新型コロナワクチン後遺症の新たな証拠

新型コロナワクチン後遺症(新型コロナワクチン接種後症候群(PCVS))がずっと問題になっています。しかし、これをワクチンの後遺症ではなく、新型コロナに感染した後遺症、いわゆるLong COVIDとしてしまう専門家やマスコミは多いでしょう。注目すべきことに、PCVSの症状はLong COVIDと似ています。恐らく、共通の病態生理学的メカニズムがあるのでしょう。その最も考えられるのがスパイクタンパクでしょう。

今回の研究では、ファイザー、モデルナ、ヤンセン、アストラゼネカのワクチン接種後30日以上持続するPCVS症状を発症した50人(年齢13~65歳、平均年齢42歳、女性36名、男性14名)を対象に、無症候性のワクチン接種対照群26人(年齢20~70歳、平均年齢40歳、女性16名、男性10名)と比較しました。

症状のある患者50人のうち32人はCOVIDワクチンを1回のみ接種し、18人は2回接種しました。最後のワクチン接種から38~245日の間に採血が行われました。(平均:研究群では105日、対照群では97日)

可能な限り新型コロナ感染歴のある人を最小限にするために、PCR検査陽性、抗ヌクレオカプシド抗体検査陽性、T-detect test陽性の人は除外されました。(図は原文より)

上の図は見えにくいですが、新型コロナワクチン接種後症候群患者の症状の頻度です。色分けはワクチンメーカーの違いです。ファイザーは青です。50人中ファイザー27人、モデルナ15人、ヤンセン7人、アストラゼネカ1人です。主な症状は、疲労(27/50)、神経障害(27/50)、脳のもやもや(22/50)、頭痛(23/50)などであり、ワクチンの種類によって異なっていました。

上の図は縦軸が症状の重症度、横軸が症状のある期間かな?ワクチン接種後にLong COVID様症状を呈する人を赤で示しています。比較のために新型コロナウイルス感染後、軽度から中等度の COVID感染 (青)、および重度の COVID (緑) によるLong COVID (黄色) を呈する人を示しています。ワクチン接種後の症状は軽度から重度まで様々ですね。

上の図はワクチン接種を受けた、無症状の健康な人と比較した、PCVSを呈する人のサイトカインなどの違いです。PCVSを呈する人では対照群と比較して、IL-4、CCL3、CCL5)、sCD40L、IL-8、VEGFの統計的に有意な上昇が観察されました。TNF-αおよびGM-CSFにおいて、統計的に有意な低下が観察されました。

上の図はスパイクタンパクのS1含有単球サブセットです。PCVS患者群におけるS1含有中間型および非古典型単球の増加は、健常対照群と比較して統計的に有意でした。PCVSの症状のある患者においてS1タンパク質を含む非古典的単球(11/12、92%)および中間型単球(8/12、67%)の有意な増加を示し、対照群の中間型単球1個(1/10)でS1タンパク質が検出されました。

サイトカインと症状の相関分析では、いくつかの関連性が明らかになりました。例えば、めまいはIL-2、IL-4、IL-6と強い正の相関を示し、息切れはIL-2、CCL3、VEGFと正の相関を示しました。耳鳴りもIL-4、CCL3、IFN-γ、VEGFと中程度の正の相関を示しました。興味深いことに、疲労はIL-10、GM-CSF、TNF-α、VEGFと負の相関を示し、逆相関の可能性を示唆しました。

単球サブセットと症状の相関分析では、有意な関連が示されました。CD16+ CD14-(非古典的単球)サブセットは、神経障害、脳の霧、頭痛、疲労、頻脈、POTS(体位性頻脈症候群)、息切れ、耳鳴り、感覚過敏、振戦、胸痛、月経症状などの症状と正の相関を示しました。

CD14hiCD16+(中間型単球)サブセットは、報告されたすべての症状と負の相関を示しました。さらに、CD14hiCd16+ COVIDS1+(S1を含む中間型単球)サブセットは、正の相関を示す症状(頭痛、POTS、頻脈、耳鳴り、息切れ、感覚過敏)の組み合わせを呈し、残りの症状は負の相関を示すか、有意な相関が見られませんでした。

ワクチン接種後に持続する症状に関する臨床報告が出てきているものの、そのメカニズムは依然として不明とされています。Long COVIDにおけるCD16陽性単球におけるS1タンパク質の持続性に関する研究があり、ワクチン接種後に生じるLong COVID様症状の根底に、同様の炎症メカニズム、共通の病態生理が存在する可能性が示唆されます。ウイルス感染がないのにスパイクタンパクが悪影響を与えているのです。

CD16陽性単球におけるS1の持続と関連する炎症が新型コロナワクチン後遺症に寄与している可能性が示唆されます。しかも、この研究では、CD16陽性単球中のS1スパイクタンパクが最大245日間検出されています。

このワクチンのスパイクタンパクはいつになったら体から消えてくれるのか不明です。しかし、専門家たちが言っていたような、すぐになくなるわけでは全くありません。今でも多くの人がワクチン後遺症に苦しんでいるのに、あれだけワクチン接種を推奨した専門家たちは何も語ろうとしません。

「Detection of S1 spike protein in CD16+ monocytes up to 245 days in SARS-CoV-2-negative post-COVID-19 vaccine syndrome (PCVS) individuals」

「SARS-CoV-2陰性のCOVID-19ワクチン後症候群(PCVS)患者において、CD16陽性単球中のS1スパイクタンパク質が最大245日間検出された」(原文はここ

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