無駄な除菌は止めよう!人間も元は菌!

食中毒が流行ったりすると、途端にテレビなどで除菌について特集したりします。また、日本人のキレイ好きが度を越して、様々な場面で除菌、消毒が行われ、除菌グッズも非常にたくさん売られています。最近は空間除菌なんて言ってスプレーまでします。

しかし、本当に除菌が必要でしょうか?

全ての生き物は細菌から進化しました。はじめは一つの細胞でしたが、そこに違う細菌出るミトコンドリアが一緒に住み込むようになって、進化を遂げて、現在いるすべての生物が生まれたのです。人間も同じです。つまり、人間は菌の塊です。さらに、人間は100兆を超える細菌、微生物と一緒に生きています。あなたの体のいたるところに菌は一緒にいます。そして、人間はその菌に守られていますし、人間の体の機能は、その菌の働きによって正常な働きができます。人間の体にいるすべての菌を殺してしまったら、人間も何らかの不調が生じたり、病気になったり、最悪は死んでしまうかもしれません。それほど菌は大切なんです。

ただ、菌の中にも悪さをするやつがいます。それが猛威を振るったときに人間は病気になります。しかし、その一部の悪い奴らのために全ての菌が悪者扱いされて、除菌、殺菌されては逆に害があります。人間を守ってくれる菌まで殺す必要はありません。

世の中に神様がいて、一部の凶悪犯罪を犯す人間を駆除するために、人間全員を殺す。そんなことは正しくないと誰もがわかりますが、現在の無駄な除菌はこれと同じことをやっています。

ただでさえ現代はきれいになりました。しかし、きれいになり過ぎたために様々な病気が起こってきたことも事実です。生まれたときから様々な菌に触れることで正常な免疫が育ちます。無菌状態は危険なんです。スーパーなどで子供の手に除菌スプレーをしているのを見ると、非常に心配になります。歯や公衆予防のためにマウスウォッシュを頻繁に使う人もいますが、マウスウォッシュで良い菌は死んでしまい、悪い菌がはびこることになり、逆に虫歯や歯周病が増えるとも言われています。ひどい人では、赤ちゃんが触れるもの全てを除菌する親もいます。赤ちゃんは何でも口に入れます。それはもしかしたら本能的に自分の体の中に様々な菌を取り入れている行動なのかもしれません。菌が少ない状態で育つと、免疫は上手く育ちません。さらに除菌成分がどんどん赤ちゃんの体に取り込まれてしまいます。その蓄積でどのような危険が起きるかわかりません。

空間除菌なんていうスプレーは、その霧状になった成分を吸い込みますし、布団や服など直接人間に長時間触れるものにかけたりするので、人間への影響は大きいものになる可能性があります。

まだ、研究の段階ではありますが、このような除菌の成分である4級アンモニウム化合物(塩化ベンザルコニウムなど)または「クワット」と呼ばれるものが、細胞のミトコンドリアのエネルギー産生と細胞のエストロゲン反応を阻害するということがわかっています。ミトコンドリアは生物のエネルギーを作り出す非常に重要なもので、それがうまく働かないことは非常に思い病気を生み出します。病気にならなくても、ミトコンドリアの機能の低下は様々な不調の原因になり得るのです。またエストロゲンの阻害は、生殖機能を落としてしまいます。「クワット」がマウスのオスの精子数を減少させ、メスの排卵を減少させることも研究でわかっています。さらにマウスではこの成分に暴露された親から生まれた子に、神経系の先天性障害が増加することがわかっています。

もちろん、マウスですから、そのことが全て人間に当てはまるとは考えられませんが、ミトコンドリアはほとんどマウスでも人間でも同じなので、十分「クワット」の危険性が考えられます。

ただでさえ、化学物質であふれる現代で、人間に利益になる菌も住み辛くなっています。そして良い菌は減少しても、その代りに人間のためには悪い菌が増加します。悪い菌はしぶといんです。また、人間は進化の過程で現代の化学物質には出会ってこなかったので、そのような成分にまだ全く適応できていません。

無駄な除菌は健康を害する危険があります。多くの菌は人間にとって仲間です。敢えて除菌成分の入っているものを避けようとしても、現在は様々なものに使われ過ぎて、全てを避けることはできません。除菌と書いてあるものはできる限り使わない方が良いでしょう。企業の戦略にはまらないようにしましょう。

子供に対しても神経質になり過ぎると、その子が大きくなった時に大きな問題を抱える可能性があります。私は自分の子供が幼いころ、良く手を洗うのを見かけて、「そんなことぐらいで手を洗わなくても良いよ」と注意したほどです。何でもほどほどに。

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