女性の5人に１人は経験するというカンジダ膣炎ですが、カンジダ自体は常在菌として膣内に存在しています。しかし、それが悪さをするということは細菌叢のバランスが崩れてしまっていることを意味します。その崩れる原因は、抗生剤の使用という場合もありますが、何らかの原因での免疫力の低下によることが多いでしょう。
今回はカンジダ膣炎、外陰炎、膣の化膿性汗腺炎を肉食のケトン食で改善させた症例報告です。
患者は29歳の白人のアメリカ人女性で、婦人科の病歴を含む重要な過去の病歴はなく、PCOS（多嚢胞性卵巣症候群）、筋腫、月経痛、月経困難症、性交痛などの婦人科的問題を経験したことはありません。また、膣洗浄剤、石鹸、あらゆる種類の香りの混合物を使用せず、ペットも飼っていませんでした。過去 7 年間性行為はありませんでした。身長172cm、体重103kg、BMI34.6で、血液検査ではすべて正常範囲内でした。
婦人科の検査で、カンジダ外陰膣炎、化膿性汗腺炎と診断され、カンジダ外陰腟炎のためにフルコナゾールを処方されました。しかし、患者は標準治療を拒否し、皮膚科医の予約も取りませんでした。代わりに、彼女はゼロ炭水化物のすべてを肉食とするケトジェニックダイエットを実施しました。1日の総カロリーの70%（約2,120kcal）が脂質から、30％（約890kcal）がタンパク質からのものでした。
食事を厳守し、尿検査っで尿のアセト酢酸値をモニターし、keto-mojo グルコースケトンキット（ここ参照）を使用して血漿レベルをモニターしました。グルコース/ケトン指数を計算し、治療的ケトーシス (グルコース/ケトン指数 1.0-3.0)を目標としました。約9日かかり尿中に少量から中程度のレベルのアセト酢酸が検出され、治療的ケトーシスのゾーン (グルコース/ケトン指数 1.0-3.0) に入るのに17日かかりました。そして肉食ケトン食を開始してから43日後に、すべての症状がなくなりました。一貫して抗菌性で無香料の石鹸を使用し、膣洗浄剤を避けました。彼女はこの食事を続け、それ以上の症状は現れませんでした。
糖質過剰摂取は人体の様々な部位の細菌叢のバランスを崩す可能性があります。今回のように常在菌が悪いわけではなく、バランスをとって生息している細菌たちを、間違った食事でバランスを崩しているのは自分自身です。おそらくニキビも同様でしょう。
ケトン食まではいかなくても糖質制限で高血糖や尿糖を低下させ、細菌叢を整え、免疫を活性化し、炎症を抑えることで、このようなカンジダによる炎症を起きにくくすることができると思われます。
「Consuming an All-Meat Ketogenic Diet for the Long-Term Management of Candida Vulvovaginitis and Vaginal Hidradenitis Suppurativa: A 47-Month Follow-Up Case Report」
「カンジダ外陰膣炎および化膿性膣汗腺炎の長期管理のための全肉食ケトジェニックダイエットの摂取: 47か月のフォローアップ症例報告」（原文はここ）
先生こんばんは。
本日の記事、あ！確かに…
気のせいかもしれないし、気のせいでは無いかも知れませんが、以前は幾度となく繰り返していたカンジダ、そういえばここ何年か発症していません。
それはやはり糖質制限？？
だと思いたいですね。
ケトン食ではありませんが、糖質制限で悪い事象はあまり無いかと思います。
強いて言えば、LDLコレステロールが上がってしまって主治医にどのように話して良いのかわからない、くらいでしょうか。
みみさん、コメントありがとうございます。
糖質制限で得られるメリットは本当に多いですよね。
LDLコレステロールについては、本当に厄介ですよね。私も職場の健康診断ではいつも「要治療」と書かれます。
細菌やウィルスによる疾患も、
糖質制限などで免疫力を保って
おけば、やたらに医療に頼らなくても
済みそうですね。
となると、医療業界が糖質制限
否定するのは、そういう理由も
あるのかもしれませんね。
鈴木 武彦さん、コメントありがとうございます。
まさしく、そういう理由もあります。
しかし、多くは新型コロナで多くの医療従事者が騙されてしまったように、
作り上げられた情報、エビデンスに無防備になってしまっている人が多いことでしょう。
自分で確かめもしませんから。