前回の記事の予告の通り、今回は昔の果物や野菜と今の果物や野菜とは全く違うものであることをお見せしたいと思います。
狩猟採集生活をしていたころ、豊富な果実を食べていたから、糖質をたくさん摂っていたと勘違いしている方がいますが、今の果物のイメージで考えたら全く見当違いになってしまいます。恐らくほとんど甘味が感じないものだったと思われます。
そして大きさも本当に小さなものです。桃もサクランボのような大きさだと考えればいいと思います。
食物繊維は今よりもたっぷりだったと思われます。健康に良い食べ物の象徴のような果物ですが、実際には人間が手を加えすぎて、糖質量が上がりすぎ、不健康な性質を持ってしまいました。それをさらに不健康な部分だけを取り出したのが以前の記事にも書いたフルーツジュースです。今の果物は摂りすぎないように気を付けましょう。
それではいろいろと見ていきましょう。
果物や野菜の姿はこの数百年から数千年の間にすっかり変わってしまいました。昔の果物や野菜は小さく、甘味などほとんどないものでした。昔の桃はなんと、やや塩味だったようです。しかし人間が手を加えて、遺伝子を組み替えたものではなくても、遺伝学的な調整を行いました。下のように桃は何と64倍の大きさになり、甘さも強くなりました。
(クリックで拡大、図はJames Kennedyより)
トウモロコシもすっかり変わりました。大きさは1000倍近くになり、甘味も各段に増し、元々割合としてはでんぷんは多かったのですが、大きさが大きくなった分、でんぷん量は劇的に増えました。
(クリックで拡大、図はJames Kennedyより)
昔の野生のトウモロコシ
ほとんど食べられないテオシンテという植物から変化されたものです。ここに示されている天然のトウモロコシは、紀元前7,000年に最初に栽培されはじめ、生のジャガイモのようにあまり水分のないものだったようです。
今のトウモロコシ
今日、トウモロコシは9,000年前と比べて1000倍も大きく、収穫がしやすく、育てるのもはるかに容易です。そして、今のトウモロコシは格段に甘くなりました。
スイカはどうでしょう。全く違う食べ物のようにも見えます。
(クリックで拡大、図はJames Kennedyより)
昔の野生のスイカ
Giovanni Stanchiという方が描いた17世紀の絵画です。今のスイカとは著しく異なって見えるスイカを描いています。この絵画に描かれたスイカの断面は、6つの三角形のような形の中に渦巻き状の形をしている白い部分があります。そして、断然赤い部分が少ないのです。
他にも写真があります。これはほとんど赤い部分も見当たりません。
今のスイカ
時間を費やして、人間はここに見られるような、赤いの肉質の内部をたっぷりと持つようにスイカを変化させました。
昔の野生のバナナ
最初のバナナは少なくとも7,000年前に、おそらくは10,000年前に、現在のパプアニューギニアで栽培されるようになったと言われています。昔の野生のバナナにはこんなに大きな種が入っていたようです。
今のバナナ
今のバナナは持ち運びが楽な、便利で簡単に剥けるカバーを備えた果物に進化しました。昔と比べて、味がよく、栄養素が詰まっています。
昔の野生のナス
ナスは、ここにあるような、白、紺、紫、黄などの様々な形と色でした。最古のナスの一部は中国で栽培されました。原始的ものには棘もあったようです。
今のナス
今のナスはより大きくなり、紫色の野菜になりました。
昔の野生のニンジン
最古のニンジンは、10世紀にペルシャやアジアに育ちました。これらはもともと紫色か白色と考えられていましたが、紫色の色を失って黄色になりました。
今のニンジン
農家の人たちは、細い白い根を大きくして、美味しいオレンジ色の根に変えました。
この記事は、Business Insiderから抜粋しました。
こんにちは。
先生の記事を読んで、MEC+野菜や魚も食べるようにしております。
それにしても昔のフルーツはまずそうですね。
以前、フルーツのみ食べて生活してる
という人の記事を読んだのですが
先生はどう思われますでしょうか。
http://toyokeizai.net/articles/-/115076
1日2キロ相当の果物のみを食べて
生活してるそうです。
フル―ツを食べると女性ホルモンが増えて
すね毛がなくなるそうです。
ただのたんぱく質不足のような気がしますが。
「フルーツは甘いから太るとか、
血糖値が上がるなんて言ってる人は勉強不足」
と言いきっています。
んなアホな。。。
なんで生きてられるのか謎すぎますが
これはやはり特異体質ということなんでしょうか?
ゆうこさん
この方が本当にフルーツだけで生活しているのかどうかは知りませんので、何とも言えません。
タンパク質や脂質という必須の栄養が欠けているので、問題だらけの食事と言えます。
まあ、人それぞれということでしょうか?