頻尿の薬も侮れない 抗コリン薬と認知症

うつ病や頻尿、過活動性膀胱などの泌尿器系およびパーキンソン病の治療に用いられる抗コリン薬と言われている薬の使用が認知症のリスクを上げるという研究が発表されました。

これまでは抗コリン薬は短期的な認知障害については指摘されてきましたが、長期的な認知障害のリスクについても考慮しなければならないのかもしれません。

ACBスコア3に分類される抗うつ薬や泌尿器系治療薬、抗パーキンソン病薬は、薬への曝露が大きいほど、つまり使えば使うほど認知症のリスクの増加がみられ、その関連性は認知症発症の15~20年前の曝露でも認められたというのです。つまり、かなり以前に使っていた薬の影響が10年以上も後に現れるというのです。消化器系の抗コリン薬では関連は認めませんでした。

今回の報告で、ACBスコア3の抗コリン薬として「トリプタノール(アミトリプチリン)」、「プロチアデン(ドスレピン)」、「パキシル(パロキセチン)」、「ポラキス(オキシブチニン)」、「デトルシトール(トルテロジン)」をあげています。

ただ、リスクは11%の増加です。微妙と言えば微妙です。

最も問題になるのは泌尿器科の薬かもしれません。かなり無防備に飲んでいる気がします。高齢になると頻尿を訴える人が多くなりますが、その多くの患者さんに抗コリン薬が処方されている気がします。しかもかなりの長期間。

患者さんに手術や麻酔の説明をするときに、「麻酔をすると認知症になったりしませんか?」など、麻酔の危険性にはちょっと不安を持っている人はいます。しかし、日常に飲んでいる薬にはかなり無防備であり、それが自分の体にとってどんな影響があるのか考えている人は少ないのではないでしょうか?

ましてや、日常の食事がどれほど自分の体に影響しているのか考えている人はどれほどいるでしょうか?薬や医療に頼る前に、まずは日々の食事を変えることを真剣に考えなければならないと思います。そうすれば、もしかしたら「頻尿」になんかならないかもしれません。

「Anticholinergic drugs and risk of dementia: case-control study」

「抗コリン作用薬および認知症のリスク:症例対照研究」(原文はここ

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