正直、日本人初の9秒台はサニブラウン選手だと思っていました。今勢いもありますし、遺伝子が違うので。しかし、世界陸上に100mに出られなかった悔しさか、やってくれました。桐生祥秀選手が日本人初の9秒98という記録を出しました。陸上男子100mの日本記録側が破られるのも20年近くかかり、世界初の9秒台からも49年かかりました。
しかし、昔では考えられないような記録です。100mは日本人が勝てるような種目ではないと思っていましたが、ひょっとしたら近い将来オリンピックのファイナリストに日本人がいるかもしれません。
しかも、今の短距離は非常に選手層が厚く、先日の世界陸上でも誰が出てもおかしくないような選手が数人いたわけです。こんなことも今までにはありませんでした。
でも、これでどんどん9秒台が出てくるでしょう。記録の「壁」は誰かが破ると、どんどんそれについてくることが多いので、今後が楽しみです。
それにしても、マラソンももっと頑張ってほしいです。
桐生祥秀が9秒98 日本選手で初の9秒台 男子100
2017年9月9日 朝日新聞デジタルより
陸上男子100メートルで、21歳の桐生祥秀(よしひで、東洋大4年)が9日、9秒98(追い風1・8メートル)をマークし、日本選手で初めて10秒を切った。福井市であった日本学生対校選手権の決勝で記録した。人類が初めて電気計時で9秒台に突入したのは、1968年にジム・ハインズ(米)が記録した9秒95で、それに遅れること49年。ようやく日本選手が9秒台に突入した。
これまでの桐生の自己最高は10秒01。従来の日本記録は、日本陸上競技連盟強化委員長の伊東浩司氏(当時富士通)が98年のバンコク・アジア大会でマークした10秒00だった。世界記録は2009年にウサイン・ボルト(ジャマイカ)が記録した9秒58。
滋賀県出身の桐生は、京都・洛南高3年だった2013年、当時の日本歴代2位となる10秒01で走り、注目を浴びた。一昨年3月には米テキサス州であった競技会で追い風3・3メートルの参考記録ながら9秒87を記録した。昨夏のリオデジャネイロ五輪では400メートルリレーの第3走者として銀メダルを獲得した。