 ただ、カフェインが血糖値に及ぼすメカニズムはまだわかっていない。カフェインがインスリンの働きを妨げているのかもしれないし、反対の働きをするアドレナリンの分泌を促している可能性もある。

 カフェインが眠気覚ましや疲労回復に効果のあることから、お茶やコーヒーを飲む習慣は昔から広まった。栄養ドリンクには大抵カフェインが含まれるが、過剰な摂取は今回のようなリスクがあることを踏まえて利用すべきだろう。

さらに次の記事です。

 

エナジードリンクの新たな危険性が判明、ストレスホルモンも血圧も急上昇!

2015.12.25 ヘルスプレスより

 エナジードリンクの飲みすぎによるカフェインの過剰摂取で26歳の健康な男性が死亡した事件が注目されている。1日に8本~10本のエナジードリンクを飲んでいたとされているので、何らかの健康被害が出てもおかしくは無い。しかし、エナジードリンクの危険性に関する新たな研究がある。たった1缶のエナジードリンクが、健康な若年成人のストレスホルモン値や血圧値の急上昇を引き起こすことが新たな研究で明らかにされたのだ。

 これまで不整脈や糖尿病などの危険性はこれまでも指摘してきた。

 しかし、今回の研究を率いた米メイヨー・クリニック(ロチェスター)のAnna Svatikova氏は、「健康な若者でもこのような反応がみられるということは、すでに高血圧や不整脈を抱える人にはもっと顕著な影響があると考えられる」と述べている。

 この知見は米オーランドで開催された米国心臓協会(AHA)年次集会で発表され、「Journal of the American Medical Association(JAMA)」にも11月17日掲載された。米国薬物乱用・精神衛生管理庁(SAmHSA)によると、エナジードリンク1缶にはコーヒー5杯分ものカフェインが含まれているという。

ノルアドレナリンが2倍以上、血圧も6.4%上昇

 研究では、エナジードリンクによる血圧値の上昇がホルモン値の変化に起因するものかを確認するため、26~31歳の健康な成人25人に、16オンス(約470mL)缶のエナジードリンク「Rockstar Punched」と、刺激物質を含まない模造ドリンクを、ランダムな順序でそれぞれ別の日に飲んでもらい、飲む前後30分の血圧値とノルアドレナリン値を測定した。

 ノルアドレナリンは「闘争・逃走」ホルモンとも呼ばれ、血圧や心臓の収縮力を上昇させ、脳の覚醒を促す作用がある。測定の結果、エナジードリンクを飲んだ後のノルアドレナリン値の上昇率(74%)は、模造ドリンク(30%)の2倍以上であることがわかった。また、エナジードリンクを飲んだ後は血圧値が平均6.4%上昇したのに対し、模造ドリンクでは1%だった。

 米ノースウェスタン大学フェインバーグ医学部教授でAHA広報担当のLinda Van Horn氏は、今回の研究は小規模であるため、明確な懸念や警告を出す段階ではないとしながらも、「医師は心疾患患者にエナジードリンクの飲用を控えるよう指示することも検討すべきだ」と述べている。Svatikova 氏は、「救急現場では、患者にエナジードリンクを摂取したかを尋ね、バイタルサインを見る際に考慮に入れる必要がある」と指摘。消費者も注意して飲用すべきだと助言している。

 米国の飲料業界団体はこの知見に対し、カフェインの作用はエナジードリンクに限るものではないと反論。エナジードリンクの安全性については科学的研究や世界の規制機関による裏付けがあるとし、製品パッケージにはカフェインの総含有量や健康に関する警告も記載していると付け加えている。

 仕事疲れからのストレスでエナジードリンクを飲み、更なるストレスにさらされるのでは本末転倒と言わざるを得ない。それでも元気が出る気がする愛飲者には、ほどほどの摂取をお勧めした。

さらにさらに、

「エナジードリンク割り」は危険、米研究グループが警鐘

2016年07月14日 WELQより

エナジードリンクを酒で割った「エナジードリンク割り」は危険だと警鐘が出ている。米国のミシガン大学の研究グループが、アルコール/薬物中毒やギャンブル依存症などの常習行為に関する専門誌アディクティブ・ビヘイビアのオンライン版で2014年11月26日に報告した。

