血糖値はジェットコースターのように

健康な28~54歳の男女に糖質とタンパク質を与えて、血糖値とインスリン値がどうなるかを見た研究です。(原文はここ

(図は原文より、クリックで拡大)

50gの糖質と50gのタンパク質、どちらか一方または両方を与えたときのグラフです。

インスリン分泌はタンパク質だけでも起きますが、糖質のみでは3時間後に分泌量が空腹時のラインに戻るものが、糖質+タンパク質であると4時間経っても戻っていません。血糖値を見ると、糖質のみで120分以降ではしばらく空腹時よりもやや血糖値が下がっていますが、糖質+タンパク質では90分以降からすでに空腹時血糖よりも下がっていて、120分ではさらに低下しています。

グルカゴンは糖質のみでは分泌が抑えられていますが、タンパク質のみではすぐに上昇しています。タンパク質はインスリンも分泌されますが、グルカゴンも分泌され血糖値の変動が通常は見られません。糖質+タンパク質では、最初糖質の影響なのかグルカゴン分泌は低下していますが、60分以降慌てたように上昇し、低下に向かっている血糖値を何とかしようとしますが、間に合わず、血糖値の120分値のような状況になります。

これを見ると如何に血糖値が乱高下しているかがわかります。まさにジェットコースターです。空腹時血糖が80台ですから、糖質+タンパク質では120分血糖値は50~60台と低血糖です。ここに脂質が加わるとどうなるかはわかりません。いつも食べる食事の組成はその度に変わりますし、血糖値の変動はその度に違うと思いますが、もしかしたらもっと乱高下をしているかもしれません。

糖質制限をしていない場合は、糖質量で100gを超えることもあります。そうしたら恐ろしくなります。様々な体調不良、病気が起こって当たり前の環境です。

また、120分血糖値はグルコーススパイク(血糖値スパイク)の発見にはあまり役立たないこともあります。この研究の場合ピークは30~60分です。

マラソンのレース前にタンパク質を摂取しようかどうか非常に迷っています。直前のグリコーゲンローディングは全く考えていません。グラフを見てみると、糖質摂取後の2時間~3時間は低血糖になっている可能性があります。最悪のスタートです。しかし、これまでレース前に摂っていた卵は血糖値は上がりませんが、インスリンはダラダラと分泌が続いています。4時間でやっとベースラインです。だから、レースの4時間前に食べるのを済ませるか、何も食べないか、脂質メインで行くか、いろいろ迷っています。インスリンが出ていると、脂肪の分解やケトン体産生が低下してしまう可能性があります。走り始めると分泌がピタッとおさまるかもしれませんが、現在判断材料がありません。別の研究では糖質制限をしているアスリートで4.3gの糖質と、12.6gのタンパク質(31.3gの脂質も入っている)のシェークを飲んだ90分後にも少しインスリンが分泌されていますが、運動後すぐにインスリン分泌は下がっています。ケトン体も90分後には少し低下していて、運動を始めて60分のときには元の値まで戻り、そこからは順調に増加しています。

今回の研究でグルカゴンは60分から増え始めているのに、血糖値が戻ったのは3時間以降です。2時間もタイムラグがあります。運動をすればもっとインスリンが早く低下するので血糖値はもう少し早く戻るとは思います。非常に悩ましいです。誰か良い答えを持っていませんか?

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