今回のフルマラソンでの脳との戦い

それにしても、毎回レースのとき自分の脳との戦いをしていますが、今回も大変でした。今回の「脳の罠」はまず、尿意でした。前回のレースでもあったのですが、今回はそれほど気温が上がらないと思っていたので、レース前の水分も250ml程度飲んだだけで、1時間前にトイレを済ませました。スタートまで全く尿意がないにもかかわらず、スタートしてすぐに尿意を感じました。全く気にも留めずにやり過ごそうと考えていたら、いつの間にか忘れていました。そして、次は足の痛み。右の股関節辺り、そして左足首に痛みが出ましたがいつものように「痛みを出すのを止めろ!」と脳に言い続けるといつの間にか痛みは消えました。しかし、右足の裏が痛くなったのですが、これに関しては全然消えてくれません。レース後もちょっと痛かったのですが、足の裏の皮膚はちょっと赤いくらいで皮が剥けたりはしていません。何だったのでしょうか?そして、今回の一番の「脳の罠」はお腹のかゆみでした。パンツなどが当たっている場所だったらまだわかりますが、それよりもちょっと上辺りが非常にかゆい。これが結構長く続いたんです。「やめろ!」と言ってもなかなか消えません。その後は脳に話かける余裕もなく、ただかゆいのを我慢していました。しかし、ゴールすると全く忘れていたんです。ちくしょー!また脳にやられた!

痛みやかゆみ以上に今回のレースでは脳がレースを止めたがるのと戦いました。今回は結果としてポジティブスプリットになってしまったのですが、以前もポジティブスプリットで走っている時は本当にレースを止めたり、止まって歩いたり、というのを頻繁に脳が求めてきます。以前はその脳の要求に負けていましたが、今回は何とか持ちこたえました。脳は危険や苦しみを回避するために何とかしようと何度も「止まれ!」「歩けば楽になれるぞ!」「次の給水所で一回止まろうよ!」「もうあと少しだから歩いてもいいんじゃない?」などと悪魔のささやきをしてきます。(もちろん、幻聴が聞こえているわけではありません。勝手に妄想しているだけです。)

でも脳の要求に答えて一度でも止まってしまったら最後。もう2度と同じようには走れません。その後は歩いたり走ったりの繰り返しになってしまいます。給水所でもできる限りスピードを落とさずに給水を取りました。下手に混雑していてスピードを落としてしまったら、脳が一気に足を止めようとします。どんな理由であれ脳は足を止めたいんです。その「脳の罠」にははまりたくありませんでした。あと5kmなのに脳は「歩こうよ!」と言いますが、私は「あと5kmなんだから5km走ってから歩く!」と返していました。残り4kmになっても3kmになっても脳は繰り返し訴えかけます。残り1kmを過ぎてもまだ、「もう1kmなんだから歩いても大して記録は変わらないよ。止まろうよ!」と言ってきます。「止まるのはゴールしてから!」と強く思い走り切りました。(何度も言いますが、幻聴ではありません)

ちょっとだけメンタルが強くなったのかもしれません。しかし、脳が止まれという要求は明らかにネガティブスプリットの方が弱いし、少ないです。それはネガティブスプリットの持つ気持ち良さ、つまり最後の方で人を追い抜いていく快感によって生み出されるものなのかもしれません。ポジティブスプリットの場合、どうしても最後に何人もの人に追い抜かれます。これがメンタル的に落ちていく、「心が折れる」原因ではないかと思います。

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