エリートレベルのプロサッカー選手における持続血糖モニタリング

私もマラソンレースで何度もフリースタイルリブレを装着して、いろいろとデータを取りましたが、非常に興味深いですね。最近は持続血糖モニタリング(CGM)を使った研究もかなり増えています。

今回の研究では、糖尿病のないエリートレベルの同じヨーロッパのクラブでプレーしている男性プロサッカー選⼿18人(平均年齢27.5 歳、⾝⻑180.1 cm、体重74.2kg)を対象として、持続血糖モニタリング(CGM)を装着して調べました。今回のセンサーはAbbott Libre Sense Glucose Sport Biosensorというスポーツ用(?)のセンサーです。そのうち1試合については少なくとも12分以上プレーしたアクティブな選手(10人)と12分未満の控え選手(4人)に分けています。(図は原文より)

上の図は、公式試合前(-90〜0分)、試合中(0〜105分)、試合後(105〜180分)における、アクティブな選⼿(⻘)と控え選⼿(ピンク)のCGMの⾎糖値(グルコース値)です。アクティブな選手の平均したプレー時間は62.67分、平均移動距離は6820.27mでした。

非常に面白いですよね。試合中だけでなく、試合前から試合に出る選手は血糖値が上がっています。

上の図は、試合前、中、後のアクティブプレーヤーと控えの選手の血糖値の違いを示しています。先ほどのグラフ同様、全体的にアクティブな選手の方が血糖値が高く、血糖値の範囲が70~140mg/dLにとどまる割合は、試合中でアクティブで26.7%、控えで70.30%と違いがあり、試合前から後まですべての時間帯で、アクティブで42.23%、控えで82.40%と差がありました。アクティブな選手は試合中の72.83%で140mg/dLを超えていました。

上の図は24時間のCGMデータです。日中(午前6時~午後10時59分)と夜間(午後11時~午前5時59分)に分けています。血糖値の範囲が70~140mg/dLにとどまる割合は、昼間が89.4%、夜間が91.6%、140mg/dLを超えるのは5.9%、夜間が2.9%でした。

健康で代謝的に正常なアスリートでも、競技中および競技後に軽度の高血糖が発生する可能性があります。試合前から血糖値が大きく上昇するのは、もしかしたら試合前の水分やエネルギー補給にある可能性もありますが、試合に出る選手の方がそれが高いので、試合に対する緊張感などによる交感神経系の亢進で血糖値が上がっている可能性もあります。アクティブな選手は試合中には70%以上が140mg/dLを超えている状態です。それによりパフォーマンスを発揮できるのかもしれません。

私もマラソンのレース直前は、通常の生活よりも血糖値が高くなります。脳が準備をして、身体が準備を始めるのでしょう。それだけストレスがかかっているのですね。

試合のたび(もしかしたら練習でも)にこれほどの高血糖に晒されるアスリートです。毎日の食事はさらに大事になりますね。

「Continuous Glucose Monitoring Profiles in Elite-Level Professional European Football Players」

「欧州のエリートレベルのプロサッカー選手における持続血糖モニタリングプロファイル」(原文はここ

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