混ぜる人の特徴を検証

アルコールとエナジードリンクを一緒に飲むとまずいという話は国内では出ているが、実際に問題であるという研究結果だ。同時に、あるいは混ぜて飲むという方法が、ドラッグの使用や飲酒運転などの危険行動につながりやすいという理由が付いている。このたび研究グループは、エナジードリンクの摂取による救急科受診が2007?2011年の間に劇的に増加したと報告する。特に若者がアルコールとエナジードリンクを同時に摂取する場合が懸念されるようだ。研究グループは、救急科を受診して過去のアルコール摂取を報告した若者439人(平均年齢18.6歳、男性41%、白人73%)を対象に、アルコールのみ(178人)、アルコールとエナジードリンクを別の機会に(103人)、アルコールとエナジードリンクを同じ機会に(あるいは両者を混ぜて)(158人)摂取した場合について、頻度や理由、医学的症状を比較した。

飲酒レベルも高くなる傾向

結果、アルコールの風味を消すため(39%)と味が好きなこと(36%)が主な理由だった。共通して起きていた問題になる症状は神経過敏(71%)と睡眠障害(46%)だった。同時に(あるいは混ぜて)飲んだ人で問題になるのは、ドラッグの使用、性的な危険行動、飲酒運転などの危険行動だった。同時に飲まなかった人/別の機会に飲んだ人より割合が高く、飲酒のレベルも高い傾向があった。因果関係としてはどちらが先に来るのかは明確ではないが、見過ごせないということだろう。日本でも、アルコールとエナジードリンクの同時(あるいは混ぜた)に飲むのはちょっと考えた方が賢明かもしれない。

文献情報

Bonar EE et al.Alcohol and energy drink use among adolescents seeking emergency department care.Addict Behav 2014 Nov 26

まだまだ、

エナジードリンクを混ぜた酒、悪影響はコカイン並み?

2016.10.25 リンクでダイエットより

高濃度のカフェインを含むアルコール飲料は、未成年の脳に対してコカインと同様の変化を誘発するという。さらに、その影響は成人期にまで及び、脳機能の一部を変えてしまうとのこと。米国パーデュー大学の動物実験から。

研究者であるライン准教授は、高濃度のカフェインを含むエナジードリンクとアルコール飲料が若年マウスに与える影響について調べていた。というのも、アルコールの実験は未成年の人間を対象には行えないためである。とはいえ、これまでマウスを用いた多くの実験において、薬物が脳に与える変化については、人間にも相関があることが示されている。

エナジードリンクは、一般的な清涼飲料水の10倍ものカフェインを含有する場合があり、若者向けに販売されることも多い。しかしこれらのドリンクを、特に未成年者がアルコールと共に飲んだ時に健康上どのような影響があるのかはほとんどわかっていない。

ライン准教授らの研究グループは、高濃度のカフェインを含むエナジードリンクを与えられた若年マウスが対照群に比べてより多くのアルコールを飲む成獣になるわけではないことを示した。

ところが、高濃度のカフェインとアルコールを混ぜたものを与えられた若年マウスには、コカインを与えられたマウスと同様の、身体的および神経化学的徴候が見られたという。

「マウスの行動や脳内の神経化学的な変化を引き起こすかどうかの境界の扉を、二つの物質が一緒に押し倒すような感じです」とライン准教授。「どちらか一方を飲むだけでは起こらないであろう影響が、この混合飲料では明らかにみられるのです」

カフェインを含むアルコールを繰り返し与えられた若年マウスは、コカインを与えられたマウスのように次第に、より活動的になっていった。そして、これらのマウスではΔFosBとよばれるたんぱく質のレベルが上昇していることがわかった。ΔFosBとは、コカインやモルヒネなどの薬物濫用者において増え、長期の神経化学的変化の目印となるものだ。「薬物使用者が薬物をなかなか止められない理由のひとつは、この脳内の変化が長期間続くことにあります」

これらのマウスが成年になると、コカインによる快感に影響されにくくなることがわかった。これは一見、良いことに思えるが裏を返せば、普通のマウスと同程度の快感を得るためには、より多くのコカインを要するようになってしまうことを意味する。

この理論を確かめるため、研究グループは人工甘味料を用いた実験を行い、若年期にカフェインを含むアルコールを飲んだマウスが、より多くの人工甘味料を欲するようになるかを調べた。マウスの報酬の感覚が麻痺していれば、より多くの人工甘味料を摂取するだろうとの予想をしていたが、結果は予想通りだったという。

「彼らの脳はこうして、成年期に、快感を与える物質を濫用するように変えられてしまったのです」とライン准教授は話している。

PLOS ONEの論文はこちら。
http://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0158189

