高血糖は血管内皮細胞の機能不全を起こし、血管の拡張を妨げる

血流が増大すると血管拡張物質である一酸化窒素(NO)が血管内皮より放出され、血管は拡張します。FMD(血流依存性血管拡張反応)検査ではどれくらい血管が拡張したかを計測します。血管内皮機能が低下しているとNOの産生が少なくなり、FMD値は低下します。

糖尿病のない健康な20~30歳の人を対象に、ブドウ糖を負荷して、このFMDがどうなるかを調べた研究があります。(図は一部作成、一部原文より)

まずはブドウ糖75gを経口から負荷しました。そのときの血糖値とインスリン値が上の図です。どちらも1時間後にピークを迎え3時間後にはベースラインに戻っています。

そのときのFMDです。

最初の図では省略していますが、この研究ではブドウ糖負荷試験だけでなく、同時にビタミンCやEを摂取する実験も行っていますので上の図はブドウ糖だけの場合とビタミンを同時摂取したグラフとなっています。(ビタミンを加えても血糖値とインスリン値に影響はありませんでした。)

上の図の横軸はブドウ糖負荷からの時間を表し、縦軸はFMDを表しています。ブドウ糖+ビタミンが○ですが、有意な変化はありません。しかし●のブドウ糖のみの負荷の場合、有意にFMDは低下し、4時間後にベースラインに戻っています。

つまり、健康な若者であっても、140程度の血糖値の上昇であっても、FMDは有意に低下し、一時的な血管内皮の機能不全を起こしていると考えられます。

糖質過剰摂取、頻回摂取の状態では、グルコーススパイク(血糖値スパイク)が頻回に起こっています。その度に血管の内皮細胞は機能を低下させ、それが積み重なって動脈硬化を起こしてくるのではと考えられます。

やはり糖質制限は重要です。

高血糖が血管にどのようにして悪さをするかというのは、一つには血管の「毛」が関係していると考えられています。その「毛」については次回記事にしようと思います。

「Oral glucose loading acutely attenuates endothelium-dependent vasodilation in healthy adults without diabetes: an effect prevented by vitamins C and E」

「経口グルコース負荷は、糖尿病を伴わない健康な成人において、内皮依存性血管拡張を著しく減弱させる:ビタミンCおよびEによる防止効果」(原文はここ

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