安全なワクチンは存在しない

日本では新型コロナウイルスのワクチン接種がかなり進みました。しかし、数か月で抗体価がどんどん下がり、3回目接種の方向に進んでいます。また、小学生にもワクチン接種がおよびそうです。

多くの人は安全なワクチンであれば、何も躊躇はしないかもしれません。しかし、安全なワクチンなど存在しません。安全の定義が難しいですが、何のリスクもゼロの状態で、利益だけを享受するような医療行為は存在しません。異物を体に入れるので、ワクチンには何らかのリスクを伴います。多くの人がこれまで普通になんの疑問も抱かずに受けていたインフルエンザワクチンでも同様です。(私は疑問を抱いていますが)ワクチンは100%安全ではないということが大前提です。

今回、アブストラクト(要旨)だけですが、「Circulation」に出た新型コロナウイルスワクチンの研究があります。

この研究では、PLUS Cardiac Testという、複数のタンパク質バイオマーカーを測定し、5年間の急性冠症候群(ACS)発症リスクを予測するスコアを作成するものを使用して、評価しています。この検査では、炎症性サイトカインであるIL-16、アポトーシス誘導因子である可溶性Fas(sFas)、上皮や心筋組織へのT細胞の走化性を示すマーカーである肝細胞増殖因子(HGF)などの複数のタンパク質バイオマーカーを測定し、基準値からの変化に基づきスコアを計算します。PULSスコアは、基準値より高くなると高くなり、基準値より低くなると低くなります。

この施設では、8年前から3~6ヵ月ごとに患者のPULSスコアを測定しているそうです。予防循環器科を受診した28~97歳、男女比1:1の患者566名を対象に、2回目の新型コロナワクチン接種後2~10週目に新たなPULS検査を実施し、ワクチン接種前の3~5ヶ月間に実施した前回のPULSスコアと比較しました。

その結果、IL-16は35±20から82±75に増加し、sFasは22±15から46±24に増加し、HGFは42±12から86±31に増加しました。これらの変化により、PULSスコアは、5年急性冠症候群(ACS)リスクが11%から25%に上昇しました。

この報告の時点で、これらの変化は2回目のワクチンの投与後2.5カ月間は持続しているそうです。mRNAのワクチンが内皮の炎症と心筋へのT細胞の浸潤を劇的に増加させ、ワクチン接種後に血栓症、心筋症、その他の血管イベントが増加するという観察結果を説明することができる、と結論づけています。

ワクチン未接種と比較すると5年間での急性冠症候群のリスクが2倍以上になるのですから、かなりのリスク増加と思われます。ただ、この研究の問題は他のワクチンではどのようにリスクが変化するかが示されていません。ワクチンは炎症、免疫反応を促進するので、他のワクチンでも同様にリスクが増加する可能性は十分にあります。

この他にも、日本からの新型コロナウイルスワクチン接種後の血管炎による脳内出血の症例報告もあります。(この論文参照)

一方インフルエンザワクチンでも非常に少ないながら血管炎の報告はあります。(この論文参照)もちろん多くの報告漏れがある可能性、血管炎が起きてもワクチンとの関連に気付かない可能性などがあるでしょう。

またインフルエンザワクチンでも自己抗体の増加が起こります。(この論文参照)92人の健康な医療従事者の自己抗体を調べると、インフルエンザワクチン接種後、一過性または持続的に増加した自己抗体または新しい自己抗体の出現が、最大15%で確認されました。

他にも一般の方はそれほど接種していないかもしれませんが、医療従事者では比較的高い割合で接種されている、B型肝炎ウイルスワクチンでは、様々な自己免疫疾患などのリスクが高くなります。(この論文参照)

破傷風のワクチンと比較して、B型肝炎ワクチンを接種された人は、多発性硬化症の可能性が5.2倍、視神経炎14倍、血管炎2.6倍、関節炎2.01倍、脱毛症7.2倍、SLE9.1倍、関節リウマチ18倍、血小板減少症2.3倍、と報告されています。非常にリスクの高いワクチンだと思われます。私はこのワクチンを接種しています。しかし、医療従事者でB型肝炎に感染するリスクの高い職種、科に従事していても、このワクチンを接種していない人もいます。

もちろん、ワクチンは異物であり、免疫反応を刺激するものなので、様々な炎症反応、免疫反応を起こす可能性があり、自己免疫疾患を起こしてしまう人もいるでしょう。当然です。私の考えでは、このワクチンの自己免疫疾患の発症や、血管炎の発症も糖質過剰摂取による糖質過剰症候群が大きく関係しているのだと思っています。それは新著「肥満・糖尿病の人はなぜ新型コロナに弱いのか 「糖質過剰」症候群II」でも書いていますが、糖質過剰摂取では免疫反応促進状態ですし、血管もグリコカリックスを失い、脆弱状態であるなど、きっかけが感染であってもワクチンであっても、炎症や免疫応答を起こしやすくなっているからです。マッチで火をつけても、ガスバーナーで火をつけても、燃えやすいものは燃えるのです。

一番の重要なのはワクチンが100%安全ではないことを情報としてしっかりと知ったうえで、接種するかどうかを個人で考え、選択の自由がしっかりと保証されることです。現在のところ欧米などではワクチン非接種者に対して非常に強硬な姿勢が見られます。人権人権と言っていた国でも、人権など関係ないようです。

任意接種なので、他人や従業員に対してワクチン接種の有無を聞くことさえ本来はおかしなことです。ワクチン接種者に対して優遇した何らかのメリットを与えることも本当はおかしなことです。ワクチン接種で何かあったとしても、もしかしたらお金がもらえるかもしれませんが、体は元には戻してもらえません。(因果関係不明でお金ももらえないと思いますが)自分の体のことは自分の責任において自分で判断すべきです。

HPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンも再開されようとしています。これも個人個人が自分で情報を選択して、考えて接種するかどうかは考えた方が良いでしょう。

 

「Mrna COVID Vaccines Dramatically Increase Endothelial Inflammatory Markers and ACS Risk as Measured by the PULS Cardiac Test: a Warning」

「Mrna COVIDワクチンは、PULS心臓検査で測定した内皮炎症マーカーとACSリスクを劇的に増加させる:警告」(原文はここ

2 thoughts on “安全なワクチンは存在しない

  1. 「何のリスクもゼロの状態で、利益だけを享受するような医療行為は存在しません。」
    現役の医師でいらっしゃる先生からのお言葉、説得力有ります。

    医療に限りませんが、納得できる情報に従って優先順位を決めるしかありませんね。

    1. 鈴木 武彦さん、コメントありがとうございます。

      ワクチンは特に自ら(または親)が希望して接種するので、インフォームドコンセントも適当になってしまう可能性があります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です