スタチンは非常に多くの副作用があり、最大のマッチポンプ薬の一つです。スタチンの使用が白内障の発症リスクを増加させる可能性があります。
今回の研究では、日本の健康診断データで脂質異常症724,200人をスタチン非使用群とスタチン使用群に分類しました。スタチン使用群と非使用群の平均年齢はそれぞれ51.7歳と45.9歳であり、平均追跡期間は、非使用群で3.2年、スタチン使用群で1.3年でした。(図は原文より)
スタチン非使用群と比較し、スタチン使用群では白内障の発症リスクが1.56倍上昇していました。ベースラインでの1日投与量および年齢層(50歳未満または50歳以上)で分けた分析でもほとんど同様でした。
高力価スタチンでは1.61倍、低力価スタチンは1.48倍と、高力価スタチンのほうが発症リスクはやや高くなりました。上の図は、個々のスタチンの白内障発症リスクです。フルバスタチンおよびシンバスタチンは有意差はありませんでしたが、アトルバスタチン1.73倍、ロスバスタチン1.52倍、ピタバスタチン1.35倍、プラバスタチン1.67倍でした。
スタチンがどのようにして白内障を起こすのかの詳細なメカニズムは未だ解明されていません。水晶体膜は、既知の膜の中で最も高いコレステロール含有量を有するので、水晶体が持続的にコレステロールの必要量満たすためには、その場で合成する必要があることがあり、この合成阻害は水晶体膜の構造変化につながる可能性があります。(ここ参照)スタチンがコレステロールの合成を阻害するので、白内障に結びついても不思議ではないでしょう。
スタチンを人でいる方、もちろん、このようなリスクがあることは主治医から説明がありましたよね?ない?別の病気を発症する危険性があるのに、それを説明しない、それが今の医療なのでしょう。どうせ、年をとればみんな白内障になるので、因果関係はわからないと思っているのでしょうね。
白内障を予防するには酸化ストレスを減少させること、ポリオール経路を回さないことが重要でしょう。それにはまずは糖質制限です。
「Association between statin use and cataract formation in a retrospective cohort study using Japanese health screening and claims data」
「日本の健診および保険請求データを用いた後ろ向きコホート研究におけるスタチン使用と白内障形成との関連性」(原文はここ)