最近、糖質制限反対派が元気がないように感じるのは私だけでしょうか?昨年前半ぐらいまでは、糖質制限は良くないという論調の論文や記事がいろいろあったと思うのですが、最近はめっきり減ってしまいました。
反対意見を述べたところで、苦しいエビデンスばかりですし、すぐに論破されてしまうので、あきらめてしまったのでしょうか?それとも、糖質制限を無視して、何も無かったかのように今のまま進むことを願っているのでしょうか?戦えば戦うほど糖質制限反対派は不利になってしまいますから。
しかし、確実に糖質制限の波は大きくなっていると思います。日本糖尿病学会の今年の食事療法がどのように変化するかは非常に楽しみです。「必殺手の平返し」は炸裂するのでしょうか?
糖質制限反対派ががんばって生理学的、生化学的事実に矛盾した意見をどんどん述べてもらわないと、議論も進みませんし、一般の人の目にも触れる機会が減ってしまいます。
現在の細々とした糖質制限反対派のかすかな抵抗は次のようなものです。
「American College of Cardiology」の68回大会で発表された研究です。もちろんまだ論文にはなっていません。(原文の記事はここ)
記事のタイトルは「Low-Carb Diet Tied to Common Heart Rhythm Disorder」「一般的な心臓リズム障害と結びついた低炭水化物ダイエット」です。炭水化物を減らす低炭水化物ダイエットと心臓の不整脈の心房細動の発症が結びついているというのです。
さて、ここで言う低炭水化物とはどのようなものでしょうか?この研究では低、中、高炭水化物摂取という3つのグループに分けました。炭水化物はそれぞれ低炭水化物群で1日のカロリーの44.8%未満、中炭水化物群で44.8~52.4%、高炭水化物群で52.4%以上でした。全くどこが低炭水化物なのでしょうか?
せめて、ある程度のコンセンサスが得られている1日130gまでを低炭水化物と呼んでほしいものです。130gであれば20~25%ぐらいです。
スーパー糖質制限食なら、もっとパーセンテージは低くなります。もちろんそのような糖質制限で心房細動が起こりやすいというエビデンスは全く存在しません。
こんな研究では糖質制限への攻撃にもなりません。しかし、このような記事が公開されると、何も考えないマスコミなどがまた騒いでしまう可能性があります。多くの人は記事の詳細な中身を理解せず、タイトルなどに惑わされる可能性があります。
もう少し、まともな研究を出してもらいたいものです。
がんばれ!糖質制限反対派!