フリースタイルリブレを使った人体実験 その20 ブルーベリー負荷試験

ベリー類は果物の中でも比較的糖質が少なく、糖質制限でも少量を摂っても良い果物のひとつですが、ラズベリーやブラックベリーと比較するとブルーベリーは手に入りやすい代わりに糖質量が少し多いです。しかも品種改良のせいか、最近のブルーベリーは酸っぱさをあまり感じず、甘くなっている気がします。

文科省の「日本食品標準成分表2015年版(七訂) 炭水化物成分表編」では、ブルーベリーの100g当たりの糖質はブドウ糖4.2g、果糖4.3g、ショ糖0.1gの計8.6gとなっています。

冷凍のブルーベリー150gに書かれている表示では糖質は18.0gです。表示の方が糖質量が多いですね。

この冷凍ブルーベリー150gを一気に食べて、血糖値測定をしました。おおよそブドウ糖9g、果糖9gの負荷です。ある本には「果物はほとんど血糖値を上げない」などと書かれていましたね。さて、どうでしょうか?

フリースタイルリブレ以外にも血糖値測定器での測定もしています。ブルーベリー負荷前の値はどちらもほぼ同じで、30分値もほぼ一緒ですがピークの値はかなり開きが出てしまいました。しかし、血糖値のトレンドを見る分には同じような経過をたどっていることがわかります。

負荷1時間後にピークを迎え、リブレのグルコース値で195、血糖値で165でした。負荷前が105~106だったので、実に60も上昇したことになります。2時間30~45分にはやや低めにはなりましたが、ベースラインに戻っています。

これまでも体を張った人体実験をしてきましたが、いつもやった後は気分が良くありません。普段糖質に慣れていないので、ものすごく不快です。

冷凍ブルーベリー150g1袋なんて一気に食べるから、糖質量が多くなって、血糖値が急上昇したと考える人もいるかもしれません。普通は一袋は食べませんからね。しかし、糖質量を考えてみると、普通の食事の場合では決して大量に摂ったわけではありません。

バナナ1本で約20g、モモ1個で約22g、ブドウ1房で約32g、リンゴ1個で37gですから、決してブルーベリー150gという大量だから糖質量が多くなったわけではありません。ブルーベリー20粒くらいであれば5gくらいしか糖質はありません。これくらいの量が一つの目安でしょう。リンゴだと4分の1でも糖質量は10g近くあるのです。

それにしても今回のブルーベリーの糖質量は表示で18gです。糖質1gあたり3.3も血糖値が上がってしまいました。リブレのグルコース値では糖質1gあたり5もの上昇です。びっくりです。私の体のインスリンを大量に出す準備が整っていなかったのかもしれません。しかし、もう一つ考えられるのは表示のウソです。実際にはもっと糖質を含んでいる可能性が高いと思います。30g程度糖質を含んでいるのではないでしょうか?しかも、半分は果糖です。果糖だけを摂れば血糖値の変動はもう少し少ないのかもしれませんが、果物として摂った場合、いくら食物繊維が含まれていたとしても、十分に血糖値は上がってしまいます。

現在の果物はどれも本当に「甘い」です。「甘い」=「美味しい」=「売れる」ので仕方がないのですが、十分に摂取量を考えないとなりません。一般の人は果物は健康的だと思い込んでいますが、実際には今回の実験のようにあなたを傷つけているかもしれません。

このように「果物はほとんど血糖値を上げない」かどうかは簡単にわかります。果物は確実に血糖値を上げるので、注意して少量摂取にしましょう。

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