夜間頻尿、過活動性膀胱は食事で改善するかもしれない

夜間頻尿や過活動性膀胱、尿失禁で困っている方は多いかと思います。その原因として加齢によるもの、神経の障害、骨盤底筋の筋力低下、何らかの原因での膀胱の神経の過敏、など様々な原因を言われていますが、原因不明のものが非常に多いと思います。

ペインクリニックでの診療でよく見かけるのは、脊椎疾患、特に腰部脊柱管狭窄症の患者さんの夜間頻尿は非常に頻繁にあります。漢方的に考えると「腎虚」で夜間頻尿が起きているとも考えられます。

そして、腰部脊柱管狭窄症の治療で神経ブロックを行うと、頻尿が改善したりする場合があります。また、適応外使用になりますが夜間頻尿に消炎鎮痛剤を使用すると尿の回数が減少することは昔から知られていました。

脊柱管狭窄症で神経が圧迫されて障害が出ているとしたら、頻尿ではなく尿閉というおしっこが出せない状態になると思われるので、違う原因が考えられます。

一方、糖質制限をすることにより頻尿が改善したということをおっしゃる方もいます。

私はこの夜間頻尿や過活動性膀胱は炎症によるものだと考えています。排尿の仕組みは非常に複雑で、神経も確か腰髄の11番から仙髄の4番まで関連していたと思います。その神経、特に仙髄と呼ばれる神経の炎症が頻尿の一番の原因となっていて、消炎鎮痛剤の内服や、ブロックに使用するステロイドにより炎症が一時的に治まり、頻尿が改善するのではと思います。

頻尿の原因が神経の慢性の炎症だとするとなぜ慢性の炎症が起きているのでしょうか?それが食事です。いつものごとく、炎症を起こしやすい食事を毎日していることにより神経も慢性の炎症に見舞われます。そして、過活動性膀胱などの症状が出るのだと思います。

食生活などの社会的要因と夜間頻尿の関係を調べた研究では、食事の質や食料雑貨にかける金額に見る収入と夜間頻尿の程度では明らかな関連を認めました。(American Urological Association のNews(May 09, 2016)より)

(THE JOURNAL OF UROLOGY Vol. 195, No. 4S, Supplement, Monday, May 9, 2016   MP74-03
EAT RIGHT AND WAKE UP LESS? EXPLORING THE LINK BETWEEN SOCIOECONOMIC AND DIETARY FACTORS ANDNOCTURIA
Julien Dagenais*, Steven L Chang, Boston, MA より)

著者は食事の質と炎症の関連が頻尿につながることを考えています。食料雑貨や食事の質に見る収入と夜間頻尿の関連は明らかだと言っています。

さらに別の研究では、男性であっても女性であっても、CRP(炎症示す指標)レベルと過活動性膀胱の増加との一貫した関連を示しています。(原文はここ

慢性の炎症が原因で頻尿や過活動性膀胱が起きていると考えられるのですが、もっとも頻繁に慢性の炎症を起こすのは食事以外には考えられません。それは糖質であったり、質の低い油だったりします。

過活動性膀胱で抗コリン薬という副作用満点の薬で対症療法を続けるより、食事を改善して、根本から改善する方がお勧め。過活動性膀胱にはまずは糖質制限。腰に疾患がある方は神経ブロックもお勧めです。おしっこに悩まされて、一生薬を飲みますか?

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする