ドクターシミズのウルトラランナーへの道2019

昨日2019年の6月30日、第34回サロマ湖100キロウルトラマラソンが行われました。今年の完走率は74.2%でした。優勝タイムは男子が6時間25分52秒、女子が7時間32分50秒でした。凄いですね!

今年は少し前に39度以上を記録する日もあり、暑くなるのか心配でしたが、1週間前ぐらいの週間予報で、逆に非常に寒くなる予報が出ていました。昨年と一昨年は雨と一桁の低温になり、非常に難しいレースだったので、今年も天気予報を毎日のように確認し、対策を考えました。

しかし、本当にサロマの天気予報はあてになりません。前日の予報で曇りと一時雨かにわか雨で、気温もそこまでは高くならない予報でした。

当日起きてみると弱い雨でがっかりしましたが、当日の朝の予報ではその後スタートまでに雨は止んで、その後ずっと曇り予報でした。気温も20度台前半。なかなか良いコンディションの予想です。もうあの地獄のような風雨は嫌です。

今年はマラソン仲間の運転で行きは車で行きました。高速のサービスエリアではサロマ湖ウルトラマラソンに人でいっぱいでした。いつもと同じホテルに着き、夕方5時からホテルでご飯を食べました。7時半過ぎにはベッドに入りました。いつもはまずまず眠れるのですが、今年はあまり寝付けませんでした。それほど緊張している気はしていなかったのですが…。まだ真夜中の1時半にアラームが鳴り、準備開始です。前日の夜にコンビニでサラダチキンとゆで卵2つ、チーズを購入しており、それを食べて、会場に向かうバスに乗り込みました。

予報通り、スタート時には雨はすっかり止んでおり、曇りの天気です。寒さは感じず、絶好のウルトラ日和です。このまま天気の調子がよければ自己ベストを狙えるのでは?と思うほどでした。

午前5時にスタートしました。最初はずっと曇っていたのですが、前半戦の途中から、日が差してきました。一時的に晴れることはあり得るだろうと思っていましたが、その後どんどん天気が良くなり、ずっと太陽を浴びながらのレースとなってしまいました。予報と全然違う!どんどん気温も上がり、予想以上に体感温度は高く、水分補給の量も増え、頭から水をかぶる頻度が高くなっていきました。

フルマラソンの距離42.195kmは楽に超えられ、いつも苦手としている登りも順調に登っていける状態が続いていました。心の中では「行ける!」と思っていました。54.5kmのレストステーションでもう一度天気予報を確認すると、相変わらずの曇り予報です。しかし空は晴れています。その後昨年裏切られたワッカが待っています。万が一のことを考え、雨避けのカッパを持って再度走り始めました。しかし、一向に天気は崩れず、晴れたまま。暑いまま。

70kmまでは良いペースで来ていましたが、突然足が止まりました。フルマラソンの30kmの壁と同様に100kmのウルトラマラソンの70kmの壁でしょう。メンタルだと思っても、足が前に出なくなりました。

その後口の中がカラカラになって、ツバさえ出ません。急にそのようになりました。脱水?と思ったのですが、その後の75km付近でトイレに行っています。しかも普通の色の尿が普通の量出ました。冷静な判断ができず、そのままとにかく前に行くことだけを考えました。今考えても脱水なのか、そうではないのかわかりません。しかし、その後はさらに多めに水分補給をしました。多めの水分補給はリスクも伴います。腹痛、低ナトリウム血症などです。

私は汗から塩分が喪失しているかどうかは、実際に舐めて確かめています。口の周りの汗を舐めるのです。しかし、そのときは全く塩味がしません。ほぼ水分だけです。塩の補給も必要ないだろうと判断しました。

80km以降はワッカが待ち受けています。今年のワッカは絶景でした。5年間で初めて晴れた日のワッカを見ました。非常に綺麗だったのですが、それを楽しむほどの余裕は残っていません。しかし、ウルトラの面白いのは急に覚醒したように調子が戻ることがあるのです。これまでも何度も経験しましたが、今年も80km過ぎから急にまた走れるようになりました。ただ90km過ぎからはまたペースダウンとなり、自己ベストには程遠いタイム11時間54分04秒でのゴールとなりました。

ホテルに戻ってお風呂と食事を済ませました。疲労はピークでしたが、その夜は全身の痛みで一睡もできませんでした。

はやり、ウルトラは難しいです。寒ければ寒いで大変ですが、暑ければ暑いでこれまた大変です。しかも、サロマ湖の天気は変わりやすい。5年間挑戦して、5回目の完走ですが、もっと厳しいレースも今後あるでしょう。時間制限でリタイアさせられる以外、いつでも自分で走るのをやめても構いません。本当に自分との戦いです。サロマンブルーまであと5回です。やっと折り返しです。

まだまだメンタルが弱い自分を痛感させられます。ウルトラマラソンでは80代の人も走っています。60代や70代はざらです。たまたましゃべった女性は恐らくは60代後半か70代前半に見えましたが、ウルトラマラソンだけで50回以上走っているそうです。私なんぞはまだまだひよっこです。

それにしても、なんで100kmなんて走るんだろう?自分でもわかりませんが、また走りたくて来年のことを考えてしまっています。

今年もボランティアの方、周辺地域の皆さま、大会関係者の方に感謝します。マラソンは多くの人の協力がなければ全くできないスポーツです。本当にありがたいです。

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