高濃度のカフェインを含むアルコールを摂取すると、コカイン使用者のようになってしまうようです。

他にも、

エナジードリンクはドラッグ並みに有害で未成年者は飲用禁止にすべきとの警告

社畜の必需品、エナジードリンク。これがないと仕事なんて無理だという人も大勢いますが、未成年者に飲ませるべきではないドラッグ並みの有害さであるという警告が出されています。

レッドブル、モンスターエナジー、バーン、今やコンビニの棚を1列占領する程飲まれているエナジードリンク。終電までの激務を毎日これで乗り切っているサラリーマンも多いのではないでしょうか。

しかしイギリスでは政府のアドバイザーがエナジードリンクはドラッグ並に有害であり、未成年の学生たちの飲用を禁止すべきだとの警告まで行われています。

理由としては、エナジードリンクに含まれる大量の砂糖とカフェインが子どもたちを行動過多の状態にし、コントロールを困難にしているとのこと。実際に500mlのエナジードリンクの中にはティースプーン13杯分の砂糖と、コーラ4缶分に当たる160mgのカフェインが含まれているものもあります。

イギリスではメーカーと小売店がエナジードリンクの16歳未満への販売を行わないようにしていますが、子どもたちが購入することを禁止する法律はまだありません。

Leon Restaurantの共同創始者で政府アドバイザーのJohn Vincentは「エナジードリンクは事実上ドラッグの別の形だ」と指摘します。

「私たちの目から見ると、あれだけの砂糖とカフェインを含んでいるエナジードリンクを飲ませるというのは事実上学校内でドラッグを許可しているのと変わらない。

そんなものが学校生活の一部であっていいとは考えない。エナジードリンクは子どもたちの集中力や感受性にダメージを与え、健康上の影響もある」

とのことです。

学校の教師や生徒からは、エナジードリンクを飲んだ子どもたちには気持ちが悪くなる、震える、フラフラするなどの証言も出ており、英国食品基準庁も高カフェイン飲料は子供に対して制限すべきであるとしています。

英国食品基準庁のスポークスマンは

「未成年者のエナジードリンクの消費は潜在的に短期的に興奮性の増加、いらだち、神経過敏、不安などを引き起こす可能性がある」

としています。

テストや受験勉強のためにエナジードリンクを飲む未成年者も少なくありませんが、頭が冴えるよりも却って邪魔になる症状を引き出す可能性には十分注意する必要がありそうです。

そして毎日のように常飲している社会人の皆さんも、どれだけそのエナジードリンクが有効か、もう一度問い返してみたほうがよさそうです。

まだあります。

エナジードリンクを飲むとうつ病や薬物・アルコール依存になるリスクが高まるとの調査結果

2014.10.3 IROIROより

眠気をどうにかしたいときや、ちょっとハイになりたいときなどに活用されるエナジードリンク。カフェインがたくさんに入っているため、睡眠障害の原因となったり、心機能に影響を与えたりすることがこれまでの研究で明らかになっているが、精神病やドラッグ、アルコール乱用なども引き起こす可能性があることが、新たな調査により明らかになった。

Preventive Medicine誌に掲載されたカナダ・ウォータールー大学とダルハウジー大学の調査では、8210人の高校生にアンケートを実施。その結果、うつ病の傾向がある生徒や大麻を吸っている、もしくはお酒を飲んでいる生徒はそうでない生徒よりもエナジードリンクを飲んでいる確率が高いことが明らかに。また、エナジードリンクの摂取量が多い生徒ほど、うつや薬物・アルコール乱用の問題を抱えていることも判明。なお同調査によれば、年齢の若い生徒ほどエナジードリンクに手を出しやすい傾向があったという。

エナジードリンクとうつや薬物、飲酒がどう関係しているのかはわかっていないとのことだが、研究者たちは、ティーンエイジャーにおけるエナジードリンクの摂取量を規制するべきだとし、カフェインの多量摂取がもたらす危険性などについてより理解を高めていく必要があると指摘している。

  • 出典元:An emerging adolescent health risk: Caffeinated energy drink consumption patterns among high school – ScienceDirect

もう一つ

カフェインは世界一のドラッグ、継続的な摂取により中毒症状や健康被害を引き起こす可能性大

2016年03月16日 GIGAZINEより
コーヒーやエナジードリンクを飲んでカフェインを摂取すると、ストレスが軽減したり、記憶力がアップしたりといった効果があることが判明していますが、カフェインはドラッグと同様に強い依存性を持っていて、摂取し続けると健康上の問題が生じやすくなるという研究結果が明らかになっています。

