新型コロナウイルスワクチンの死亡率

日本でも新型コロナウイルスワクチンの接種が来月から始まる予定です。

一足早くイスラエルでは非常に多くの国民(人口の約27% 、人口900万のうち約243万人 )に少なくとも1回のワクチンを接種したそうです。(ここ参照)

イスラエルの新規の陽性者数、死者数は推移は次の図のようです。(データはここから)

確かに陽性者数は1月16日をピークにここ数日減少に転じています。ワクチンの効果が出てきていると言われていますが、これが本当にワクチンの効果なのかロックダウンの効果なのか、はたまた自然の減少なのか、他の理由なのかはわかりません。

さて、アメリカのCDCの新型コロナウイルスワクチンの有害事象を報告するシステム「VAERS」というのがあります。(ここ参照)

下の表は2021年1月15日時点のものでアメリカ全土の新型コロナワクチン接種後の死者数を示しています。

年齢発症間隔ワクチンメーカー人数
18〜29歳15〜30日モデルナ1
15〜30日ファイザー/BIONTECH1
合計2
30〜39歳1日モデルナ1
5日ファイザー/BIONTECH1
合計2
40〜49歳1日モデルナ1
9日ファイザー/BIONTECH1
10〜14日ファイザー/BIONTECH1
不明モデルナ1
合計4
50〜59歳0日モデルナ3
0日ファイザー/BIONTECH4
1日モデルナ1
1日ファイザー/BIONTECH2
3日ファイザー/BIONTECH1
5日モデルナ1
7日モデルナ1
15〜30日モデルナ1
合計14
60〜64歳0日ファイザー/BIONTECH2
1日モデルナ1
1日ファイザー/BIONTECH2
2日モデルナ1
3日モデルナ2
4日ファイザー/BIONTECH1
5日モデルナ1
6日ファイザー/BIONTECH2
8日ファイザー/BIONTECH1
合計13
65歳以上0日モデルナ7
0日ファイザー/BIONTECH23
1日モデルナ17
1日ファイザー/BIONTECH11
2日モデルナ10
2日ファイザー/BIONTECH9
3日モデルナ2
3日ファイザー/BIONTECH6
4日モデルナ2
4日ファイザー/BIONTECH3
5日モデルナ1
5日ファイザー/BIONTECH1
6日モデルナ3
6日ファイザー/BIONTECH1
7日モデルナ2
7日ファイザー/BIONTECH4
8日モデルナ1
8日ファイザー/BIONTECH2
9日モデルナ1
9日ファイザー/BIONTECH1
120日以上モデルナ1
不明モデルナ1
合計109
不明2日ファイザー/BIONTECH2
31〜60日ファイザー/BIONTECH1
不明ファイザー/BIONTECH2
合計5
合計149

148人死亡になっていますが、なぜかデータの最終の合計は149人ですね。1人重複しているのでしょうか?モデルナで120日以上というのがあるので、これが間違いかもしれません。

年齢と人数だけを見てみましょう。

ファイザーモデルナ
18-2911
30-3911
40-4922
50-5967
60-6485
65歳以上6148
不明5
Total8464

死因はアナフィラキシーショックなのかどうかはわかりませんが、ワクチン接種から0日はアナフィラキシーかもしれませんが、それ以外は恐らく違うでしょう。

アメリカではすでに1900万人がワクチン接種を受け始めています。(この記事参照)

新型コロナウイルスの感染拡大が続くアメリカで、ワクチンの接種が進んでいます。これまでにおよそ1900万人が接種を受けたことがわかりました。

 アメリカのCDC=疾病対策センターによりますと、22日までに、新型コロナのワクチンは全米におよそ4000万回分配布され、およそ1910万人が接種を受けました。このうち2回受けた人は275万人あまりです。

 重症化のリスクが高いとされる、高齢者施設の居住者と職員は、およそ229万人が接種を受けています。

 アメリカでは感染拡大が続いていて、これまでの死者数が40万人を超え、来月には50万人に達するとの予測もあり、ワクチン接種の加速化が課題となっています。

1900万人で148人の死亡。死亡率は0.000779%。死亡した人の背景(基礎疾患など)は不明です。ただ、思ったよりも若い世代でも死者が出ているのですね。短期的には安全なワクチンと言えるでしょうが、中長期的な安全性は全くわかりません。特に欧米のように大量の死者が出ている国ではワクチンは大きな意味があるのかもしれません。
ちなみに、2017年1月から2018年1月までの様々なインフルエンザワクチンの合計の死者数は12人でした。アメリカの季節性インフルエンザのワクチン接種率は45%前後だということなので、恐らく1億3900万人に接種くらいでしょう。死亡率は0.000009%です。
6-11か月3
1-2 歳2
18-29 歳1
65歳以上6
Total12

