私は比較的若いころから白髪が多く、それは親からの遺伝だと思っています。最新のインドの研究によると、若いころからの「ハゲ」「白髪」は心臓病のリスクを非常に上げるそうです。ちょっとショッキングです。以前にもはげている人は心臓病のリスクが高いという研究があったと思います。これは恐らく男性ホルモンの問題でしょう。テストステロン補充療法でも心臓に有害だという報告もあります。(「減ったものを補充すればいいってもんじゃない!テストステロン編」参照)
しかし、「白髪」というものが心臓病のリスクになるというのは意外でした。単にそれは遺伝的な問題だと思っていたからです。この研究では「ハゲ」「白髪」は「生物学的年齢」を表していると言っています。「白髪」がどうして起きるかはっきりした原因は私はよく知りません。
第69回インド心臓病学会の発表では、40歳までの冠動脈疾患のリスクが、若ハゲが5.6倍、若白髪が5.3倍と非常に高くなると報告しています。肥満との関連は4倍と言っているので、肥満よりもハゲや白髪の方がリスクが高いことになります。あなたがふさふさの黒い髪だからと言って、肥満でも良いとは言いませんが。
このようなリスクの関連は人種による差、食事による差があるかもしれません。男性ホルモンが悪さをするなら、若い人ほどリスクが高くなるのが自然です。年齢とともに男性ホルモンが低下するのですから。しかし、男性ホルモンに対する何らかの反応が違うので、若くしてはげたり、白髪になったりするのかもしれません。そのことが心臓の血管にも悪さをしているかもしれません。
いずれにせよ、高血糖、抗インスリン血症による酸化ストレスを少なくして、少しでも心臓血管系にやさしい食事をすることは誰にとっても重要なことだと思います。
はげている人や白髪の人はさらにしっかりと糖質制限をするべきなのかもしれません。
「Male-pattern baldness and premature greying associated with risk of early heart disease」
「早期の心疾患のリスクに関連する男性型脱毛症および若年性白髪化」(原文はここ)