昨日たまたま見たテレビで「ダイエットヴィレッジ」という番組をやっていました。1か月間合宿をして、8人で合計100㎏痩せるという企画。
食事と運動でダイエットするというものですが、もちろん番組としてバラエティーであり、面白おかしくないと視聴率も摂れないので、涙あり(ダイエットしている人が泣いているだけだが)、感動あり(これもダイエットしている人だけがお互い人間的に励ましあったりして勝手に感動しているだけだが)、人間模様あり(8人もいれば1人や2人変な人も混じっている。その人の自分勝手さやどのように変化していくかはちょっとだけ面白いかも)でしたが、非常に内容に問題があるように感じました。
まずは、管理栄養士という人が出てきて、食事制限について話をするのですが、ここでよくある糖質制限食への批判がありました。「糖質制限食は筋肉が落ちて、代謝が悪くなるからダメ」というもの。私は何年も糖質制限していますが筋肉量は変わっていませんが?(「糖質制限をすると筋肉量が減る?そんな馬鹿な!」を読んでください。)そして、言うことは相変わらず「バランスの良い食事」というよくわからない食事が良いと。その中身は確かに厚労省が勧める3大栄養素のバランスはいいかもしれない。1食当たりのカロリーは500kcal前後。糖質量はおおよそ70gぐらいだと思います。もちろん、軽く100㎏を超える体重の人たちが集まっているので、その人たちのそれまでの病気(糖質依存症)の食事に比べれば、非常に健康的です。なんせ、クリープ(コーヒーに入れる粉状のミルク)を1瓶一気に食べたり、夜中に家族に見つからないようにパンやコーラを口に入れたりしている、完全な病人です。肥満と言う病気の前に食べ物、特に糖質への依存、中毒です。そんな人たちが普通の食事をするだけで単純に体重は減ります。この管理栄養士が言うバランスの良いメニュー(タンパク質は少な目)で筋肉量が減らず、糖質制限食(タンパク質は多め)では筋肉量が減るという根拠は何なんでしょうか?タンパク質の前に脂肪がエネルギーになるということは全く考えないんですね?これが栄養士の現実でしょう。
1食に70gも糖質を摂っているので、インスリンの追加分泌もかなり出ます。そうするとしばらく脂肪をエネルギーとして利用できません。わざわざ脂肪が減りにくいメニューにして目標達成をしにくくしているのでしょうか?そして、この人達はこれまでかなりの量の食事を摂っていたので、この量では当然空腹との戦いでしょう。この8人がこの番組の後も体重を維持するか、さらに減量するか、ということを考えると、恐らく8人中7人~8人は元に戻るでしょう。こんな強制力は日常ではありえませんから。日常で今後も気を付けられるのなら、その前、100㎏になる前に気づくでしょう。
また、この番組では運動を中心にダイエットを行っていましたが、このような100㎏を余裕でオーバーしている人をこんなに運動させて大丈夫なんでしょうか?心臓にかなりの負担がありそうですし、膝も悲鳴を上げていそうです。番組の映像的には太っている人がヘロヘロになって運動している様子は面白いかもしれませんが、かなり危険な行為だと思います。気合ばかり大事にして、かなり無理をさせています。この運動に関しても、自宅に戻った彼らがその後も実践できるとは思えません。
以前も書きましたが、ダイエットは「生き方」「日常の食習慣」です。一時的行うものではありません。彼らがきちんとこれからもできる内容を教えてあげないとまたすぐに元に戻ります。非常に糖質の依存性は高いので、簡単には抜けられません。私もまだ抜けていません。麻薬や覚せい剤と同じです。
やはり、所詮テレビのバラエティー番組ですね。ダイエットを教える方も商売ですし。