高齢者になると、健康のためにと思って、野菜ばかり食べている人がいます。そのような人ではタンパク質が足りない場合が多いことと、動物性タンパク質が不足します。白米に野菜だけをおかずにする食事は非常に質の低い食事です。筋肉も少なくなって寝たきりを促進してしまう可能性もあります。
日本の久山町研究によると、タンパク質をたくさん食べた方が脳卒中も減少するようです。(図は原文より、表は原文より改変)
脳卒中のタイプ | 総タンパク質摂取量g/日 | |||
---|---|---|---|---|
Q1、50.0未満 | Q2、50.0–55.5 | Q3、55.6–61.4 | Q4、61.5 以上 | |
脳卒中 | ||||
HR (95% CI) | 1.00 (reference) | 0.76 (0.54–1.08) | 0.61 (0.42–0.89) | 0.72 (0.50–1.02) |
脳梗塞 | ||||
HR (95% CI) | 1.00 (reference) | 0.94 (0.62–1.43) | 0.59 (0.37–0.95) | 0.86 (0.56–1.33) |
脳出血 | ||||
HR (95% CI) | 1.00 (reference) | 0.48 (0.23–0.97) | 0.48 (0.23–0.99) | 0.37 (0.17–0.80) |
くも膜下出血 | ||||
HR (95% CI) | 1.00 (reference) | 0.65 (0.17–2.53) | 1.46 (0.46–4.61) | 1.07 (0.31–3.73) |
上の図はAが植物性タンパク質で、Bが動物性タンパク質です。植物性タンパク質は最も摂取の多い群(1日39g以上)が脳梗塞のリスクを低下させ、動物性タンパク質は1日に16g以下の群と比べると、16gより多く食べると脳出血のリスクが低下します。
植物性タンパク質は大豆製品と葉物の野菜、ナッツなどから摂り、肉や魚や卵などの動物性タンパク質もしっかり食べましょう。
「Dietary Protein Intake and Stroke Risk in a General Japanese Population: The Hisayama Study」
「一般日本人における食物タンパク質摂取量と脳卒中リスク:久山研究」(原文はここ)