Caffeine use disorder: It’s real, and it warrants more attention | Hub
http://hub.jhu.edu/2014/02/07/caffeine-really-is-a-drug


ジョンズ・ホプキンズ大学医学部の研究者であるSteven Meredith氏とRoland Griffiths氏はカフェイン研究雑誌で「カフェインは世界中で最も普及しているドラッグだ」という主旨の論文を掲載し、カフェインはこれまで考えられてきたよりも中毒性が高く、カフェインを摂取する習慣が一度身についてしまうと、なかなかやめられなくなることを発表しています。

論文によれば、アメリカに住む成人のうち90%以上は、日常的にカフェインを摂取しており、1日の平均摂取量は約200mgとのこと。アメリカ食品医薬品局(FDA)が推奨している1日あたりのカフェインの摂取量の上限は400mgですが、アメリカ国内の一般的なコーヒーショップのMサイズコーヒーには1杯あたりおよそ300mgのカフェインが含まれており、エナジードリンク缶1本のカフェイン量はおよそ160~240mgほど。つまり、コーヒーやエナジードリンクを1日に2杯以上飲むと、摂取量の目安を軽くオーバーしてしまいます。

論文の共著者であるアメリカン大学心理学部のLaura M. Juliano教授は、「アメリカ人の多くがカフェインの被害を受けていない一方で、カフェインを含む食料品のいくつかは健康に悪影響を及ぼす可能性があり、日常生活に支障をきたすだけでなく、カフェイン依存症になってしまいカフェインの摂取をやめられなくなるという問題があります」と語ります。カフェインを摂取し続けていると、心臓病をはじめとする心血管疾患や、女性の場合は妊娠時に合併症を引き起こすことがあるとのこと。

カフェインを過度に摂取すると中毒症状を起こすこともあり、Meredith氏に「カフェインの中毒症状には、神経衰弱になったり、不眠症や、消化不良、頻脈、筋収縮などを引き起こしたりといった、さまざまな症状があります。さらに、慢性的にカフェインを摂取していると、カフェインを一時的に絶った際に、頭痛、疲労感、眠気、憂うつ感、集中力低下、吐き気、むかつきなどの禁断症状が現れます」と、カフェイン中毒の危険性について警告しています。Meredith氏によれば、カフェインの摂取量目安を超えて過度にカフェインを含む食事をしている場合、カフェインの摂取量を減らすことが難しく、健康問題を引き起こしやすくなるとのこと。つまり、カフェインの過剰摂取が体に悪いと知っていても、コーヒーを飲む習慣がついてしまうと、簡単にはやめられなくなってしまうというわけです。

アメリカ精神医学会による書籍「Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders(精神障害の診断と統計マニュアル)」では、「カフェインの常用については、さらなる研究の必要あり」とされています。マニュアルの「Biological Evidence for Caffeine Dependence」という項目には、カフェイン摂取によって得られるプラスの効果が書かれており、健康状態の改善や、注意力アップ、社交性の向上につながるとのこと。しかし、これらの効果はコカインを摂取した際の効果に似ていて、「カフェインの摂取でプラスの効果が得られることにより、人間はカフェインを継続的に摂取するようになる」と推測されています。

コーヒーなどカフェインを多く含む飲料が、コカインのように禁止されない理由について、Meredith氏は、「コーヒーは社会に十分受け入れられており、カフェイン依存が健康に悪影響を及ぼすという事実が忘れられがちです。同じ理由で、不眠症などの病気にかかった際、カフェインが原因だと考えることは非常にまれで、日常的にコーヒーを飲んでいることを医者に伝える人は少ないものです」と語ります。このような事態を防ぐためには、「カフェインは麻薬と同じで、過度または連続的な摂取は、身体的・精神的な悪影響の原因となる」という事実を常に心に留めておく必要がある、とMeredith氏は主張しています。

Meredith氏は、カフェインの摂取量を徐々に減らしていくことが重要だと主張しており、毎日のカフェイン摂取量を日記に書いて記録していき、数週間かけて徐々にカフェインの摂取量を減らしていくことを推奨しています。

いかがでしょうか?これでもまだあなたは自分の子供にエナジードリンクを飲ませますか?エナジードリンクはジュースではありません。

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