インフルエンザワクチンよりも新型コロナワクチンの方が86.5倍死亡率が高いことになります。しかし、いずれにしても非常に死亡率は低いでしょう。

後は、ワクチンを接種するかどうかは個人の判断、自由です。

12 thoughts on “新型コロナウイルスワクチンの死亡率

  1. 清水先生いつも糖質制限についての考察をありがとうございます。
    糖質制限に関連して質問があるのですが、赤肉などに含まれるカルニチンが腸内細菌-肝臓代謝を経てTMAOとなり、アテローム性動脈硬化のリスクを高めている可能性があるという論文をみたのですが、清水先生はこれについてどうお考えなのでしょうか。
    お忙しいところ申し訳ありません。

    1. 山田さん、コメントありがとうございます。

      私はそれを見ていません。どこでどのような論文を見たのでしょうか?
      それがわからないと何ともコメントできないのですが?

        1. 山田さん、情報ありがとうございます。

          どうゆう過程で泡沫化するのかは、恐らくマウスの実験でのことです。詳しくはわかりません。
          しかし、TMAOもLDLと同様に犯人扱いされていますが、私はただのマーカーではないかと思います。
          答えになるかどうかはわかりませんが今度記事にします。

  2. 先日、ノルウェーにおいて新型コロナワクチンを42000人に摂取後に33人の死者(因果関係不明)が出たとの報道が流れていました。100万人当たりにすると786人と言う事になります。
    日本においては新型コロナ関連死は100万人当たり40人程度ですから、もし本当ならワクチン接種で死者が増えると言う本末転倒な事態になります。

    しかし、アメリカにおいては1910万人が摂取し、149人の死者と言う事であればノルウェーの報道とは全く違います。

    毎日のように報道される感染者数の増減も、PCR検査数を併記して報道しているものは滅多とありません。
    報道される数値は視聴率を稼ぐために不安をあおる方向に、もしくはさも何かの対策が有効であったかのように見せかけるために意図的にバイアスをかけているとしか思えません。
    最近は、自宅療養中の死者についての報道が増えていますが、これも今に始まったことではなく、第一波の時にもSpO2計が品切れになる等の現象があったはずですが、いつの間にか忘れ去られていただけの事でしょう。
    「幸せな低酸素症(ハッピー・ハイポキシア)」によって患者も医療者も低酸素症に気づかずに突然悪化する事は随分前から分かっていたと思いますが、知識、対策が後手に回っていますし、欧米の数十分の一の感染者、死者数で医療崩壊するほど日本の医療は脆弱なのでしょうか。

    新型コロナ関連の報道は、何が本当なのか未だによく分かりません。

    1. 西村 典彦さん、コメントありがとうございます。

      ノルウェーのワクチン死者数は非常に多いですよね?ロットの問題でしょうか?
      まあ、日本人にとってはこのワクチンはどれほど効果的なのかは疑問を持ってはいますが、
      心理的に安心感が広げればそれはそれで良いことなのかもしれません。

  3. SNSなどで誰でも日常的に発信できることが情報の混乱に拍車をかけていると感じます。
    自殺者が出るほどのSNSの影響力は、政治家も重視しているのでしょうね。

    1. 鈴木 武彦さん、コメントありがとうございます。

      SNSの問題はありますが、時代は後戻りしませんので、SNSをどのように使うかでしょう。

    1. まーさん、

      リンク先を見てみると、

      試験管内で一定量以上の「5-ALA」を投与すると、ウイルスの増殖が抑制されることを確認しました。
      「おそらく効くだろうとは思ってましたけど、ある一定の濃度以上だと本当に100%、増殖を阻害する」

      と書かれています。んー、何とも思いません。試験管の中のことが人間の体の中で起きるかどうかは不明ですし、
      「ある一定の濃度」がウイルスの増殖する人間の組織で起こり得るのか疑問です。効くかもしれませんし、効かないかもしれません。
      サプリの会社との利益相反はどうなっているのでしょうか?
      「これを見つけたからには、(広めることが)我々の義務」とのコメントが怪しいですね。

      他の大学からも「お茶が新型コロナウイルスを不活化した」と言っていましたね。これも試験管の中です。

  4. 科学的に効果、副反応は検証されて欲しいものですが、ワクチンの効用はこのコロナ騒動を鎮静 させる心理的効果が現状は大きいと感じています。

    1. 鈴木 武彦さん、コメントありがとうございます。

      日本にとっては今の時点でワクチンが絶対必要な状況ではありません。でも心理的な効果があると良いですね。

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