高齢女性はスタチンを摂るべきではないかもしれない

以前もスタチンに関する記事を書きましたが、今回はスタチンが糖尿病を増加させるという内容です。このことはかなり以前からわかっており、新しい内容ではありませんが、かなりその割合は高く、しかもスタチンを使う量が多くなればなるほど新規の糖尿病発症のリスクが高くなるとのことです。

コレステロールを下げることに必死になって、糖尿病になったり寿命を短くして、何の意味があるのでしょうか?

今回の研究はオーストラリアの76~82歳の女性8,372人を対象にした観察研究です。糖尿病の新規発症リスクは、スタチンの投与量が最も低い症例における17%から、投与量が最も高い症例における51%までの範囲でした。つまり、投与量が増えるほどリスクが高くなるのです。

結論では「高齢女性に高用量スタチンを投与すべきではない」とさえ言っています。もうすでにコレステロールを下げさえすれば良い時代は終わっています。

スタチンはミトコンドリアにも影響します。ただでさえミトコンドリアの機能が弱くなっている高齢者にさらに追い打ちをかけます。(関連記事:「糖質制限にスタチンの併用は危険ではないか?」)

他人(医師)任せにせず、自分でリスク&ベネフィットを良く考えましょう。

New-Onset Diabetes After Statin Exposure in Elderly Women: The Australian Longitudinal Study on Women’s Health

Drugs Aging. 2017;34:203–209  (原文はここ

 

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